別府では、紀元1世紀頃より竹を編んだかごやざるが使われていました。伝統工芸の手技を継ぐ別府竹細工は、エコでエシカルに暮らす生活の道具として、今再注目されています。
竹籠の歴史
日本の暮らしと竹の関係はとても古く、紀元1世紀の縄文時代の遺跡からも竹かごが発掘されています。書物を紐とくと、日本書紀には、景行天皇が別府に立ち寄ったとき、食事担当の従者が、良質な竹を発見してメゴ(茶碗かご)を作ったという記述があります。
別府竹細工は、室町時代になり行商用のかごをつくって売りだしたことが工芸品としての始まりです。そして江戸時代には別府は日本一の温泉地として有名になり、ざるなどが湯治客の土産品として好評だったことから、竹工芸は一大産業に発展。明治以降は茶道具や花器など芸術性の高い作品が作られ、一方ではそうした手仕事に、柳宗悦らが唱えた民藝運動の光が照らされ、「用の美」が見出されます。
戦中戦後の物資不足を補うべく大量に竹商材が作られた時代がありましたが、高度成長とともにプラスチックに圧され需要は激減しましたが、近年では、丁寧で精緻な日本の手仕事の魅力が見直され、生活に溶けこみかつ生活を潤すアイテムとして、注目を集めています。
「竹」素材の魅力
竹は成長が早く、土の中から顔を出したタケノコは、2~3ヶ月で成竹となります。寿命は20年ほどですが、その間に地下茎を伸ばし、新しい命を増やすため、竹林は永遠に生き続けます。
竹は固く、それでいて弾力性があり、縦に細く割れる性質のため、ひごを作りやすく、細工に向いた素材です。
竹の種類は世界で約1200種、日本では約600種が存在しています。別府竹細工で使われる竹は、そのうち約90%を占める、真竹と孟宗竹。弾力性と強さがあり、加工しやすいのが特徴。
雪深い長野や東北地方では、細く柔らかい鈴竹や根曲竹が使われ、ザルなどが作られています。それぞれの土地に自生した竹が、その地の生活文化に根付いています。
インテリアに清々しい竹素材を加えると、夏らしい空気に包まれます。昔から私たちの暮らしを支えてきた竹かごは、機能性に加え、手仕事ならではの美しさも備わっています。また大切に扱うほどに味わいが増し、長く使えます。インテリアや食卓を心地よくしてくれる、昔ながらの竹細工をお楽しみください。
■開催期間:2023年8月1日(火)~ 31日(木)
■時間:11:00~20:00 (東京ミッドタウンの営業時間に準ずる)
■場所:THE COVER NIPPON (東京ミッドタウン ガレリア3F)
詳細はこちら
https://thecovernippon.jp/20230908-bamboo-baskets/
【店舗情報】
THE COVER NIPPON
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東京ミッドタウンガレリア3階E-0305
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