2021年09月06日 14:00

SABIC、150度C高温対応車載コンデンサにおけるELCRES(tm) HTV150誘電体フィルムの検証結果をPCIM ASIA 2021展で発表

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日本・東京、2021年9月6日 - 化学業界のグローバルリーダーであるSABIC(日本法人:SHPPジャパン合同会社、東京都千代田区)は、9月9日から11日まで中国・深圳で開催される「PCIM Asia 2021」に出展(ブース#E19)し、2つのプレゼンテーションを実施することを本日明らかにした。同展でSABICは、ハイブリッド自動車、プラグイン・ハイブリッド自動車、電気自動車(xEV)の主機インバータなど、高電圧、高温への対応が求められるプロフェショナル・グレードのコンデンサ用途における顧客ニーズに応えて開発された誘電体フィルム「ELCRES(tm) (エルクレス)HTV150」を展示紹介する。この革新的なソリューションは、135度Cから150度Cの動作温度範囲において、既存フィルム製品を上回る電圧および温度性能を発揮し、炭化ケイ素(SiC)をベースとした次世代インバータ技術への移行に寄与する。またSABICでは、コンデンサの製造と性能をサポートするフィルムの導入に向け、バリューチェーン全体に渡る継続的な取り組みについても紹介する。

同展においてSABICは、9月10日(金)12:25~14:00(中国現地時間)に開催されるAutomotive Power Electronics(自動車用パワーエレクトロニクス)のセッションにおいて、テクノロジー&イノベーション部門チーフサイエンティストのAdel Bastawros博士が「Ultra-thin Dielectric Film for High Heat and High Voltage DC Link Capacitors(DCリンクコンデンサ向け高耐熱性誘電体フィルム)」と題したポスター発表(#PP016)を実施する。同じく9月10日(金)の14:30~14:50(中国現地時間)に開催されるE-モビリティフォーラム・出展者セッションでは、新規事業開発部シニアビジネスディベロップメントマネージャーの諭 文雄が登壇し「SABIC ELCRES HTV150 High Heat Dielectric Film for DC Link Power Capacitors(SABICのDCリンクパワーコンデンサ向けELCRES HTV150高耐熱性誘電体フィルム)」と題した講演を行う。

SABICのテクノロジー&イノベーション部門ディレクターであるGreg Stoddardは、「SABICは、お客様と緊密に協業することで、コンデンサの最先端技術をさらに発展させていくため積極的な支援を行っています。この取り組みは、当社独自の樹脂コンパウンドや極薄膜フィルムの専門知識と、コンデンサ製造におけるお客様の経験を結集することで、さらに高機能なソリューションを生み出します。当社の高耐熱ELCRES HTV150フィルムは、電動車からエネルギー産業まで、さまざまな業界が抱える厳しい要求に応え、よりパワフルで効率性の高いコンデンサの開発に対して、当社がどのようにサポートしているかを示す一例です。」と話している。

高い耐熱性と耐電圧性を実現
SABICのELCRES HTV150誘電体フィルムは、動作温度-40度C~+150度Cおよび最大周波数100kHzの環境で安定した性能を発揮する業界初のコンデンサ用フィルムであり、安定した静電容量、高い絶縁抵抗、安定した誘電率(Dk)および低い誘電正接(Df)を特徴としている。このELCRES HTV150フィルムは、大きな漏れ電流や電荷の損失なく、大容量の電気エネルギーを長時間蓄えることができるため、高電圧・高温に対応するDCリンクパワーコンデンサの設計に利用可能である。加えて、電動車の主機インバータ、DC-DCコンバータ、車載型充電器向けのパワーコンデンサなど、要求の厳しい用途に最適である。また、このフィルムは、大量輸送、再生可能エネルギー、航空宇宙、モーターの駆動や制御など、さまざまな用途のパワーコンデンサにも使用できる。

バリューチェーンにおける協業
SABICが協業しているお客様の一つに、フィルムコンデンサの大手企業であるXiamen Faratronic社がある。SABICのブースでは、Xiamen Faratronic社がELCRES HTV150フィルムを用いて製造したコンデンサが展示される。

Xiamen Faratronic社の陳国彬総経理は、「Xiamen Faratronic社の新しい高耐熱DCリンクパワーコンデンサのロードマップにおける重要な目標は、150度Cホットスポット温度に耐える性能の実現です。SABICのELCRES HTV150フィルムは、150度Cの高温および高電圧に対する要求を満たすことができる、かつてない唯一の誘電体フィルムです。SABICとの協業により、この優れたフィルム製品の性能を検証できることを嬉しく思います。」とコメントしている。

SABICのテクノロジー&イノベーション部門シニアマネージャーであるAndré van Zylは、「コンデンサの製造には、蒸着から組み立てに至るまで、非常に複雑な多段階のプロセスが必要となります。現在、このプロセスは二軸延伸ポリプロピレンフィルム用に最適化されています。私たちは、現行材料からSABICの高耐熱・高耐電圧フィルムへの置き換えに必要な要件を理解するため、顧客との協業を進めています。複数のお客様やエンジニアリングコンサルタントとの協業の元で行う検証は、次世代の高性能電動車やその他の重要なコンデンサ用途に対応できる高度な材料ソリューションとして、ELCRES HTV150フィルムの価値を実証する上で非常に有益なものとなります。」と話している。

SABICは、さまざまな電圧とエネルギー密度の向上に対するニーズを満たすために、さらに薄い膜厚のフィルムの開発を続け、パワーエレクトロニクス分野に革新的な材料やフィルム技術を提供するというコミットメントに継続的に取り組んでいる。


SABICについて
SABIC(サウジ基礎産業公社)はサウジアラビアのリヤドに本社を置く化学製品のグローバルカンパニーです。SABICはアメリカ大陸、ヨーロッパ、中東およびアジア太平洋地区を拠点として、化学品、汎用製品、高機能性プラスチックス、肥料、金属といった製品の世界規模での生産活動を行っています。
SABICでは解決すべき課題の特定やソリューションの開発を通して、建設、医療機器、包装、肥料、電気電子、輸送機器、クリーンエネルギーといった主要アプリケーションに携わる顧客をサポートしています。2020年の生産量は6,080万トンです。
SABICは世界50か国以上で事業を展開し、3万2,000人を上回る従業員を全世界で雇用しています。SABICでは、イノベーションと独創性の育成を促進するため、グローバルで9,946件の特許出願を行っているほか、5つの主要地域(アメリカ、ヨーロッパ、中東、東南アジア、北東アジア)においてイノベーションのハブとなる研究開発のリソースを有しています。
https://www.sabic.com/

SHPPジャパン合同会社について
SABICは、2020年4月1日付で日本法人の称号をSABICジャパン合同会社からSHPPジャパン合同会社に変更しました。

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  • 科学、技術研究、環境

会社概要

商号
SHPPジャパン合同会社 (エスエイチピーピージャパンゴウドウカイシャ)
代表者
松林卓弘(マツバヤシ タカヒロ)
所在地
〒100-0013
東京都千代田区霞ヶ関3-2-6 東京倶楽部ビル
TEL
03-3593-4700
業種
製造・メーカー(化学)
上場先
その他
会社HP
http://www.sabic.com/

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