株式会社エムズサイエンス(本社:福岡市 社長:山口真)は、長年に渡り、シミやしわの改善を促す
スキンケア製品の研究開発に取り組んでまいりました。この度、名古屋市立大学大学院医学研究科 統合解
剖学分野 菊島 健児氏、近畿大学 産業理工学部 生物環境化学科 大貫宏一郎氏と共同研究を実施。シワ改
善にはピーリングジェルを用いることで肥厚した古い角質層を除去し、滑らかで均一な表面を露出させる
ことが効果的であると同時に、抗炎症作用や抗酸化作用、保湿作用等を有する多くの天然由来生理活性物質
が複合的に作用することで、肌のコンディションを整える効果のあることが示唆されました。
本研究は、「薬理と治療 vol.50 no.9 2022(2022 年 9 月 28 日発売号)」で発表されました。
研究の背景
皮膚はターンオーバーによって常に新しく作り替えられていますが、加齢とともに幹細胞の分裂能力
が低下することでターンオーバーの周期は徐々に遅延します。その結果、皮膚表面に存在する古い角質層の
肥厚につながり、くすみや不均一な肌の一因とります。また、古い角質層の蓄積は化粧水や美容液の浸透を
妨げるとともに、角質細胞間の結合が弱くなることで保湿成分の減少や皮膚のバリア機能低下にもつなが
ります。このような状況を解消するには古い角質をピーリングジェル等により除去する手法が効果的です。
但し、角質の除去にあたっては、炎症が引き起こされてしまうと逆効果になりかねないことから、皮膚への
刺激の少ない手法が必須であるとともに、保湿成分である天然保湿因子(NMF)や角質層のバリア機能を担
う細胞間脂質、栄養素等の健康な肌に必要となる成分を補うことが望ましいです。
そこで、当社は、有効成分であるアラントイン、プラセンタエキスをはじめ、多種の天然由来成分の
含まれる(表 1)薬用化粧品「マイルドクリアジェル」を朝晩 2 回使用することにより、目尻のシワや顔
面のコンディションに与える効果を、同一人の顔の左右対称部位で行うハーフフェイス法により検証しま
した。
表 1:試験品「マイルドクリアジェル」の全成分
【有効成分】アラントイン、プラセンタエキス(1)
【その他の成分】精製水、濃グリセリン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、塩化ジココイルジメチ
ルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、テトラ 2-
ヘキシルデカン酸アスコルビル、アンズ果汁、プルーン酵素分解物、ハトムギ油、ハイビスカス花発酵液、酵母
エキス(3)、ホエイ(2)、アルピニアカツマダイ種子エキス、メマツヨイグサ抽出液、ビルベリー葉エキス、ユキノシタエキス、ノバラ油、コーヒーエキス、天然ビタミン E、コメ発酵液、グリチルリチン酸ジカリウム、セ
イヨウナシ果汁発酵液、サクラ葉抽出液、アーティチョークエキス、豆乳発酵液、ユズセラミド、N-ステアロ
イルジヒドロスフィンゴシン、N-ステアロイルフィトスフィンゴシン、アロエエキス(2)、加水分解ヒアルロ
ン酸、加水分解コラーゲン末、加水分解シルク液、エタノール、ジプロピレングリコール、1, 3-ブチレングリ
コール、1,2-ペンタンジオール、フェノキシエタノール、香料
結果の概要
1. 天然由来成分含有ピーリングジェル使用により目尻のシワグレードが軽減した。
2.天然由来成分含有ピーリングジェルは、客観的なシワ評価の改善だけでなく、使用者本人によってもシワ
の改善が実感できるとともに、総合的な肌のコンディション向上にも有効であることが示された。
スキンケア製品の研究開発に取り組んでまいりました。この度、名古屋市立大学大学院医学研究科 統合解
剖学分野 菊島 健児氏、近畿大学 産業理工学部 生物環境化学科 大貫宏一郎氏と共同研究を実施。シワ改
善にはピーリングジェルを用いることで肥厚した古い角質層を除去し、滑らかで均一な表面を露出させる
ことが効果的であると同時に、抗炎症作用や抗酸化作用、保湿作用等を有する多くの天然由来生理活性物質
が複合的に作用することで、肌のコンディションを整える効果のあることが示唆されました。
本研究は、「薬理と治療 vol.50 no.9 2022(2022 年 9 月 28 日発売号)」で発表されました。
研究の背景
皮膚はターンオーバーによって常に新しく作り替えられていますが、加齢とともに幹細胞の分裂能力
が低下することでターンオーバーの周期は徐々に遅延します。その結果、皮膚表面に存在する古い角質層の
