英語コーチング・プログラム「TORAIZ(トライズ)(以下、TORAIZ)」を運営するトライオン株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:三木雄信)は、TORAIZ語学研究所において日本人の英語学習について研究を重ねてまいりました。そして、TORAIZの1年間のプログラムを修了した570名の学習データを分析した結果、英語学習に取り組む際により具体的なゴールを設定した学習者は、スピーキング力向上の効果がより大きいことを確認しました。
この研究成果を10月23日~10月24日にオンラインで開催された第21回日本第二言語習得学会国際年次大会(J-SLA2021)にて発表しました。なお、英語コーチングスクールで同学会に所属するのは当社のみ(当社調べ)で、当社が参加・発表するのも初となります。
■発表タイトル:
The more specific the goal the better the improvement in second language speaking proficiency
(英語学習におけるスピーキング力向上のための具体的なゴール設定の重要性)
■概要:
今回の研究では、TORAIZで1年間の英語コーチング・プログラムを修了した受講生を対象として、英語学習をする際に具体的なゴール設定をすることの重要性を調査しました。Latham and Locke (1991) の目標設定理論*で提唱されているように、具体的なゴール設定によってより良い学習成果を得られると仮説を立て分析した結果、より具体的なゴールを設定した英語学習者は、学習によるスピーキング力向上の効果がより大きいことが確認されました。
* Latham, G. P., & Locke, E. A. (1991). Self-regulation through goal setting. Organizational Behavior and Human Decision Processes, 50(2), 212-247.
この研究成果を10月23日~10月24日にオンラインで開催された第21回日本第二言語習得学会国際年次大会(J-SLA2021)にて発表しました。なお、英語コーチングスクールで同学会に所属するのは当社のみ(当社調べ)で、当社が参加・発表するのも初となります。
■発表タイトル:
The more specific the goal the better the improvement in second language speaking proficiency
(英語学習におけるスピーキング力向上のための具体的なゴール設定の重要性)
■概要:
今回の研究では、TORAIZで1年間の英語コーチング・プログラムを修了した受講生を対象として、英語学習をする際に具体的なゴール設定をすることの重要性を調査しました。Latham and Locke (1991) の目標設定理論*で提唱されているように、具体的なゴール設定によってより良い学習成果を得られると仮説を立て分析した結果、より具体的なゴールを設定した英語学習者は、学習によるスピーキング力向上の効果がより大きいことが確認されました。
* Latham, G. P., & Locke, E. A. (1991). Self-regulation through goal setting. Organizational Behavior and Human Decision Processes, 50(2), 212-247.
■研究方法:
本研究では、1年間の TORAIZの英語コーチング・プログラムを修了した受講生、570人分のゴールにそれぞれ「どこで」「だれと」「何を」「どうやって」の要素のうち、いくつの要素が含まれているかを分析しました。1つの要素を含むものはグループ1、2つの要素を含むものはグループ2、3つの要素を含むものはグループ3、4つの要素を含むものはグループ4に分類しました。
また、それぞれの受講生のスピーキング力の伸びを測るために、VERSANTというAIによって採点される英語のスピーキングテストを使い、プログラム開始前の点数とプログラム受講期間中の最高点の差を測定しました。
本研究では、1年間の TORAIZの英語コーチング・プログラムを修了した受講生、570人分のゴールにそれぞれ「どこで」「だれと」「何を」「どうやって」の要素のうち、いくつの要素が含まれているかを分析しました。1つの要素を含むものはグループ1、2つの要素を含むものはグループ2、3つの要素を含むものはグループ3、4つの要素を含むものはグループ4に分類しました。
また、それぞれの受講生のスピーキング力の伸びを測るために、VERSANTというAIによって採点される英語のスピーキングテストを使い、プログラム開始前の点数とプログラム受講期間中の最高点の差を測定しました。
■結果:
VERSANTのスコア上昇率は、最も具体的なゴールを設定していたグループ4が最も高く、要素数が少ないグループほどスコア上昇率が低いという結果となりました。また、分散分析*により統計的な有意差が確認されました。しかし、多重分析*の結果、グループ1と2、グループ1と3の間には有意差*が確認されましたが、スコア上昇率の差が一番大きいはずのグループ1と4の間には有意差が見られませんでした。これは、グループ4の人数が少ないことが原因として考えられます。しかし、有意確率は 0.068 と有意水準に近い数値が出ていることから有意傾向があると考えられます。さらに、効果量という観点では、グループ1と4の間では中程度の効果量が確認されたことも、この傾向を裏付ける要因となります。
