2022年06月27日 10:30

看護師業務のタスクシェアに賛成の薬剤師は76%!薬剤師が最も不安に感じる業務とは?

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合同会社スマスタ(https://smast.co.jp/)が運営する薬剤師向け転職情報メディア<ハッピーファーマシスト>(https://smast.co.jp/happypharmacist/)は、在宅医療において薬剤師が看護師の業務を分担するタスクシェアについて薬剤師100名にアンケート調査を行いました。

タスクシェアとは医師や看護師など業務が集中しやすい職種の仕事内容の一部を、他の医療従事者で分担することで、今回は在宅看護師から薬剤師へのシェアが検討されています。

アンケートの結果、タスクシェアに賛成の薬剤師は76%で「薬剤師の職能・職域が広がるから」という意見が最も多い一方、薬剤師ができないと感じる在宅でのタスクシェア業務は「口腔ケアや排泄ケアなどの介護業務」が54%。タスクシェアには前向きだが、介護業務に抵抗を感じる薬剤師が多い結果となりました。

詳細URL:https://smast.co.jp/happypharmacist/task-share

■調査概要
調査方法:インターネットによる調査
調査対象:薬剤師100人
調査期間:2022年6月12日~6月16日
調査エリア:全国

■調査結果サマリー
・薬剤師が看護師の仕事を分担する在宅のタスクシェアに賛成の薬剤師は76%
・タスクシェアに賛成の理由の1位は「薬剤師の職能・職域が広がるから」で36%
・タスクシェアに反対の理由の1位は「薬剤師が業務過多になるため」で14%
・タスクシェアにて薬剤師ができると感じる業務の1位は「内服薬の与薬や軟膏の塗布」で86%
・タスクシェアにて薬剤師ができないと感じる業務の1位は「口腔ケアや排泄ケアなど介護業務」で54%
・看護師業務のタスクシェアに新たな専門資格は必要と感じる薬剤師は61%
・看護師とのタスクシェアに向けて受けたい研修の1位は「バイタルサインの測定」で75%
・薬剤師がタスクシェアで外に出したい業務の1位は「調剤(ピッキング)」で28%

■ 薬剤師が看護師の仕事を分担する在宅のタスクシェア。賛成?反対?
4人に3人の薬剤師が、在宅における看護師業務のタスクシェアに賛成しました。

それぞれの回答理由は以下です。
※いただいたご意見は読みやすいように一部改変しています。

看護師業務のタスクシェアに賛成の理由
1位 薬剤師の職能・職域が広がるから 36%
2位 看護師の負担が減るから 27%
3位 患者さんの状態が把握しやすくなるから 12%
その他 7%
※複数回答可

「在宅医療の必要性が高まっている中で、少しでも多く患者さんに関わりたいと感じるためです。また看護師の仕事を実際に経験できることにより、今よりも深いレベルでチーム医療に貢献できると思ったためです。」
「タスクシェアにより、在宅医療における薬剤師の在り方が変わる為、今後の薬剤師の地位向上に寄与してくると考える。」
「看護師は看護師にしかできない仕事で忙しいので、薬に関することはタスクシフトして看護に専念してもらえると良いと思う。」
「薬を単に渡すだけでなく、薬を実際に飲んでいるところや、投与するところ、効果、副作用が出ているところを見る事、扱う事で、どのような点に実際患者さんが困っているかなど新しい視点が手に入るように思うため。」

看護師業務のタスクシェアに反対の理由
1位 薬剤師が業務過多になるため 14%
2位 専門性が活かされなくなる 8%
3位 技術・知識が不足しているから 4%
その他 1%
※複数回答可

「今までの在宅医療での仕事、24時間受付体制、通常の業務など、薬剤師としての仕事や求められる事も増えている中、職種が異なる看護師の仕事まで手が回らない。給与も見合わないと思う為。」
「薬剤師には薬剤師の看護師には看護師の専門性があって行っている仕事だから、タスクシェアをしたらその専門性が失われると思います。」
「注射やフットケアなど看護師が行う専門的な内容は薬剤師にとって専門外すぎる。一から研修して習得する場合、出来る薬剤師と出来ない薬剤師が存在するようになり、訪問看護師側も対応に混乱してしまう可能性がある。」