肥厚につながり、くすみや不均一な肌の一因とります。また、古い角質層の蓄積は化粧水や美容液の浸透を
妨げるとともに、角質細胞間の結合が弱くなることで保湿成分の減少や皮膚のバリア機能低下にもつなが
ります。このような状況を解消するには古い角質をピーリングジェル等により除去する手法が効果的です。
但し、角質の除去にあたっては、炎症が引き起こされてしまうと逆効果になりかねないことから、皮膚への
刺激の少ない手法が必須であるとともに、保湿成分である天然保湿因子(NMF)や角質層のバリア機能を担
う細胞間脂質、栄養素等の健康な肌に必要となる成分を補うことが望ましいです。
そこで、当社は、有効成分であるアラントイン、プラセンタエキスをはじめ、多種の天然由来成分の
含まれる(表 1)薬用化粧品「マイルドクリアジェル」を朝晩 2 回使用することにより、目尻のシワや顔
面のコンディションに与える効果を、同一人の顔の左右対称部位で行うハーフフェイス法により検証しま
した。
表 1:試験品「マイルドクリアジェル」の全成分
【有効成分】アラントイン、プラセンタエキス(1)
【その他の成分】精製水、濃グリセリン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、塩化ジココイルジメチ
ルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、テトラ 2-
ヘキシルデカン酸アスコルビル、アンズ果汁、プルーン酵素分解物、ハトムギ油、ハイビスカス花発酵液、酵母
エキス(3)、ホエイ(2)、アルピニアカツマダイ種子エキス、メマツヨイグサ抽出液、ビルベリー葉エキス、ユキノシタエキス、ノバラ油、コーヒーエキス、天然ビタミン E、コメ発酵液、グリチルリチン酸ジカリウム、セ
イヨウナシ果汁発酵液、サクラ葉抽出液、アーティチョークエキス、豆乳発酵液、ユズセラミド、N-ステアロ
イルジヒドロスフィンゴシン、N-ステアロイルフィトスフィンゴシン、アロエエキス(2)、加水分解ヒアルロ
ン酸、加水分解コラーゲン末、加水分解シルク液、エタノール、ジプロピレングリコール、1, 3-ブチレングリ
コール、1,2-ペンタンジオール、フェノキシエタノール、香料
結果の概要
1. 天然由来成分含有ピーリングジェル使用により目尻のシワグレードが軽減した。
2.天然由来成分含有ピーリングジェルは、客観的なシワ評価の改善だけでなく、使用者本人によってもシワ
の改善が実感できるとともに、総合的な肌のコンディション向上にも有効であることが示された。
研究結果
1 試験品使用による目尻のシワグレードの軽減
臨床試験 4 週間後における試験品使用側と不使用側の目尻のシワの変化についてそれぞれ解析したと
ころ、統計的有意には至らなかったものの、試験品使用側ではシワグレードの減少が観測された一方で、
不使用側の目尻におけるシワグレードはわずかに増加を示した(図 1、表 2)。使用側と不使用側のシワの
変化についての群間比較をからは統計的有意(P < 0.05)な差異が認められたことから、本試験品の 4 週間
の使用によって目尻のシワが改善されることが示された。
図 1: 試験品 4 週間使用による目尻のシワグレードの変化
目尻のシワグレード変化を被験者の目尻の写
真をもとに、日本香粧品学会のシワグレード
を用いる単盲検試験により判定した。試験品
使用側のみシワグレードの減少(シワの改
善)が認められた。
エラーバー:標準偏差
n = 14
1 試験品使用による目尻のシワグレードの軽減
臨床試験 4 週間後における試験品使用側と不使用側の目尻のシワの変化についてそれぞれ解析したと
ころ、統計的有意には至らなかったものの、試験品使用側ではシワグレードの減少が観測された一方で、
不使用側の目尻におけるシワグレードはわずかに増加を示した(図 1、表 2)。使用側と不使用側のシワの
変化についての群間比較をからは統計的有意(P < 0.05)な差異が認められたことから、本試験品の 4 週間
の使用によって目尻のシワが改善されることが示された。
図 1: 試験品 4 週間使用による目尻のシワグレードの変化
目尻のシワグレード変化を被験者の目尻の写
真をもとに、日本香粧品学会のシワグレード
を用いる単盲検試験により判定した。試験品
使用側のみシワグレードの減少(シワの改
善)が認められた。
エラーバー:標準偏差
n = 14
2 試験品使用による肌の状態の改善
シワ軽減以外の、試験品の効果を調べるために、検査 4 週間前後における肌のコンディションについ
