株式会社パテント・リザルトは7月13日、独自に分類した精密機器業界の企業を対象に、2019年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「精密機器業界 他社牽制力ランキング2019」をまとめました。この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。
集計の結果、2019年に最も引用された企業はキヤノン、次いでセイコーエプソン、リコーとなりました。
集計の結果、2019年に最も引用された企業はキヤノン、次いでセイコーエプソン、リコーとなりました。
1位 キヤノンの最も引用された特許は「絶縁層を有する酸化物半導体素子およびそれを用いた表示装置」に関する技術で、半導体エネルギー研究所の9件など合計12件の審査過程で引用されています。このほかには「光学系及びそれを有する光学機器」に関する技術などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2019年にキヤノンの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、リコー(545件)、次いでコニカミノルタ、富士ゼロックス(いずれも334件)となっています。
2位 セイコーエプソンの最も引用された特許は「デジタル放送受信システム、および、デジタル放送受信機、ならびに、増設チューナ」に関する技術で、東芝映像ソリューションの15件の審査過程において引用されています。このほかには「発光材料、発光材料の精製方法および層形成方法」に関する技術や「集積回路装置及び電子機器」に関する技術などが、引用された件数の多い特許として挙げられます。
2019年にセイコーエプソンの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、キヤノン(251件)、次いでリコー(249件)、半導体エネルギー研究所(125件)となっています。
3位 リコーの最も引用された特許は「電子写真用トナー及びその製造方法」に関する技術で、富士ゼロックスの「光輝性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法」関連特許など、計7件の審査過程において引用されています。
2019年にリコーの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は、キヤノン(524件)で、富士ゼロックス(292件)、京セラドキュメントソリューションズ(291件)と続いています。
そのほか、4位のコニカミノルタは「色収差を良好に補正する撮像装置」、5位の大日本印刷は「容易かつ低コストで製造できる粘着フィルムの製造方法」が、最も引用された特許として挙げられます。
【ランキングの集計対象について】
日本特許庁に特許出願され、2019年12月までに公開されたすべての特許のうち、2019年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計を行っています。2020年5月29日の時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性があります。
業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類しています。
また弊社では、本ランキングの詳細データを下記の通り販売しています。
【精密機器業界 他社牽制力ランキング2019 ご提供データ】
納品物:以下のデータを収納したCD-ROM
1)ランキングトップ50社
精密機器業界の被引用件数上位50社のランキング
2)被引用件数上位100件のリスト
精密機器業界の被引用件数上位100件及び引用先の特許との対応を掲載
価格:50,000円(税抜)
【本件に関するお問い合せ先】
株式会社パテント・リザルト 事業本部 営業グループ
Tel:03-5802-6580
Fax:03-5802-8271
ホームページURL https://www.patentresult.co.jp/