一般社団法人日本観光文化協会(東京都北区赤羽西1-22-15:会長 小塩稲之)は、今年で6回目になる、全国の観光特産品の知名度・ブランド力向上を目的とした観光特産品の表彰制度「日本観光特産大賞」のノミネート16品を発表します。
「日本観光特産大賞」(https://jtmm.jp/award/)とは、毎年12月に一般社団法人日本観光文化協会が、食と観光、地元グルメ、お土産品などでその年話題になった観光特産品を表彰してゆく制度です。「日本観光特産大賞 グランプリ」「金賞 優秀賞」「金賞 ニューウェーブ賞」発表に向けて、一般社団法人日本観光文化協会会員によりノミネートされた観光特産品の中から、当協会専門委員会によって16品に絞られました。
この活動の目的は、日本各地で育成されている観光特産品を再発見、再発掘し、一定の価値を付与することで、知名度やブランド力向上に寄与し地域の活性化を後押しすることです。また、協会では表彰された観光特産品の時代背景や社会的な価値などを今後も調査分析し、内外に発信をしてまいります。最終選考では7名の専門家が審査員となり、ノミネートされた特産品に1位から16位までランキングを付け、ポイントによる加点方式で集計し「観光特産大賞 グランプリ」「金賞 優秀賞」「金賞 ニューウェーブ賞」を決定してゆきます。
(一社)日本観光文化協会 のコメント
インバウンド需要により、都市圏だけでなく地方への外国人観光客の来訪も増え、国内だけでなく海外においても日本全国の観光特産品が注目を浴びています。
一般社団法人日本観光文化協会では、日本各地の観光特産品から観光特産大賞を選ぶ活動を通して、全国の観光特産品に注目し、全国の地方・観光地の産業を全力で応援したいと考えています。
※注 当協会において「観光特産」とは、「観光資源と地域特産の融合によって生み出された商品及びサービス」のことで、「観光特産=観光資源×地域特産」という公式で定義しています。
▼ノミネート品詳細
きんかもち(青森): 小麦粉、くるみ、味噌、黒砂糖を原料とした餅。古来、やませによる稲作の冷害に悩まされた南部地方で、小麦、あわ、ひえ、蕎麦などの雑穀文化が発展した。黒砂糖とくるみ、味噌でつくった餡を小麦粉の皮で包み、半月状にととのえてゆでた「きんかもち」は、そのような環境で生まれた変わり種の郷土料理。黒砂糖が大変高価で贅沢品であったことから「金貨餅」と名付けられたと伝わる。100年以上昔から各家庭でつくられ、送り盆に仏壇に供えたり、農神様への年取りに供えたりした。
幸生牛(さちうぎゅう)(山形): 山形県寒河江市のブランド牛の幸生牛(さちうぎゅう)は、幸生牧場の自然豊かな環境で地域の伝統と自然の恵みを受け継いで育てられており、生産・加工・販売(小売り・外食)の一貫した6次化産業のモデルにもなっている。また、寒河江という地域の文化や歴史を感じることができる。
はっとう(福島): 福島県檜枝岐村、南会津地方で食されてきた、そば粉と米粉またはもち米粉を練ってのばし、ひし形に切ってゆでる「はっとう」。江戸時代、米やそばなどを食べ過ぎないよう、粉食を禁止する動きがあった。この際に本来なら「ご法度」であるそば粉や米粉を使って調理し、こっそりと食べていたことから「はっとう」と言われるようになったとされている。
妻有(つまり)そば(新潟): 十日町市は、昔から織物の産地として知られている。この地域のそばは、つなぎに海藻の「布のり」を使用するが、これは織物の加工に「布のり」を使用していたことから由来しているといわれている。この「布のり」使用の最大の特徴は「弾力性」と「つるみ」。布のりを使うことで弾力のあるコシが生まれ、口当たり、のど越しのよいそばとなる。1954年(昭和29年)の販売開始以来、十日町名産として長く愛されている乾麺。
