2020年06月11日 14:00

エヌピーディー・ジャパン、小売向け 各業界調査・分析レポート「コロナ後の中国から学ぶ、先営業再開=再興ではない」を公表

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外食・中食市場情報サービス『CREST(R)*1』、スポーツシューズ・アパレル市場情報サービス『Japan Sports Tracker*2』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、トーマス・リンチ代表)は、中国のコロナ終息後の各業界小売業の回復と消費者動向分析レポートを2020年6月11日に公表します。

本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。NPDが2020年5月に中国で実施した消費者感情調査*3で、消費者がコロナ終息宣言後に、各業界の商品への支出を増やした(増やす予定)か、変わらないか、減らした(減らす予定)を調査しました。その結果、多くの製品カテゴリーで消費者が支出を減らす傾向があることが分かりました。



多くのカテゴリーにおいて消費者は支出を減らす傾向
中国の小売業が回復への道を歩み始めたとき、再開とリバウンドが完全に同義ではないことが明らかになりつつあります。中国が再開段階に早い段階で開始したにもかかわらず、消費者は支出を増やそうとしていません。NPDが2020年5月に実施した消費者感情調査で、消費者がコロナ終息宣言後に、各業界の商品への支出を増やした(増やす予定)か、変わらないか、減らした(減らす予定)を調査しました。その結果、消費者の35%がアパレル製品への支出を減らした(減らす予定)で、支出を増やした(増やす予定)と回答したのはわずか19%でした。高級時計、高級革製品、宝飾品などの高額カテゴリーでは、半数以上の消費者が支出を減らした(減らす予定)と回答しました。



コロナ終息後、チャネルはオンラインに移行
消費者が支出に消極的であるため、営業再開したとしても、ブランドや小売業者は需要を刺激するために積極的な対策を講じる必要があります。新しい形式のデジタルエンゲージメントを活用し、プロモーションを発行し、COVID-19以降のコンシューマーのニーズを満たすために商品やサービス・コンテンツを工夫し、消費者との関わりを優先することが、国や地域にかかわらず、回復フェーズに重要な役割を果たしていると言えます。
中国でのCOVID-19危機の影響で、多くの業界で、消費者は支出をオンラインにシフトしたと回答しました。例えば、化粧品では、消費者の58%がオンラインに移行したと回答しています。
eコマースショッピングを変革する1つの方法は、ライブストリーミングによるものです。インフルエンサー、小売販売員、またはブランドアンバサダーが、さまざまな製品に関する質問をオンラインのリアルタイムで宣伝し、回答します。
店舗が休業し始めると、ライブストリーミングが全国的に爆発しました。消費者は期間限定で提供される特別なプレゼントや緊急性の高い取引を楽しんでいます。主要ブランドが注目しています。


ただし、すべての業界が同じスピード感でオンラインへシフトしているわけではありません。実際、私たちが調査したすべての業界のうち、高級品については、コロナ後に支出をオンラインにシフトする比率が低く、逆にオフラインにシフトする可能性が最も高いです(図表2参照)。 これは、回復が進むにつれて、どの業界がオンライン競争に対してより回復力があるかを示唆します。贅沢品の場合、これは、将来のオフライン店舗での堅牢なエクスペリエンスに投資することの重要性を示唆しています。近年では、中国からの旅行者向けにヨーロッパや北米での高級品の店内販売を強化していることを考えると、中国国内だけにとどまらない意味が見えてきます。


品質と健康が最優先事項に
中国の消費者はCOVID-19期間の直後の余波で支出を削減していますが、ブランドと小売業者は長期的な見方をする必要があります。消費者は、経済ニュースを心配する中でさえ、価格で購入を決定するのではなく、品質や健康を最も重要な要素とみなして購入を決定しています。

また、CRESTによると、消費者が外食・中食時の店舗選択理由について、昨年と比較して、健康が最大の変動要因であったことがわかりました。


消費者が支出に消極的であるので、回復への道は単なる待っているだけのゲームではないことは明らかです。その代わりに、企業は業界の回復のための条件を積極的に作成する必要があります。 COVID-19以降の消費者は間違いなく変化しました。彼らのニーズを満たすためには、拡張されたデジタル機能を作成することが重要です。ライブストリーミングショーの場合のように、デジタルおよびソーシャルショッピングのトレンドを常に把握することです。デジタルおよびその他のプロモーション戦略に加えて、製品とコンテンツのイノベーションも重要です。世界中のブランドと小売業者は、経済が再開するときに回復を計画するために、これら中国からのインサイトを自社の市場にあてはめて考えてくことに意味があるでしょう。

※レポート本編(全10ページ)はこちらからダウンロードいただけます。
上記レポートはダイジェスト版です。レポート本編(全10ページ、無料)をご希望の方は下記資料ダウンロード請求フォームよりご請求ください。
https://www.npdjapan.com/download/download-form0012/



*1 CREST(R)
外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。世界13か国で実施。
詳細URL: http://www.npdjapan.com/service/food.html

*2  Japan Sports Tracker
スポーツシューズ・アパレル市場における全国の消費者購買行動を時系列で把握できる日本で唯一の消費者パネルデータベースです。市場のトレンドやビジネスチャンスを特定し売上を伸ばすために必要な、製品トレンドと消費者動向について包括的な情報が得られます。カテゴリー、ブランド、アイテムレベルで自社製品、競合他社製品のパフォーマンスを分析できます。
詳細URL: http://www.npdjapan.com/solutions/sports/

*3 消費者感情調査
Consumer Sentiment Studyは、中国23都市で1000人を対象にした消費者調査。5月7日から毎週実施。



■本件に関するお問い合せ先
エヌピーディー・ジャパン株式会社
担当:東(あずま)さやか
〒108-0074 東京都港区高輪3-23-17 品川センタービル8F
TEL : 03-5798-7663
FAX : 03-5798-7665
Email : npdjapan.info@npd.com

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