株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のデジタルマーケティング市場を調査し、市場概況、参入企業の動向や将来展望を明らかにいたしました。ここでは、DMP市場ならびにMA市場の市場規模推移・予測について公表いたします。
1.市場概況
DMP/MA市場は拡大傾向が続いており、合算した2020年の市場規模(事業者売上高ベース)は551億300万円となる見込みである。そのうち、DMP市場が103億6,800万円(前年比106.7%)、MA市場が447億3,500万円(同111.3%)となっている。
コロナ禍で顧客行動のオンライン化が急激に進み、オンライン上での顧客行動の把握や顧客接点の創出に向けたデジタルマーケティングツールの重要性が高まっている。既にオンラインチャネルを持っているユーザー企業においては、営業強化に向けた取り組みが加速している。
一方で、外出自粛などで業界自体が大打撃を受けた観光業界やイベント業界などに向けたサービス売上高は減少している。加えて、在宅勤務が広がったことで、導入を検討中のユーザー企業において、事務処理が行えない、あるいは会議を開催できないなど意思決定にかかる時間が長くなり、思うように導入が進んでいない側面もある。
2.注目トピック~オンライン化が進む、顧客行動のニューノーマルへの対応が追い風
2020年は新型コロナウイルスの影響で顧客の購買行動は急激にデジタルへとシフトしており、オンラインでの顧客行動把握や顧客理解、顧客アプローチは、ユーザー企業にとっての喫緊の課題となっている。営業活動を行うにも、在宅勤務が広まったことや感染拡大防止の観点から、従来通りの対面営業といった営業手法は実施しづらい状況にある。
今後は、従来の顧客行動に基づいた施策の実施ではなく、オンライン化が急激に進んだ顧客行動のニューノーマルをふまえた顧客体験の創出が必要である。そのため、MAをはじめとするデジタルマーケティングツールの導入/活用のニーズは拡大すると考える。
顧客行動がオンラインへとシフトしたことで収集できるオンラインデータは増加し、より精度の高いマーケティング施策の実施や、より深い顧客理解へとつなげやすくなっている。ユーザー企業側だけでデジタルマーケティングツールを運用するハードルはいまだ高いため、引き続きベンダーなどによるサポートは重要なポイントとなっている。
3.将来展望
DMP/MA市場は今後も拡大傾向が続き、2025年はDMP市場(事業者売上高ベース)が235億5,800万円、同じくMA市場は737億円に成長すると予測する。
オンライン上で顧客の行動把握や理解、顧客アプローチを強化すべく、今後もデジタルマーケティングツールの需要は高まると考える。そのうえ、顧客の購買行動はますます多様化し、顧客との接点は増えると同時に複雑化している。オンライン上で顧客と適切なコミュニケーションをとるためにはデジタルマーケティングツールの活用は不可欠となっていくとみる。加えて、人口減少による人手不足や人材採用が難しくなっている日本市場においては、業務の効率化や生産性向上に向けた導入も市場拡大の追い風となる。
一方で、デジタルマーケティング市場全体において、ツールの定着・運用に向けたユーザー企業内での体制構築に加え、ツールを活用して何を実現したいのか、ゴールを明確化することが課題としてある。
また、顧客の個人情報に対する意識が高まっていることから、事前同意やオプトアウトなど顧客主導で顧客自身の情報を操作できるような視点や、どのような目的でどんなデータが取得され、どのように活用されるのか、データ取り扱いの透明性の確保は必要不可欠となっている。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2542
調査要綱
1.調査期間: 2020年7月~9月
2.調査対象: 独自に選定したDMP、MA、CRM/SFA、法人向け名刺管理、オンライン営業システム事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(Web取材含)、ならびに電話調査・文献調査併用
4.発刊日:2020年09月28日
お問い合わせ
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株式会社矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム
https://www.yano.co.jp/contact/contact.php/press
株式会社矢野経済研究所
https://www.yano.co.jp/
1.市場概況
DMP/MA市場は拡大傾向が続いており、合算した2020年の市場規模(事業者売上高ベース)は551億300万円となる見込みである。そのうち、DMP市場が103億6,800万円(前年比106.7%)、MA市場が447億3,500万円(同111.3%)となっている。
コロナ禍で顧客行動のオンライン化が急激に進み、オンライン上での顧客行動の把握や顧客接点の創出に向けたデジタルマーケティングツールの重要性が高まっている。既にオンラインチャネルを持っているユーザー企業においては、営業強化に向けた取り組みが加速している。
一方で、外出自粛などで業界自体が大打撃を受けた観光業界やイベント業界などに向けたサービス売上高は減少している。加えて、在宅勤務が広がったことで、導入を検討中のユーザー企業において、事務処理が行えない、あるいは会議を開催できないなど意思決定にかかる時間が長くなり、思うように導入が進んでいない側面もある。
2.注目トピック~オンライン化が進む、顧客行動のニューノーマルへの対応が追い風
2020年は新型コロナウイルスの影響で顧客の購買行動は急激にデジタルへとシフトしており、オンラインでの顧客行動把握や顧客理解、顧客アプローチは、ユーザー企業にとっての喫緊の課題となっている。営業活動を行うにも、在宅勤務が広まったことや感染拡大防止の観点から、従来通りの対面営業といった営業手法は実施しづらい状況にある。
今後は、従来の顧客行動に基づいた施策の実施ではなく、オンライン化が急激に進んだ顧客行動のニューノーマルをふまえた顧客体験の創出が必要である。そのため、MAをはじめとするデジタルマーケティングツールの導入/活用のニーズは拡大すると考える。
顧客行動がオンラインへとシフトしたことで収集できるオンラインデータは増加し、より精度の高いマーケティング施策の実施や、より深い顧客理解へとつなげやすくなっている。ユーザー企業側だけでデジタルマーケティングツールを運用するハードルはいまだ高いため、引き続きベンダーなどによるサポートは重要なポイントとなっている。
3.将来展望
DMP/MA市場は今後も拡大傾向が続き、2025年はDMP市場(事業者売上高ベース)が235億5,800万円、同じくMA市場は737億円に成長すると予測する。
オンライン上で顧客の行動把握や理解、顧客アプローチを強化すべく、今後もデジタルマーケティングツールの需要は高まると考える。そのうえ、顧客の購買行動はますます多様化し、顧客との接点は増えると同時に複雑化している。オンライン上で顧客と適切なコミュニケーションをとるためにはデジタルマーケティングツールの活用は不可欠となっていくとみる。加えて、人口減少による人手不足や人材採用が難しくなっている日本市場においては、業務の効率化や生産性向上に向けた導入も市場拡大の追い風となる。
一方で、デジタルマーケティング市場全体において、ツールの定着・運用に向けたユーザー企業内での体制構築に加え、ツールを活用して何を実現したいのか、ゴールを明確化することが課題としてある。
また、顧客の個人情報に対する意識が高まっていることから、事前同意やオプトアウトなど顧客主導で顧客自身の情報を操作できるような視点や、どのような目的でどんなデータが取得され、どのように活用されるのか、データ取り扱いの透明性の確保は必要不可欠となっている。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2542
調査要綱
1.調査期間: 2020年7月~9月
2.調査対象: 独自に選定したDMP、MA、CRM/SFA、法人向け名刺管理、オンライン営業システム事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(Web取材含)、ならびに電話調査・文献調査併用
4.発刊日:2020年09月28日
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