プリンス徳川プロジェクトコーヒー(千葉): 江戸幕府最後の将軍徳川慶喜の弟で、最後の水戸藩主の徳川昭武の館がある松戸市のプロジェクト。昭武や渋沢栄一が幕末期にパリ万博に向けて渡仏し、飲んだコーヒーの美味しさに感動したとの日記を元に豆の産地や煎り方等を史実に由来し再現したコーヒーを松戸市内のみで販売し、またコーヒー抽出後の殻を使用したストールやマフラー、その他関連菓子等、SGDsの観点から最後まで使い切る「作る責任、使う責任」を実行するプロジェクト。
八丈島、小笠原諸島の島ずし(東京): 島ずしとはすしネタにする魚を薄く切って醤油ベースの液に漬けて、酢飯で握った八丈島の郷土料理。伊豆諸島で獲れる魚をネタにしていることから島ずしとされ、東京ではこの漬けた製法で作られたネタを現在も「ヅケ」と呼んでいる。元々は船で沖に出る際、鮮度を保つ工夫としてヅケにしていたが、伊豆諸島は温暖な地域のため、江戸からすし文化が伝わった明治以降、地域独自の技法が発達した。
すこ、赤ずいき(福井): 甘酸っぱい素朴な味と、しゃきしゃきした食感が特徴の大野市奥越の伝統料理「すこ」。 すこは里芋の一種「八ツ頭(やつがしら)」の赤芋茎(ずいき)の酢漬け。報恩講などの精進料理で、一般家庭でも作られている。同市稲郷の上田農園加工場で8月初め、製造を開始。上庄地区で育った長いもので1メートルほどの芋茎を水洗いし専用の機械で3センチほどに切断。脱水、からいりした後、砂糖と酢で味付け。1週間ほど寝かせて味をじっくり染みこませると、深い赤色になる。
美濃白川麦飯石(岐阜): 岐阜県白川町黒川産の麦飯石は多孔性で表面積が大変広く吸着作用やイオン交換作用が強く働く石で、日本で唯一の麦飯石の原産地である。麦飯石は主成分が、無水化ケイ酸と酸化アルミである事と、多孔性(粒径0.5~1.5mmで約83,000個/平方センチメートル)で表面積が大変広くなっているために、吸着作用やイオン交換作用が強く働く。
ぼうり(和歌山): 里芋(親芋)を丸ごと煮て椀に盛り付けた料理で、大塔村では餅の代わりに御節料理としても食べられていた。由来は600年前に遡る。後醍醐天皇の皇子の護良親王に1331年の「元弘の変」後、現在の田辺市大塔村鮎川地区を通りかかったときに正月の餅を与えなかった。その非礼を詫びて、それ以降600年間正月に餅をつくことをやめ、里芋の親芋である「ぼうり」を煮付けて食べるようになったという。1935年の大覚寺での護良親王の六百年忌で村人が餅を供えて供養し、その後は正月に餅をつくようになったが、正月に「ぼうり」を食べる文化が今でも一部に残っている。
津山ホルモンうどん(岡山): 新鮮なミックスホルモンをたっぷり使った津山ホルモンうどん。古くから牛馬の流通拠点だった津山地域で簡単に手に入ったホルモンを味噌や醤油ベースのタレを絡めてうどんと一緒に一気に焼き上げる。柔らかくてジューシーなホルモンはクセになる旨さ!津山市内には50店舗以上の専門店があり、具材や味付け、焼き方などはさまざま。
けんちょう(山口): 山口県の郷土料理でほぼ全域で食されている精進料理。豆腐とだいこん、にんじんを煮たシンプルな家庭に伝わっている料理で、地域や家庭によってサトイモや油揚げ、こんにゃく、鶏肉、シイタケなどのさまざまな具材を入れることもある。大鍋にたくさん作ることが多く、何日も煮返して食べられている。甘辛い少し濃いめの味付けに仕上げるため、ご飯のお供によく合う。また、汁物に仕立てて「けんちょう汁」として食されることもある。
ゆずかん(徳島): 徳島県那賀郡那賀町の「木頭ゆず」と呼ばれるゆずは比較的大玉で色合いも美しく、高品質。国の地理的表示(GI)保護制度にも登録されている(農林水産省登録の公示・登録番号第42号)。 「ゆべし」や「ゆず酢」など、木頭ゆずを使った料理や商品がさまざまに開発される中、近年特におやつとして作られる機会が増えたのが「ゆずかん」。ゆずゼリーとも呼ばれ、ゆずの風味が感じられるさっぱりとしたデザートとなっている。