以上の結果により、より具体的なゴール設定をすることで学習の効果が上がるという傾向、具体的なゴールを設定する基準として「どこで」「だれと」「何を」「どうやって」という項目を明示することが大切である、ということが分かります。
*分散分析:3つ以上のグループの間に有意差があるかを確かめる検定方法
*多重分析:グループの組み合わせごとに有意差があるかを確かめる検定方法
*有意差:統計的に認められる差。偶然出た結果ではなく、必然的に出た結果であると分かる場合、有意差があると言えます。その際、有意確率が有意水準(0.05)を下回ることが基準となります。
■制限・課題:
今回の研究では、VERSANTの受験回数に個人差が生じていたこと、また各グループの人数に差があったことが制限となりました。今後の研究を進める上では、この2点を可能な限り均一にすることが必要だと考えられます。また、今回は「どこで」「だれと」「何を」「どうやって」というそれぞれの要素の重要度は均一なものとして分類しましたが、この中での重要度、効果に差があるのか否か、ということが今後の研究において考慮すべき点となります。
【日本第二言語習得学会について】
日本第二言語習得学会(The Japan Second Language Association: 略称 J-SLA)は、第二言語習得(SLA)のメカニズムを実証的・理論的に研究するために2001年に創設された学会です。2016年には日本内外から300人以上が参加したPacSLRF(環太平洋第二言語研究フォーラム)という国際学会を主催しています。
【TORAIZ語学研究所について】
実践的な英語力の習得を目指し第二言語習得論に加え、学習デザイン理論「インストラクショナル・デザイン」の概念を基にした学習構造を構築。実践から獲得した英語学習のノウハウを共有し、さらに効率よく英語を学習できる環境を整えるとともに、TORAIZのプログラムにも反映させています。
<本研究メンバー>
VERSANTのスコア上昇率は、最も具体的なゴールを設定していたグループ4が最も高く、要素数が少ないグループほどスコア上昇率が低いという結果となりました。また、分散分析*により統計的な有意差が確認されました。しかし、多重分析*の結果、グループ1と2、グループ1と3の間には有意差*が確認されましたが、スコア上昇率の差が一番大きいはずのグループ1と4の間には有意差が見られませんでした。これは、グループ4の人数が少ないことが原因として考えられます。しかし、有意確率は 0.068 と有意水準に近い数値が出ていることから有意傾向があると考えられます。さらに、効果量という観点では、グループ1と4の間では中程度の効果量が確認されたことも、この傾向を裏付ける要因となります。
以上の結果により、より具体的なゴール設定をすることで学習の効果が上がるという傾向、具体的なゴールを設定する基準として「どこで」「だれと」「何を」「どうやって」という項目を明示することが大切である、ということが分かります。
*分散分析:3つ以上のグループの間に有意差があるかを確かめる検定方法
*多重分析:グループの組み合わせごとに有意差があるかを確かめる検定方法
*有意差:統計的に認められる差。偶然出た結果ではなく、必然的に出た結果であると分かる場合、有意差があると言えます。その際、有意確率が有意水準(0.05)を下回ることが基準となります。
■制限・課題:
今回の研究では、VERSANTの受験回数に個人差が生じていたこと、また各グループの人数に差があったことが制限となりました。今後の研究を進める上では、この2点を可能な限り均一にすることが必要だと考えられます。また、今回は「どこで」「だれと」「何を」「どうやって」というそれぞれの要素の重要度は均一なものとして分類しましたが、この中での重要度、効果に差があるのか否か、ということが今後の研究において考慮すべき点となります。
【日本第二言語習得学会について】
日本第二言語習得学会(The Japan Second Language Association: 略称 J-SLA)は、第二言語習得(SLA)のメカニズムを実証的・理論的に研究するために2001年に創設された学会です。2016年には日本内外から300人以上が参加したPacSLRF(環太平洋第二言語研究フォーラム)という国際学会を主催しています。
【TORAIZ語学研究所について】
実践的な英語力の習得を目指し第二言語習得論に加え、学習デザイン理論「インストラクショナル・デザイン」の概念を基にした学習構造を構築。実践から獲得した英語学習のノウハウを共有し、さらに効率よく英語を学習できる環境を整えるとともに、TORAIZのプログラムにも反映させています。
<本研究メンバー>
■フェロー 門田修平先生
関西学院大学法学部教授、関西学院大学大学院言語コミュニケーション文化研究科教授。博士(応用言語学)。専門分野は心理言語学、応用言語学、第二言語習得など。特に第二言語としての英語の知覚・処理そして記憶・学習の心的メカニズムについて研究。
関西学院大学法学部教授、関西学院大学大学院言語コミュニケーション文化研究科教授。博士(応用言語学)。専門分野は心理言語学、応用言語学、第二言語習得など。特に第二言語としての英語の知覚・処理そして記憶・学習の心的メカニズムについて研究。
■TORAIZ語学研究所 研究員 岩本理恵
英語教育の学士号取得後、テキサス工科大学大学院にて応用言語学修士を取得(応用言語学修士:Languages & Cultures Applied linguistics)
資格・スキル:
・TOEIC990点
・VERSANT65点
・英検1級