▼分析
薬局の生き残りが注目され、薬局薬剤師の過多も囁かれている今、看護師業務のタスクシェアは薬剤師の地位向上に繋がると考えられます。

在宅現場における看護師不足は深刻であり、薬剤師が手助けして地域医療を支えることは必要となるでしょう。

在宅の患者さんに直接触れることで、服薬の状況や副作用の発現状態も確認しやすくなりますね。

ただし薬剤師の業務量も決して少なくない中で看護師業務を担い、業務過多になったり、調剤過誤のリスクが増えることは否定できません。

在宅での看護師業務を薬剤師がタスクシェアすることには、多方面におけるメリットと大きな問題点があると言えます。

在宅での看護師とのタスクシェア。薬剤師ができる業務とできないと感じる業務

※複数回答可

▼分析
多くの薬剤師が、内服薬の与薬や軟膏の塗布、バイタルサインの測定は問題なく行えると回答しました。
薬剤師がバイタルサインを採る必要性は10年ほど前から論じられており、全国で薬剤師向けのバイタルサイン講習会も行われています。

一方、患者さんに自己注射を打つことに対しては、抵抗を感じる薬剤師が多い結果です。
インスリンは単位の間違いが生死に関わるため、荷が重いと感じる薬剤師は少なくありません。注射や採血業務は、技術不足による不安もあります。

さらに半数以上の薬剤師が、介護業務を行うのは難しいと回答しました。
シンプルに抵抗があると感じる方も多いですが、薬を扱うため感染が気になるという意見も多い結果です。

薬剤師は知識を活かして薬剤師のすべきことをやるべきとの声が挙がる一方で、できることは何でもやるべきと考える薬剤師もいました。

■ 看護師業務のタスクシェアに新たな専門資格は必要?薬剤師が受けたい研修とは
約4割の薬剤師が、専門資格は必須ではないと考える結果です。
十分に研修を受ければ、専門資格がなくても問題ない業務に限定したシェアが理想です。

次に、薬剤師が看護師とタスクシェアするなら受けたいと考える研修はこちら。

看護師とのタスクシェアに向けて受けたい研修
1位 バイタルサインの測定 75%
2位 注射剤の混注や点滴ボトルの交換 74%
3位 内服薬の与薬や軟膏の塗布 56%
3位 インスリンなど自己注射を打つ 56%
5位 口腔ケアや排泄ケアなど介護業務 34%

※複数回答可

▼分析
薬剤師が介入しやすい、バイタルサインの測定や混注等の研修を受けたいと考える方が多い結果となりました。

内服薬の与薬や軟膏の塗布もタスクシェアしやすいですが、研修までは不要と考えられます。

一方、注射や介護業務はタスクシェアできないと感じる薬剤師が多いため、研修を希望する薬剤師も少なくなっています。

■ 薬剤師も忙しい。タスクシェアで外に出したい業務は?
在宅業務を担う看護師が不足しているとは言え、現在のところ薬剤師も余っているわけではありません。

むしろ対人業務が増えて、忙しいと感じる薬剤師も多いです。

忙しい薬局において、もしタスクシェアで外に出せるなら、どんな業務をタスクシェアしたいか伺いました。
※複数回答可

▼分析
対人業務が増えて忙しくなったと感じる薬剤師も多く、薬剤師側にもタスクシェアしたい業務が存在します。

現役の薬剤師がタスクシェアで外に出したいと考える業務は、疑義照会以外全て対物業務でした。疑義照会も、剤形変更など形式的な確認のみタスクシェアしたいという意見です。

対人業務が重視されて業務量が増えていますが、対物業務が減っているわけではありません。

薬剤師の負担が増えることなく、より良い医療の形が出来上がるのが理想です。

■所感
対人業務が重視される中で、薬剤師の活躍の場は薬局の外へと広がることが予想されます。

看護師とのタスクシェアが実現しなくても、これまでとは違う業務内容が求められる可能性が高いでしょう。

まずはバイタルサインなど、取り組みやすい知識から増やすと、これからの変化に対応する力が伸びて行きますね。

スキルアップの一貫として、今までとは違う知識や技術の会得が求められています。

記事タイトル:看護師業務のタスクシェアに賛成の薬剤師は76%!薬剤師が最も不安に感じる業務とは?
記事URL:https://smast.co.jp/happypharmacist/task-share

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■会社概要
会社名: 合同会社スマスタ
所在地: 愛知県犬山市犬山北別祖97-5
代表:鈴木唯史
設立:2020年3月9日
事業内容:Webコンテンツ制作
URL:https://smast.co.jp/
電話:0568-50-2690
お問い合わせ先:info@smast.co.jp

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会社概要

商号
合同会社スマスタ(ゴウドウカイシャスマスタ)
代表者
鈴木唯史(スズキタダシ)
所在地
〒484-0081
愛知県犬山市犬山北別祖97-5 
TEL
0568-50-2690
業種
その他IT関連
上場先
未上場
従業員数
10名未満
会社HP
https://smast.co.jp/

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