こけらずし(高知): 「こけらずし」は、高知県東洋町の代表的料理。米が貴重だった時代、すしはなによりのごちそうだった。冠婚葬祭や出世祝い、還暦祝いなどのハレの日には必ず、すしが食べられてきた。代表的なすしの一つ「押しずし」の一種に挙げられるのが「こけらずし」である。四角い木枠に酢飯と具材をどんどん重ねていく「押しずし」で、デコレーションケーキのようなカラフルな見た目が特徴である。具を幾重にも重ねる様子が“喜びを重ねる”という意味合いを持たせ、縁起物として伝わっている。
玄海もん(玄界灘の魚介)「ふぐ」と「あなご」(福岡): 宗像漁協組合の「ふぐ」と「あなご」は宗像の漁業者たち独自の漁獲技術と地元愛の情熱が込められた魚種。これらの特産品を通じて地域の経済を支えるだけでなく、観光客にとっても魅力的な体験を提供している。玄界灘の魚介は、その品質の高さと地域の歴史と文化を感じることができる貴重な観光資源となっている。「ふぐ」と「あなご」は、宗像市が進める「持続可能な漁業」への取り組み、そして地域文化との強い結びつきを持つ観光特産。
がね(宮崎): 「がね」は、南九州(都城市・鹿児島県)地方などの代表的な郷土料理。「がね」という言葉は、この地方の方言でカニを意味し、からいも(さつまいも)を細く切り、溶いた小麦粉に混ぜて揚げてできあがった姿がカニに似ているように見えることから、その名が付いたと言われている。人参やごぼう、たまねぎなどを入れるなど、それぞれの家庭で少しずつ異なり、おかずや子どものおやつとして昔からつくられてきた。
げたんは(鹿児島): 「げたんは」は、かつて米の集荷地であった横川町(現・霧島市)に集まる人をもてなすためのお茶うけとしてつくられた鹿児島の郷土菓子の一つ。この独特な名前は、泥に汚れた下駄の歯に似た見た目であったことからこのように呼ばれるようになったと説がある。また、当時は「三角菓子」とも呼ばれていいた。濃厚な黒糖の風味が口の中に広がる「げたんは」は、生地にも、周りのコーティングにも贅沢に黒糖を使用する。
昨年は、「香川県:小豆島素麺」が観光特産大賞「グランプリ」を受賞しました。また、「佐賀県:呼子のイカしゅうまい」が「金賞 優秀賞」を、「兵庫県:淡路の生しらす丼」が「金賞 ニューウェーブ賞」を受賞し、複数メディアに掲載されるなど話題になりました。
<日本観光特産大賞>
◆審査方法:一般社団法人日本観光文化協会会員によりノミネートされた品を当協会専門委員会による選で
16品に絞りこみ
◆最終選考:審査員によるランキング付け・順位を数値化し集計
審査員(敬称略):日野隆生(元東京富士大学教授) 舘和彦(愛知学泉大学教授)
笠谷圭児(経済産業省認可セールスレップ・販路コーディネータ協同組合副理事長)
金廣利三(6次産業化プランナー)槙利絵子(観光特産士マイスター・観光コーディネーター)
植田 聡子(観光PRコンサルタント、JTCC認定観光コーディネーター、日本観光士会認定講師)
小塩稲之(日本観光文化協会会長)
◆スケジュール:最終選考 2024年11月末
【主 催】 一般社団法人 日本観光文化協会
【運 営】 全国観光特産士会 運営事務局
----------------------------------------------------------------
(一社)日本観光文化協会
設立:2001年11月 / 会長:小塩稲之 / 所在地:東京都北区赤羽西1-22-15 大亜コーポ / 電話:03-5948-6581
HP: https://www.jtmm.jp/ 活動内容 / 日本で唯一、プロフェッショナルの「観光プランナー、観光士、観光コーディネーター」を養成し、資格を認定。また、「観光特産士(マイスター・2級・3級・4級)」の検定である全国観光特産士検定も実施。現在、当協会からの観光関連の資格認定者が全国に2000名在籍中。資格認定者は、国、地方公共団体、商工会、商工会議所などの公的事業や観光関連の民間企業を支援。今後も地域の資源活用のために、観光関連の企業情報、 地域情報などを独自に入手、調査、分析。全国の生産者、観光産業や食、伝統工芸品など、地域産業の発展のために寄与する様々な活動を企画運営実施。
