2023年02月09日 11:00

Bluetooth SIG、電子棚札市場向け無線規格を発表

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業界のリーダー各社、グローバルESL市場のポテンシャルを最大限に引き出すための道筋を整備

米国ワシントン州カークランド - 2023年2月8日 - Bluetooth(R)技術を管理する業界団体Bluetooth SIG(Special Interest Group)は米国時間2月8日、電子棚札(以下、ESL)市場向けの新しい無線規格を発表しました。これまでESLシステムには各社独自の無線通信プロトコルを使用しており、そのことが同システムの世界的な普及の潜在的な障壁となっていました。この課題に対処するため、ESL業界を牽引する各社とBluetooth SIGが協力し、Bluetooth技術をもとに、拡張性があり、超低消費電力かつ高セキュリティのESL無線規格を策定しました。

Bluetooth SIGのCEOであるマーク・パウエル(Mark Powell)は次のように述べています。「相互運用性と標準化は、Bluetooth技術のDNAに刻まれています。Bluetooth SIGのメンバー企業には、市場の拡大と新しい製品カテゴリーの大規模な普及を可能にする規格を開発してきた、長年にわたる豊かな実績があります。ESL市場向けの無線規格の導入は、小売業におけるデジタルトランスフォーメーションを新たな段階へと導き、店舗と利用者の双方により良い結果をもたらすでしょう」

従来、小売業における商品棚の価格表示は、ミスが発生しやすく労力を要する紙の値札と労働集約的な手作業に依存しており、時には1日数回に及ぶ作業が発生していました。ESLは電池で稼働する電子ペーパーの小型ディスプレイで、棚に設置し、商品および価格の情報を紙のラベルに代わって表示できます。また、無線技術を使用して中央システムと通信し、自動的に価格表示を変更できるネットワークを形成します。ESLシステムは、価格表示の自動化と店内オペレーションの効率化、利用者の満足度向上を図るための機能を小売業者に提供します。

ABI Researchのリサーチディレクター、アンドリュー・ジニャーニ(Andrew Zignani)氏は次のように述べています。「業務効率化、購買率向上、再来店促進を実現する手段として、小売業者のIoT(モノのインターネット)技術への注目はますます高まっています。しかし、ベンダーロックインや相互運用性、拡張性、他のスマートリテールの取り組みへの拡張能力を巡る懸念から、一部の小売業者はESL技術の採用に消極的です。BluetoothによるESL規格の登場は、IoT技術への投資を検討している企業にとって障害となりうる要因を取り除き、採用と革新を加速させるでしょう」

またSES-imagotagのエンジニアリング担当バイスプレジデントで、Bluetooth SIGのESLワーキンググループ副議長を務めるフィリップ・モーラー(Philipp Maurer)氏は次のように述べています。「SES-imagotagでは、デジタル化とESLを通じ、全世界の小売業界が店舗の可能性を最大限引き出すための支援に全力で取り組んでいます。 ESL通信規格の標準化は、その目標達成に向けた新たな手段となります。当社は、Bluetooth SIGとともにグローバルな標準規格を策定する中で当社の専門知識を活用し、主導的な役割を果たせたことを光栄に思います。 Bluetooth技術を用いて当社のプラットフォームの機能を拡張し、各ユーザー固有のニーズに合わせたより幅広いIoTソリューションのポートフォリオを提供できることを喜ばしく思います」

Bluetooth(R)技術を用いた棚札の標準化は、スケールメリットや開発資源の配分改善など、ESL開発者にとってもメリットをもたらします。

クアルコム・テクノロジーズの事業開発バイスプレジデント兼リテール部門責任者のアート・ミラー(Art Miller)氏は次のように述べています。「Bluetooth SIG並びにメンバー企業の皆様と協力し、ESL通信規格の標準化を主導できたことを誇りに思います。実績ある認証プログラムと比類ない普及規模を持つBluetooth(R)技術は、摩擦がなく相互運用可能なESLエコシステムを構築するにあたり、当然の選択でした。無線通信の標準化によりESL開発の複雑さが大幅に軽減され、開発チームはお客様にとって付加価値の高い、差別化をもたらす機能や性能の開発に注力できるようになります」

Bluetooth(R) ESL製品は、Bluetoothコア仕様5.4で本日公開された新機能と、これらの新機能を用いた相互運用可能なESLシステムの構築方法を定義する次期ESLプロファイル仕様を活用する予定です。

ESL市場とBluetooth(R) ESL規格のメリットについて、詳しくは、bluetooth.com/eslをご覧ください。

Bluetooth(R)技術について
毎年50億台の製品が出荷されるBluetooth技術は、シンプルでセキュアな無線接続のグローバル規格です。1998年の設立以来、BluetoothのコミュニティーはBluetoothテクノロジーの機能を拡大するための取り組みを続けており、世界中でイノベーションを推進し、新たな市場を創出し、通信の定義を塗り替えてきました。現在Bluetoothは、オーディオストリーミング、データ転送、位置情報サービス、大規模デバイスネットワークなど、多くのソリューション分野で開発者に選ばれる無線技術となっています。

Bluetooth SIGについて
1998年に設立されたBluetooth SIGは、Bluetooth(R)技術を監督する非営利の業界団体です。3万8000社を超えるメンバー企業を支援するため、Bluetooth SIGは、技術を普及し、世界規模の製品認証プログラムを通してグローバルな相互運用性を促進し、Bluetooth技術の認知度、理解度、導入率を向上することでブランドを成長させる新しい改良された仕様を作るため、メンバー企業の連携を促しています。

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  • IT、通信、コンピュータ技術

会社概要

商号
Bluetooth SIG, Inc.(ブルートゥースエスアイジーインク)
代表者
Mark Powell(マーク パウエル)
所在地
〒108-6028
東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA 棟 28階
TEL
03-6717-6038
業種
通信・インターネット
上場先
未上場
従業員数
50名未満
会社HP
https://www.bluetooth.org/ja-jp
公式ブログ
http://blog.bluetooth.com/

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