株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の医薬品原薬・中間体市場を調査し、市場動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。
1.市場概況
2024年度の国内の医薬品原薬・中間体市場規模(製造受託企業の販売金額ベース)を5,050億円と予測する。国内の医薬品原薬・中間体市場は、引き続き低分子医薬品向けの原薬・中間体の需要が底堅いことや、製薬企業が医薬品製造を外部委託する傾向が続いていることなどから堅調に推移している。
一方、医薬品原薬・中間体製造受託企業では原料費や電気代、輸送費などの各種費用のコストアップに加え、薬価改定による最終製品(医薬品)の価格下落による製造受託単価の伸び悩み、人材確保などといった課題もある。
1.市場概況
2024年度の国内の医薬品原薬・中間体市場規模(製造受託企業の販売金額ベース)を5,050億円と予測する。国内の医薬品原薬・中間体市場は、引き続き低分子医薬品向けの原薬・中間体の需要が底堅いことや、製薬企業が医薬品製造を外部委託する傾向が続いていることなどから堅調に推移している。
一方、医薬品原薬・中間体製造受託企業では原料費や電気代、輸送費などの各種費用のコストアップに加え、薬価改定による最終製品(医薬品)の価格下落による製造受託単価の伸び悩み、人材確保などといった課題もある。
2.注目トピック~中分子医薬品の成長に期待~
中分子医薬品の明確な定義はないものの、分子量が500から数千程度と低分子医薬品と高分子医薬品の中間に位置する医薬品である。中分子医薬品は、低分子医薬品に比べて特定の分子と結合するため薬剤の標的を明確に出来る特長があり、核酸医薬品やペプチド医薬品などが代表例である。新たなモダリティ(創薬技術)開発は、スタートアップ(ベンチャー企業)への資金流入の停滞などにより、足元の成長は足踏み状態にあるとみるが、中分子医薬品の開発進展に伴い市場拡大が期待できると考える。
3.将来展望
医薬品原薬・中間体市場は今後も堅調に推移する見通しである。
抗がん剤など微量でも摂取すると人体に強い薬理作用や毒性を与える高薬理活性化合物や、核酸医薬品やペプチド医薬品など中分子医薬品の原薬需要は拡大し、低分子医薬品原薬に比べて高額な設備投資や高い技術力が求められる。また、製薬企業が医薬品製造を外部委託しコスト低減を図る流れは続いており、円安の影響などサプライチェーンの国内回帰といった要因もあり、国内の医薬品原薬・中間体市場の成長に寄与すると考える。
医薬品原薬・中間体製造受託企業各社では、安定供給のニーズに確実に応えるため、生産設備や生産に関わる人員の増強など、積極的な投資を行っている。また、今後増加するとみられる需要を獲得するために、さらなる設備投資を検討している企業も見られる。製薬企業の新たなニーズに応えることで、原料や電気代、人件費などの各種コストアップ分を原薬・中間体の製造受託単価に転嫁できるケースも増えるものと考える。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3578
調査要綱
1.調査期間: 2024年4月~6月
2.調査対象: 医薬品原薬・中間体製造受託および製造販売企業、製薬企業
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用
4.発刊日: 2024年06月27日
お問い合わせ
⇒プレスリリースの内容や引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム
https://www.yano.co.jp/contact/contact.php/press
株式会社矢野経済研究所
https://www.yano.co.jp/
中分子医薬品の明確な定義はないものの、分子量が500から数千程度と低分子医薬品と高分子医薬品の中間に位置する医薬品である。中分子医薬品は、低分子医薬品に比べて特定の分子と結合するため薬剤の標的を明確に出来る特長があり、核酸医薬品やペプチド医薬品などが代表例である。新たなモダリティ(創薬技術)開発は、スタートアップ(ベンチャー企業)への資金流入の停滞などにより、足元の成長は足踏み状態にあるとみるが、中分子医薬品の開発進展に伴い市場拡大が期待できると考える。
3.将来展望
医薬品原薬・中間体市場は今後も堅調に推移する見通しである。
抗がん剤など微量でも摂取すると人体に強い薬理作用や毒性を与える高薬理活性化合物や、核酸医薬品やペプチド医薬品など中分子医薬品の原薬需要は拡大し、低分子医薬品原薬に比べて高額な設備投資や高い技術力が求められる。また、製薬企業が医薬品製造を外部委託しコスト低減を図る流れは続いており、円安の影響などサプライチェーンの国内回帰といった要因もあり、国内の医薬品原薬・中間体市場の成長に寄与すると考える。
医薬品原薬・中間体製造受託企業各社では、安定供給のニーズに確実に応えるため、生産設備や生産に関わる人員の増強など、積極的な投資を行っている。また、今後増加するとみられる需要を獲得するために、さらなる設備投資を検討している企業も見られる。製薬企業の新たなニーズに応えることで、原料や電気代、人件費などの各種コストアップ分を原薬・中間体の製造受託単価に転嫁できるケースも増えるものと考える。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3578
調査要綱
1.調査期間: 2024年4月~6月
2.調査対象: 医薬品原薬・中間体製造受託および製造販売企業、製薬企業
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用
4.発刊日: 2024年06月27日
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