株式会社ホーム社は、2022 年 5 月 26 日(木)に宇野常寛著『水曜日は働かない』を刊行いたします。
水曜日が休みになると1年 365 日がすべて休日に隣接する――その真実に気づいた「僕」は「急ぎすぎ」で「がんばりすぎ」なこの国の人々に提案する。「水曜日は働かない」べきなのだと。
文芸サイト「HB」(https://hb.homesha.co.jp/)の人気連載を書籍化。毎週水曜日を「自分を大切にするための時間」に充てることにした著者の日常を綴った、笑えてそして思わず考えさせられるエッセイ集です。
水曜日が休みになると1年 365 日がすべて休日に隣接する――その真実に気づいた「僕」は「急ぎすぎ」で「がんばりすぎ」なこの国の人々に提案する。「水曜日は働かない」べきなのだと。
文芸サイト「HB」(https://hb.homesha.co.jp/)の人気連載を書籍化。毎週水曜日を「自分を大切にするための時間」に充てることにした著者の日常を綴った、笑えてそして思わず考えさせられるエッセイ集です。
【内容紹介】
働かない、飲み会に参加しない等、何かを「する」でなく、「しない」ことから見えてくる幸福論、第1部 「水曜日は働かない」(13篇)。批評家として「テラスハウス」「大豆田とわ子と三人の元夫」「ジョーカー」「花束みたいな恋をした」等近年の作品を論じた第2部「2020 年代の想像力」(8篇)。チームラボの猪子寿之氏や、香港の政治運動家である周庭氏との交流などを綴った第3部「水曜日も働く人たち」(8篇)を含んだ全29篇。
これは社会批評なのかただの日記なのか?
もちろん両方だ。
もっとも個人的なことこそもっとも公共的なのだから
――成田悠輔さん推薦!! (イェール大学助教授、半熟仮想株式会社代表)
【本文より】
2019 年の7月24日の、たぶん午前11時30分ごろ。僕たちは毎週水曜日に働くことを、やめた。
それは夏の、暑い日の朝だった。僕と相棒の T 氏は朝いちばんで集まって、10 キロのランニングを終えた。見上げた空はピーカンで家から一歩出るともう、それだけで茹で上がるような気分になっていた。僕たちはビルの谷間の日陰を選んで、身を隠すように走った。それでも走り終えたときは全身から汗が吹き出して、雨上がりの傘のようになっていた。コンビニに駆け込んで、僕はオールフリーの 350 ミリリットル缶を、T 氏はストロングゼロレモンの 500 ミリリットル缶を買い求め、そして乾杯した。そして厳かに誓い合ったのだ。水曜日は働かない。僕たちは決して水曜日は働かないことにしよう、と。
※第1話を試し読み公開中です。https://hb.homesha.co.jp/n/ne7283c486d3f
【目次より】
第 1 部 水曜日は働かない
第 1 話 水曜日は働かない
第 2 話 あの森にカブトムシはまだいない
第 3 話 マラソン大会は必要ない
第 4 話 僕たちに酒は必要ない
第 5 話 そもそも家から出ていない…ほか全13篇
第 2 部 2020 年代の想像力
第 1 回 窓ぎわにトットちゃんはもういない
第 2 回 テラスハウスは終わらない
第 3 回 誰かと一緒に生きられない
第 4 回 この世界にジョーカーはもういない…ほか全8篇
第 3 部 水曜日も働く人たち
第 1 回 周庭のこと
第 2 回 21世紀の死神博士たち
第 3 回 議論は〈ゲーム〉であってはいけない
第 4 回 「遅いインターネット」最大の危機 …ほか全8篇
【著者プロフィール】
宇野常寛(うの・つねひろ)
1978年生。批評誌〈PLANETS〉編集長。著書に『ゼロ年代の想像力』、『リトル・ピープルの時代』、『日本文化の論点』、『母性のディストピア』、『若い読者のためのサブカルチャー論講義録』、『遅いインターネット』など、共著に石破茂との対談『こんな日本をつくりたい』、『静かなる革命へのブループリント――この国の未来をつくる七つの対話』などがある。立教大学社会学部兼任講師。
【書誌情報】
書名:『水曜日は働かない』
著者:宇野常寛
発売日:2022 年 5 月 26 日(木)
定価:1,870 円(10%税込)
体裁:四六判上製本 272 ページ
発行:ホーム社/発売:集英社
ISBN:978-4-8342-5360-3
装丁:川名潤
初出 :「HB」2020 年 1 月~2021 年 11 月
(ホーム社文芸 WEB「HB」https://hb.homesha.co.jp/)
働かない、飲み会に参加しない等、何かを「する」でなく、「しない」ことから見えてくる幸福論、第1部 「水曜日は働かない」(13篇)。批評家として「テラスハウス」「大豆田とわ子と三人の元夫」「ジョーカー」「花束みたいな恋をした」等近年の作品を論じた第2部「2020 年代の想像力」(8篇)。チームラボの猪子寿之氏や、香港の政治運動家である周庭氏との交流などを綴った第3部「水曜日も働く人たち」(8篇)を含んだ全29篇。
これは社会批評なのかただの日記なのか?