て被験者にアンケートを行った。特に「シワ」「肌のなめらかさ」「肌の透明感」「化粧のり」「肌の柔らかさ」の 5 項目と「総合的な肌の満足感」においては P < 0.01 の高い有意差での改善、ならびに使用側・不使用側の差異が認められ、これらの項目における試験品の効果が被験者自身によっても実感されていることがわかる。(図2、表3)。
図 2: 試験品 4 週間使用による肌の状態の変化
肌の状態の変化を被験者のアンケートから判定した。左右の状態を群間比較した結果、差異の認められた項目をグラフに示す。いずれも試験品使用側において得点の上昇(肌の状態の改善)が認められた。
エラーバー:標準偏差
n = 14
シワ軽減以外の、試験品の効果を調べるために、検査 4 週間前後における肌のコンディションについ
て被験者にアンケートを行った。特に「シワ」「肌のなめらかさ」「肌の透明感」「化粧のり」「肌の柔らかさ」の 5 項目と「総合的な肌の満足感」においては P < 0.01 の高い有意差での改善、ならびに使用側・不使用側の差異が認められ、これらの項目における試験品の効果が被験者自身によっても実感されていることがわかる。(図2、表3)。
図 2: 試験品 4 週間使用による肌の状態の変化
肌の状態の変化を被験者のアンケートから判定した。左右の状態を群間比較した結果、差異の認められた項目をグラフに示す。いずれも試験品使用側において得点の上昇(肌の状態の改善)が認められた。
エラーバー:標準偏差
n = 14
それ以外のすべての検査項目についても、試験品使用側においてコンディションの改善が示されてお
り、これらの結果から、試験品は客観的なシワ評価の改善だけでなく、使用者本人によってもシワの改善
が実感できるとともに、総合的な肌のコンディション向上にも有効であることが示された。
表 3: 試験品 4 週間使用による肌の状態の推移
肌の状態 前後比較
P 値
群間比較
使用前 使用 4 週間後 P 値
シワ
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.4 5.5 ± 0.7 0.002 **
0.001 **
不使用側 4.8 ± 0.6 4.6 ± 0.9 0.08
肌のなめらかさ
(n = 14)
使用側 5.0 ± 0.0 6.3 ± 1.2 0.002 **
0.001 **
不使用側 5.1 ± 0.3 5.0 ± 0.4 0.58
肌の透明感
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.3 5.7 ± 0.9 0.006 **
0.005 **
不使用側 4.9 ± 0.3 4.9 ± 0.7 0.58
化粧のり
(n = 14)
使用側 5.0 ± 0.0 5.9 ± 1.1 0.006 **
0.005 **
不使用側 5.0 ± 0.0 4.9 ± 0.3 0.34
肌の柔らかさ
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.3 6.1 ± 1.3 0.006 **
0.009 **
不使用側 5.1 ± 0.3 5.1 ± 0.3 1.0
肌のキメ
(n = 14)
使用側 5.0 ± 0.0 5.7 ± 0.9 0.012 *
0.012 *
不使用側 5.0 ± 0.0 5.0 ± 0.4 1.0
肌のつや
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.5 5.7 ± 1.2 0.012 *
0.012 *
不使用側 4.9 ± 0.5 4.9 ± 0.8 1.0
肌の明るさ
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.3 5.9 ± 1.1 0.006 **
0.013 *
不使用側 5.0 ± 0.0 4.9 ± 0.5 0.58
肌の潤い
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.3 5.6 ± 1.0 0.03 *
0.027 *
不使用側 4.9 ± 0.4 4.8 ± 0.4 0.34
肌のかさつき
(n = 14)
使用側 4.8 ± 0.6 5.4 ± 1.5 0.12
0.07
不使用側 4.9 ± 0.5 4.6 ± 0.6 0.27
肌のハリ
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.4 5.5 ± 1.1 0.07