・Certificate in Teaching English in International Context
■TORAIZ語学研究所 研究員 高田シーナ
英米語学の学士号取得後、英語教授法分野において修士を取得(英語教授法:master of arts in TESOL)
資格・スキル:
・TOEFL ITP 630
・TOEIC915点
・VERSANT72点
【TORAIZ(トライズ )について】https://toraiz.jp/
1年間で1,000時間の学習により、英語で会話ができる力(※1)を身につける英語コーチング・プログラム。受講生一人ひとりに専属コンサルタントがつき、個別最適化したゴールに向けた学習設計をはじめ、正しい方法で学習を続けられるよう日々サポート。さらに、専属のネイティブコーチによる週3回(1年で計144回)の英会話レッスンを行います。2015年の開校以来約6,000名が当社のプログラムを受講。受講生満足度97.2%(※2)、継続率91.7%(※3)という実績を持ちます。2021年10月現在、東京都を中心に神奈川県、愛知県、大阪府に計13センターを構える(※4)。
※1:英語を話せるとは、イギリスの教育大手ピアソン社が全世界向けに販売している英語のスピーキングテスト「VERSANT」で45点以上を指します。20点~80点で評価され、日本人の平均は38点(2018ピアソン調べ)。
※2:当社お客様満足度調査(2020年10月実施)
※3:2018年7月~2021年1月に受講開始した方(受講開始1ヶ月以内での全額返金者除く)の内、途中退会していない受講生の割合。
※4:2021年10月現在、新型コロナウイルス感染拡大防止策として、すべてのセンターにおいてオンラインでレッスンを行っております。
【会社概要】
トライオン株式会社 https://tryon.co.jp/
三菱地所、ソフトバンクを経て、代表取締役社長の三木雄信が2006年12月に設立。ソフトバンク時代に孫正義社長(当時)の海外出張に同行して英語が全く話せない、聞き取れない経験をしたことから、英語学習を開始。1年で交渉で負けない英語力を身に着けた経験をもつ。「学ぶことを通じて人と組織の可能性を開く」を経営理念として創業より一貫して「教育」を軸にした事業を提供。インターネットを通じて時間や場所にとらわれずに、多くの人が様々な学習コンテンツに出会える場所を提供することを目的に、日本最大級の通信講座「脳内カレッジ」を運営。
2015年より、ビジネスレベルで通用する英語を1年でマスターする英語コーチングスクール「TORAIZ(トライズ)」を開始。日本の英語教育を抜本的に変え、グローバルな活躍ができる人材の育成を目指している。
英語教育の学士号取得後、テキサス工科大学大学院にて応用言語学修士を取得(応用言語学修士:Languages & Cultures Applied linguistics)
資格・スキル:
・TOEIC990点
・VERSANT65点
・英検1級
・Certificate in Teaching English in International Context
■TORAIZ語学研究所 研究員 高田シーナ
英米語学の学士号取得後、英語教授法分野において修士を取得(英語教授法:master of arts in TESOL)
資格・スキル:
・TOEFL ITP 630
・TOEIC915点
・VERSANT72点
【TORAIZ(トライズ )について】https://toraiz.jp/
1年間で1,000時間の学習により、英語で会話ができる力(※1)を身につける英語コーチング・プログラム。受講生一人ひとりに専属コンサルタントがつき、個別最適化したゴールに向けた学習設計をはじめ、正しい方法で学習を続けられるよう日々サポート。さらに、専属のネイティブコーチによる週3回(1年で計144回)の英会話レッスンを行います。2015年の開校以来約6,000名が当社のプログラムを受講。受講生満足度97.2%(※2)、継続率91.7%(※3)という実績を持ちます。2021年10月現在、東京都を中心に神奈川県、愛知県、大阪府に計13センターを構える(※4)。
※1:英語を話せるとは、イギリスの教育大手ピアソン社が全世界向けに販売している英語のスピーキングテスト「VERSANT」で45点以上を指します。20点~80点で評価され、日本人の平均は38点(2018ピアソン調べ)。
※2:当社お客様満足度調査(2020年10月実施)
※3:2018年7月~2021年1月に受講開始した方(受講開始1ヶ月以内での全額返金者除く)の内、途中退会していない受講生の割合。
※4:2021年10月現在、新型コロナウイルス感染拡大防止策として、すべてのセンターにおいてオンラインでレッスンを行っております。
【会社概要】
トライオン株式会社 https://tryon.co.jp/
三菱地所、ソフトバンクを経て、代表取締役社長の三木雄信が2006年12月に設立。ソフトバンク時代に孫正義社長(当時)の海外出張に同行して英語が全く話せない、聞き取れない経験をしたことから、英語学習を開始。1年で交渉で負けない英語力を身に着けた経験をもつ。「学ぶことを通じて人と組織の可能性を開く」を経営理念として創業より一貫して「教育」を軸にした事業を提供。インターネットを通じて時間や場所にとらわれずに、多くの人が様々な学習コンテンツに出会える場所を提供することを目的に、日本最大級の通信講座「脳内カレッジ」を運営。
2015年より、ビジネスレベルで通用する英語を1年でマスターする英語コーチングスクール「TORAIZ(トライズ)」を開始。日本の英語教育を抜本的に変え、グローバルな活躍ができる人材の育成を目指している。