もちろん両方だ。
もっとも個人的なことこそもっとも公共的なのだから
――成田悠輔さん推薦!! (イェール大学助教授、半熟仮想株式会社代表)
【本文より】
2019 年の7月24日の、たぶん午前11時30分ごろ。僕たちは毎週水曜日に働くことを、やめた。
それは夏の、暑い日の朝だった。僕と相棒の T 氏は朝いちばんで集まって、10 キロのランニングを終えた。見上げた空はピーカンで家から一歩出るともう、それだけで茹で上がるような気分になっていた。僕たちはビルの谷間の日陰を選んで、身を隠すように走った。それでも走り終えたときは全身から汗が吹き出して、雨上がりの傘のようになっていた。コンビニに駆け込んで、僕はオールフリーの 350 ミリリットル缶を、T 氏はストロングゼロレモンの 500 ミリリットル缶を買い求め、そして乾杯した。そして厳かに誓い合ったのだ。水曜日は働かない。僕たちは決して水曜日は働かないことにしよう、と。
※第1話を試し読み公開中です。https://hb.homesha.co.jp/n/ne7283c486d3f
【目次より】
第 1 部 水曜日は働かない
第 1 話 水曜日は働かない
第 2 話 あの森にカブトムシはまだいない
第 3 話 マラソン大会は必要ない
第 4 話 僕たちに酒は必要ない
第 5 話 そもそも家から出ていない…ほか全13篇
第 2 部 2020 年代の想像力
第 1 回 窓ぎわにトットちゃんはもういない
第 2 回 テラスハウスは終わらない
第 3 回 誰かと一緒に生きられない
第 4 回 この世界にジョーカーはもういない…ほか全8篇
第 3 部 水曜日も働く人たち
第 1 回 周庭のこと
第 2 回 21世紀の死神博士たち
第 3 回 議論は〈ゲーム〉であってはいけない
第 4 回 「遅いインターネット」最大の危機 …ほか全8篇
【著者プロフィール】
宇野常寛(うの・つねひろ)
1978年生。批評誌〈PLANETS〉編集長。著書に『ゼロ年代の想像力』、『リトル・ピープルの時代』、『日本文化の論点』、『母性のディストピア』、『若い読者のためのサブカルチャー論講義録』、『遅いインターネット』など、共著に石破茂との対談『こんな日本をつくりたい』、『静かなる革命へのブループリント――この国の未来をつくる七つの対話』などがある。立教大学社会学部兼任講師。
【書誌情報】
書名:『水曜日は働かない』
著者:宇野常寛
発売日:2022 年 5 月 26 日(木)
定価:1,870 円(10%税込)
体裁:四六判上製本 272 ページ
発行:ホーム社/発売:集英社
ISBN:978-4-8342-5360-3
装丁:川名潤
初出 :「HB」2020 年 1 月~2021 年 11 月
(ホーム社文芸 WEB「HB」https://hb.homesha.co.jp/)