株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のCAD/CAM/CAEシステム市場を調査し、分野別やアプリケーション別の販売実績、メーカー別シェア、今後の課題や展望を明らかにいたしました。
1.市場概況
日本国内のCAD/CAM/CAEシステム市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、2020年度は3,865億1,300万円で前年度比1.2%減となった。
新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言が発出されるなどして経済活動が抑制された結果、企業の設備投資が減少する結果となった。このために最大の市場である機械系CAD/CAM/CAEが落ち込んだが、一方でEDA、土木・建築系CADは堅調な成長を維持した。また、経営環境の変化に対応するために、ユーザー企業のIT投資意欲は強かったことが市場を下支えした。この結果、コロナ禍によってCAD/CAM/CAE市場が大きく減少することはなかった。
2.注目トピック~ソフトウェア設計の比率が高まる機械系CAD
現在、設計そのものが急速に変わりつつある。従来からの機械系、電子系のハードウェア設計に加えて、ソフトウェア設計の量が急速に拡大している。
例えば、自動車分野では、CASE(Connected=コネクテッド、Autonomous=自動運転、Shared & Services=カーシェアリングとサービス、Electric=電気自動車)という4つの領域における開発の大きな部分はソフトウェアとなる。
現在のCAD/CAM/CAEは、3次元CAD、あるいは図面、電気回路のデータなど、ハードウェアに関する情報がほとんどであるが、今後はソフトウェアに関する情報が飛躍的に増えてくる。また、ソフトウェアのデータ管理の重要性が増すことからアプリケーション・ライフサイクル・マネジメント(ALM)という概念が登場し、ALMを行うためのシステムが開発された。2021年現在、ALMはまだ普及してはいないが、今後大きく成長する領域と考える。
3.将来展望
2021年度のCAD/CAM/CAEシステム市場は、前年度比4.6%増の4,042億7,300万円になると予測する。
コロナ禍の終息は見通せず先行きは不透明ではあるが、米国市場と中国市場が回復していることから、輸出型産業を中心に業績が回復しつつある。リモートワークに関連したPC分野や、データセンタ分野、5G(第5世代移動体通信システム)関連分野における根強い需要に加えて、自動車関連分野も需要の立ち上がりをみせており、設備投資が回復しつつある。これらの動きがCAD/CAM/CAEシステム市場にも波及すると見込む。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2809
調査要綱
1.調査期間: 2021年6~9月
2.調査対象: 機械系CAD/CAM/CAEシステムメーカー、EDAシステムメーカー、土木・建築系CADシステムメーカー
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
4.発刊日:2021年09月28日
お問い合わせ
⇒プレスリリースの内容や引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム
https://www.yano.co.jp/contact/contact.php/press
株式会社矢野経済研究所
https://www.yano.co.jp/
1.市場概況
日本国内のCAD/CAM/CAEシステム市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、2020年度は3,865億1,300万円で前年度比1.2%減となった。
新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言が発出されるなどして経済活動が抑制された結果、企業の設備投資が減少する結果となった。このために最大の市場である機械系CAD/CAM/CAEが落ち込んだが、一方でEDA、土木・建築系CADは堅調な成長を維持した。また、経営環境の変化に対応するために、ユーザー企業のIT投資意欲は強かったことが市場を下支えした。この結果、コロナ禍によってCAD/CAM/CAE市場が大きく減少することはなかった。
2.注目トピック~ソフトウェア設計の比率が高まる機械系CAD
現在、設計そのものが急速に変わりつつある。従来からの機械系、電子系のハードウェア設計に加えて、ソフトウェア設計の量が急速に拡大している。
例えば、自動車分野では、CASE(Connected=コネクテッド、Autonomous=自動運転、Shared & Services=カーシェアリングとサービス、Electric=電気自動車)という4つの領域における開発の大きな部分はソフトウェアとなる。
現在のCAD/CAM/CAEは、3次元CAD、あるいは図面、電気回路のデータなど、ハードウェアに関する情報がほとんどであるが、今後はソフトウェアに関する情報が飛躍的に増えてくる。また、ソフトウェアのデータ管理の重要性が増すことからアプリケーション・ライフサイクル・マネジメント(ALM)という概念が登場し、ALMを行うためのシステムが開発された。2021年現在、ALMはまだ普及してはいないが、今後大きく成長する領域と考える。
3.将来展望
2021年度のCAD/CAM/CAEシステム市場は、前年度比4.6%増の4,042億7,300万円になると予測する。
コロナ禍の終息は見通せず先行きは不透明ではあるが、米国市場と中国市場が回復していることから、輸出型産業を中心に業績が回復しつつある。リモートワークに関連したPC分野や、データセンタ分野、5G(第5世代移動体通信システム)関連分野における根強い需要に加えて、自動車関連分野も需要の立ち上がりをみせており、設備投資が回復しつつある。これらの動きがCAD/CAM/CAEシステム市場にも波及すると見込む。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2809
調査要綱
1.調査期間: 2021年6~9月
2.調査対象: 機械系CAD/CAM/CAEシステムメーカー、EDAシステムメーカー、土木・建築系CADシステムメーカー
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
4.発刊日:2021年09月28日
お問い合わせ
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