「日本観光特産大賞」(https://jtmm.jp/award/)とは、毎年12月に一般社団法人日本観光文化協会が、食と観光、地元グルメ、お土産品などでその年話題になった観光特産品を表彰してゆく制度です。「日本観光特産大賞 グランプリ」「金賞 優秀賞」「金賞 ニューウェーブ賞」発表に向けて、一般社団法人日本観光文化協会会員によりノミネートされた観光特産品の中から、当協会専門委員会によって16品に絞られました。
この活動の目的は、日本各地で育成されている観光特産品を再発見、再発掘し、一定の価値を付与することで、知名度やブランド力向上に寄与し地域の活性化を後押しすることです。また、協会では表彰された観光特産品の時代背景や社会的な価値などを今後も調査分析し、内外に発信をしてまいります。最終選考では7名の専門家が審査員となり、ノミネートされた特産品に1位から16位までランキングを付け、ポイントによる加点方式で集計し「観光特産大賞 グランプリ」「金賞 優秀賞」「金賞 ニューウェーブ賞」を決定してゆきます。
(一社)日本観光文化協会 のコメント
インバウンド需要により、都市圏だけでなく地方への外国人観光客の来訪も増え、国内だけでなく海外においても日本全国の観光特産品が注目を浴びています。
一般社団法人日本観光文化協会では、日本各地の観光特産品から観光特産大賞を選ぶ活動を通して、全国の観光特産品に注目し、全国の地方・観光地の産業を全力で応援したいと考えています。
※注 当協会において「観光特産」とは、「観光資源と地域特産の融合によって生み出された商品及びサービス」のことで、「観光特産=観光資源×地域特産」という公式で定義しています。
▼ノミネート品詳細
きんかもち(青森): 小麦粉、くるみ、味噌、黒砂糖を原料とした餅。古来、やませによる稲作の冷害に悩まされた南部地方で、小麦、あわ、ひえ、蕎麦などの雑穀文化が発展した。黒砂糖とくるみ、味噌でつくった餡を小麦粉の皮で包み、半月状にととのえてゆでた「きんかもち」は、そのような環境で生まれた変わり種の郷土料理。黒砂糖が大変高価で贅沢品であったことから「金貨餅」と名付けられたと伝わる。100年以上昔から各家庭でつくられ、送り盆に仏壇に供えたり、農神様への年取りに供えたりした。
幸生牛(さちうぎゅう)(山形): 山形県寒河江市のブランド牛の幸生牛(さちうぎゅう)は、幸生牧場の自然豊かな環境で地域の伝統と自然の恵みを受け継いで育てられており、生産・加工・販売(小売り・外食)の一貫した6次化産業のモデルにもなっている。また、寒河江という地域の文化や歴史を感じることができる。
はっとう(福島): 福島県檜枝岐村、南会津地方で食されてきた、そば粉と米粉またはもち米粉を練ってのばし、ひし形に切ってゆでる「はっとう」。江戸時代、米やそばなどを食べ過ぎないよう、粉食を禁止する動きがあった。この際に本来なら「ご法度」であるそば粉や米粉を使って調理し、こっそりと食べていたことから「はっとう」と言われるようになったとされている。
妻有(つまり)そば(新潟): 十日町市は、昔から織物の産地として知られている。この地域のそばは、つなぎに海藻の「布のり」を使用するが、これは織物の加工に「布のり」を使用していたことから由来しているといわれている。この「布のり」使用の最大の特徴は「弾力性」と「つるみ」。布のりを使うことで弾力のあるコシが生まれ、口当たり、のど越しのよいそばとなる。1954年(昭和29年)の販売開始以来、十日町名産として長く愛されている乾麺。
プリンス徳川プロジェクトコーヒー(千葉): 江戸幕府最後の将軍徳川慶喜の弟で、最後の水戸藩主の徳川昭武の館がある松戸市のプロジェクト。昭武や渋沢栄一が幕末期にパリ万博に向けて渡仏し、飲んだコーヒーの美味しさに感動したとの日記を元に豆の産地や煎り方等を史実に由来し再現したコーヒーを松戸市内のみで販売し、またコーヒー抽出後の殻を使用したストールやマフラー、その他関連菓子等、SGDsの観点から最後まで使い切る「作る責任、使う責任」を実行するプロジェクト。
