ウイングアーク1st株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼CEO:田中 潤)は、伊藤忠商事株式会社が、基幹システムの刷新プロジェクトにおける、帳票基盤の再構築にあたり、文書データ活用ソリューション「SPA」、帳票印刷管理ソリューション「RDE SUITE(以下、RDE)」、そしてそれらを統合管理する「SPA Integration Service(以下、SPA IS)」を導入したことを本日お知らせします。
【伊藤忠商事株式会社について】
1858年に創業し、日本を代表する大手総合商社である伊藤忠商事は、世界63ヶ国に約120の拠点を展開。繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融の各分野における輸出入や三国間取引、事業投資など、幅広いビジネスを展開しています。
【背景】
伊藤忠商事では、前倒しで達成した中期経営計画Brand-new Deal 2020で掲げる“商いの次世代化”への変革を支える次世代基幹システム構築プロジェクトを推進しています。2015年に始動したこのプロジェクトは、2018年5月にシステムのSAP S/4HANA化を完了し全社統合データ基盤をリリースし、2020年度末までにこれらを活用する形で経理・財務・与信など複数の業務領域について、個別システムの再構築または業務要件を取り込んだ大規模改修を進めています。
その一環として2019年から取り組んでいるのが帳票基盤の再構築です。これまで利用してきた紙帳票システムと電子帳票システムは老朽化し、請求書等の紙帳票の控えを電子データで保存するには電子帳票システム用に別途帳票を作る必要があるなど、柔軟なシステム対応ができずペーパーレス化が進まない状況でした。また、紙帳票と電子帳票の基盤が別々に運用されているため、業務の効率化を阻害していました。
そこで、紙帳票と電子帳票の2つの基盤を統合する帳票基盤の再構築をはかり、電子帳票システムを担う「SPA」、紙帳票システムを担う「RDE」、そしてそれらをシームレスに統合する「SPA IS」を導入しました。
導入のポイントは以下です。
・インテグレーションサービスである「SPA IS」により、アドオン開発を最小限に抑え、保守の属人化・ブラックボックス化の回避できること
・紙帳票と電子帳票の帳票基盤を統合できること
・長期間の運用に耐えられるシンプルで拡張性をもった帳票基盤の構築
【導入効果】
「SPA」が稼働する電子帳票システムは、主に請求書PDFや為替予約帳票、残高確認帳票の閲覧に活用されています。経理部署や営業部署を含めすでに約2,300人のユーザーが利用しており、2020年度中に、会計帳票等100種類以上の帳票が新帳票基盤に移行する予定です。また、残高確認にかかわる帳票を電子化(PDF、CSV)したことで、残高確認業務を大幅に効率化しました。特に海外現地法人向けの残高確認に関しては膨大な量の紙を印刷していましたが、年間約20万枚から13万枚程度に削減できると見込んでおり、ペーパーレス化を推進しています。他にも、これまでは紙の請求書をわざわざスキャンしてお客様に事前送付していたケースもありましたが、紙の請求書と共にPDFデータとしても出力されるため、作業負荷が軽減しました。
請求書や残高確認帳票、基幹システムや部門システムと連携した帳票など、主に外部送付を目的とした帳票を年間約150万枚印刷していますが、「RDE」導入後の紙の帳票システムでは、ペーパーレス化の流れもあり、印刷に必要な帳票の枚数は確実に減少しています。センター印刷を廃止し、各部門でユーザー自身が必要な時に印刷を行うオンデマンド印刷への転換を目指しています。また、以前はプレプリント用紙を使用していた請求書の印刷を、普通用紙に変更したことで、用紙管理が不要になり効率的かつ柔軟な印刷運用が可能になりました。
伊藤忠商事では、新帳票基盤のシステム名称を伊藤忠の各システムにとって最高の帳票プラットフォームでありたいという思いを込めSPAIS(Supreme reporting Platform for All ITOCHU Systems)と名付けました。今後は、ペーパーレス化を推進するとともに、働き方改革を意識した現場視点の最適システムの実現に向け、新たな業務要件にも柔軟に対応できる帳票基盤の更なる推進を検討しています。
■事例紹介
https://www.wingarc.com/product/usecase/210.html
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