0.07
不使用側 4.9 ± 0.4 4.9 ± 0.3 1.0
洗顔後のつっぱり
感(n = 14)
使用側 4.7 ± 0.7 5.4 ± 1.6 0.15
0.17
不使用側 4.8 ± 0.6 4.8 ± 0.6 1.0
ニキビや吹き出物
等の肌荒れ(n = 14)
使用側 5.1 ± 0.3 5.1 ± 1.1 1.0
0.81
不使用側 5.0 ± 0.4 4.9 ± 0.3 0.34
総合的な肌の
満足感(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.3 6.1 ± 1.3 0.006 **
0.006 **
不使用側 4.9 ± 0.3 4.9 ± 0.4 0.34
平均値±標準偏差
** P < 0.01
* P < 0.05
り、これらの結果から、試験品は客観的なシワ評価の改善だけでなく、使用者本人によってもシワの改善
が実感できるとともに、総合的な肌のコンディション向上にも有効であることが示された。
表 3: 試験品 4 週間使用による肌の状態の推移
肌の状態 前後比較
P 値
群間比較
使用前 使用 4 週間後 P 値
シワ
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.4 5.5 ± 0.7 0.002 **
0.001 **
不使用側 4.8 ± 0.6 4.6 ± 0.9 0.08
肌のなめらかさ
(n = 14)
使用側 5.0 ± 0.0 6.3 ± 1.2 0.002 **
0.001 **
不使用側 5.1 ± 0.3 5.0 ± 0.4 0.58
肌の透明感
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.3 5.7 ± 0.9 0.006 **
0.005 **
不使用側 4.9 ± 0.3 4.9 ± 0.7 0.58
化粧のり
(n = 14)
使用側 5.0 ± 0.0 5.9 ± 1.1 0.006 **
0.005 **
不使用側 5.0 ± 0.0 4.9 ± 0.3 0.34
肌の柔らかさ
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.3 6.1 ± 1.3 0.006 **
0.009 **
不使用側 5.1 ± 0.3 5.1 ± 0.3 1.0
肌のキメ
(n = 14)
使用側 5.0 ± 0.0 5.7 ± 0.9 0.012 *
0.012 *
不使用側 5.0 ± 0.0 5.0 ± 0.4 1.0
肌のつや
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.5 5.7 ± 1.2 0.012 *
0.012 *
不使用側 4.9 ± 0.5 4.9 ± 0.8 1.0
肌の明るさ
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.3 5.9 ± 1.1 0.006 **
0.013 *
不使用側 5.0 ± 0.0 4.9 ± 0.5 0.58
肌の潤い
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.3 5.6 ± 1.0 0.03 *
0.027 *
不使用側 4.9 ± 0.4 4.8 ± 0.4 0.34
肌のかさつき
(n = 14)
使用側 4.8 ± 0.6 5.4 ± 1.5 0.12
0.07
不使用側 4.9 ± 0.5 4.6 ± 0.6 0.27
肌のハリ
(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.4 5.5 ± 1.1 0.07
0.07
不使用側 4.9 ± 0.4 4.9 ± 0.3 1.0
洗顔後のつっぱり
感(n = 14)
使用側 4.7 ± 0.7 5.4 ± 1.6 0.15
0.17
不使用側 4.8 ± 0.6 4.8 ± 0.6 1.0
ニキビや吹き出物
等の肌荒れ(n = 14)
使用側 5.1 ± 0.3 5.1 ± 1.1 1.0
0.81
不使用側 5.0 ± 0.4 4.9 ± 0.3 0.34
総合的な肌の
満足感(n = 14)
使用側 4.9 ± 0.3 6.1 ± 1.3 0.006 **
0.006 **
不使用側 4.9 ± 0.3 4.9 ± 0.4 0.34
平均値±標準偏差
** P < 0.01
* P < 0.05