八丈島、小笠原諸島の島ずし(東京): 島ずしとはすしネタにする魚を薄く切って醤油ベースの液に漬けて、酢飯で握った八丈島の郷土料理。伊豆諸島で獲れる魚をネタにしていることから島ずしとされ、東京ではこの漬けた製法で作られたネタを現在も「ヅケ」と呼んでいる。元々は船で沖に出る際、鮮度を保つ工夫としてヅケにしていたが、伊豆諸島は温暖な地域のため、江戸からすし文化が伝わった明治以降、地域独自の技法が発達した。
すこ、赤ずいき(福井): 甘酸っぱい素朴な味と、しゃきしゃきした食感が特徴の大野市奥越の伝統料理「すこ」。 すこは里芋の一種「八ツ頭(やつがしら)」の赤芋茎(ずいき)の酢漬け。報恩講などの精進料理で、一般家庭でも作られている。同市稲郷の上田農園加工場で8月初め、製造を開始。上庄地区で育った長いもので1メートルほどの芋茎を水洗いし専用の機械で3センチほどに切断。脱水、からいりした後、砂糖と酢で味付け。1週間ほど寝かせて味をじっくり染みこませると、深い赤色になる。
美濃白川麦飯石(岐阜): 岐阜県白川町黒川産の麦飯石は多孔性で表面積が大変広く吸着作用やイオン交換作用が強く働く石で、日本で唯一の麦飯石の原産地である。麦飯石は主成分が、無水化ケイ酸と酸化アルミである事と、多孔性(粒径0.5~1.5mmで約83,000個/平方センチメートル)で表面積が大変広くなっているために、吸着作用やイオン交換作用が強く働く。
ぼうり(和歌山): 里芋(親芋)を丸ごと煮て椀に盛り付けた料理で、大塔村では餅の代わりに御節料理としても食べられていた。由来は600年前に遡る。後醍醐天皇の皇子の護良親王に1331年の「元弘の変」後、現在の田辺市大塔村鮎川地区を通りかかったときに正月の餅を与えなかった。その非礼を詫びて、それ以降600年間正月に餅をつくことをやめ、里芋の親芋である「ぼうり」を煮付けて食べるようになったという。1935年の大覚寺での護良親王の六百年忌で村人が餅を供えて供養し、その後は正月に餅をつくようになったが、正月に「ぼうり」を食べる文化が今でも一部に残っている。
津山ホルモンうどん(岡山): 新鮮なミックスホルモンをたっぷり使った津山ホルモンうどん。古くから牛馬の流通拠点だった津山地域で簡単に手に入ったホルモンを味噌や醤油ベースのタレを絡めてうどんと一緒に一気に焼き上げる。柔らかくてジューシーなホルモンはクセになる旨さ!津山市内には50店舗以上の専門店があり、具材や味付け、焼き方などはさまざま。
けんちょう(山口): 山口県の郷土料理でほぼ全域で食されている精進料理。豆腐とだいこん、にんじんを煮たシンプルな家庭に伝わっている料理で、地域や家庭によってサトイモや油揚げ、こんにゃく、鶏肉、シイタケなどのさまざまな具材を入れることもある。大鍋にたくさん作ることが多く、何日も煮返して食べられている。甘辛い少し濃いめの味付けに仕上げるため、ご飯のお供によく合う。また、汁物に仕立てて「けんちょう汁」として食されることもある。
ゆずかん(徳島): 徳島県那賀郡那賀町の「木頭ゆず」と呼ばれるゆずは比較的大玉で色合いも美しく、高品質。国の地理的表示(GI)保護制度にも登録されている(農林水産省登録の公示・登録番号第42号)。 「ゆべし」や「ゆず酢」など、木頭ゆずを使った料理や商品がさまざまに開発される中、近年特におやつとして作られる機会が増えたのが「ゆずかん」。ゆずゼリーとも呼ばれ、ゆずの風味が感じられるさっぱりとしたデザートとなっている。
こけらずし(高知): 「こけらずし」は、高知県東洋町の代表的料理。米が貴重だった時代、すしはなによりのごちそうだった。冠婚葬祭や出世祝い、還暦祝いなどのハレの日には必ず、すしが食べられてきた。代表的なすしの一つ「押しずし」の一種に挙げられるのが「こけらずし」である。四角い木枠に酢飯と具材をどんどん重ねていく「押しずし」で、デコレーションケーキのようなカラフルな見た目が特徴である。具を幾重にも重ねる様子が“喜びを重ねる”という意味合いを持たせ、縁起物として伝わっている。
玄海もん(玄界灘の魚介)「ふぐ」と「あなご」(福岡): 宗像漁協組合の「ふぐ」と「あなご」は宗像の漁業者たち独自の漁獲技術と地元愛の情熱が込められた魚種。これらの特産品を通じて地域の経済を支えるだけでなく、観光客にとっても魅力的な体験を提供している。玄界灘の魚介は、その品質の高さと地域の歴史と文化を感じることができる貴重な観光資源となっている。「ふぐ」と「あなご」は、宗像市が進める「持続可能な漁業」への取り組み、そして地域文化との強い結びつきを持つ観光特産。
がね(宮崎): 「がね」は、南九州(都城市・鹿児島県)地方などの代表的な郷土料理。「がね」という言葉は、この地方の方言でカニを意味し、からいも(さつまいも)を細く切り、溶いた小麦粉に混ぜて揚げてできあがった姿がカニに似ているように見えることから、その名が付いたと言われている。人参やごぼう、たまねぎなどを入れるなど、それぞれの家庭で少しずつ異なり、おかずや子どものおやつとして昔からつくられてきた。
げたんは(鹿児島): 「げたんは」は、かつて米の集荷地であった横川町(現・霧島市)に集まる人をもてなすためのお茶うけとしてつくられた鹿児島の郷土菓子の一つ。この独特な名前は、泥に汚れた下駄の歯に似た見た目であったことからこのように呼ばれるようになったと説がある。また、当時は「三角菓子」とも呼ばれていいた。濃厚な黒糖の風味が口の中に広がる「げたんは」は、生地にも、周りのコーティングにも贅沢に黒糖を使用する。
昨年は、「香川県:小豆島素麺」が観光特産大賞「グランプリ」を受賞しました。また、「佐賀県:呼子のイカしゅうまい」が「金賞 優秀賞」を、「兵庫県:淡路の生しらす丼」が「金賞 ニューウェーブ賞」を受賞し、複数メディアに掲載されるなど話題になりました。
<日本観光特産大賞>
◆審査方法:一般社団法人日本観光文化協会会員によりノミネートされた品を当協会専門委員会による選で
16品に絞りこみ
◆最終選考:審査員によるランキング付け・順位を数値化し集計
審査員(敬称略):日野隆生(元東京富士大学教授) 舘和彦(愛知学泉大学教授)
笠谷圭児(経済産業省認可セールスレップ・販路コーディネータ協同組合副理事長)
金廣利三(6次産業化プランナー)槙利絵子(観光特産士マイスター・観光コーディネーター)
植田 聡子(観光PRコンサルタント、JTCC認定観光コーディネーター、日本観光士会認定講師)
小塩稲之(日本観光文化協会会長)
◆スケジュール:最終選考 2024年11月末
【主 催】 一般社団法人 日本観光文化協会
【運 営】 全国観光特産士会 運営事務局
----------------------------------------------------------------
(一社)日本観光文化協会
設立:2001年11月 / 会長:小塩稲之 / 所在地:東京都北区赤羽西1-22-15 大亜コーポ / 電話:03-5948-6581
HP: https://www.jtmm.jp/ 活動内容 / 日本で唯一、プロフェッショナルの「観光プランナー、観光士、観光コーディネーター」を養成し、資格を認定。また、「観光特産士(マイスター・2級・3級・4級)」の検定である全国観光特産士検定も実施。現在、当協会からの観光関連の資格認定者が全国に2000名在籍中。資格認定者は、国、地方公共団体、商工会、商工会議所などの公的事業や観光関連の民間企業を支援。今後も地域の資源活用のために、観光関連の企業情報、 地域情報などを独自に入手、調査、分析。全国の生産者、観光産業や食、伝統工芸品など、地域産業の発展のために寄与する様々な活動を企画運営実施。