2020年05月19日 10:00

IDTechExが、「植物由来肉および培養肉」需要が今後増加する背景について、調査記事を発表。

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IDTechEx(英国の先進技術の調査会社)のテクノロジーアナリスト・Dr Michael Dentは、「植物由来肉および培養肉」需要が今後増加する背景についての調査記事を発表し、2020年5月13日に、IDTechExの日本法人である、アイディーテックエックス株式会社が日本語版をリリースしました。

2019年は、植物由来肉にとって大きな年になりました。健康に対する消費者の意識の向上と、節度ある消費へと向かう世界的なトレンドに後押しされ、植物由来肉の売上は、2017年から約40%増加しました。植物由来ハンバーガーメーカーのビヨンド・ミートの株価は、株式公開後3カ月で5倍になり、また、そのライバルのインポッシブル・フーズは3億ドルもの資金の追加調達に成功しています。
世界の植物由来肉の市場予測 出展:IDTechEx

◆食肉はビッグビジネス◆
世界の食肉産業は2兆ドル以上の価値があり、世界最大の食肉会社であるJBSは500億ドル以上を稼いでいます。米国政府は食肉・乳製品産業に多額の補助金を出しており、年間380億ドルの補助金を支出しています(EUは食肉・乳製品産業に同レベルの補助金を出しています)。そのため、米国では食肉が非常に安く、消費者支出の6.4%が食肉であり、これは世界で最も低い水準です。また、世界の食肉消費量は、過去50年間で急速に増加しています。各国の工業化が進むにつれ、その人口はより欧米化した食生活を送るようになり、人々はより多くの肉を食べるようになりました。1961年には、ヨーロッパと北米が圧倒的な生産国でした。その後、両地域とも生産量が2倍以上に増えたにもかかわらず、現在ではアジアが世界最大の食肉生産国となっています。

◆持続可能性の問題◆
家畜は不釣り合いに大量の土地を使用します。5,100万km2の農地のうち、77%が家畜と家畜の飼料に使用されています。にもかかわらず、世界のカロリー消費量のわずか17%が動物由来であり、植物性食品が世界のカロリー摂取量の83%を供給しています。世界のタンパク質摂取量のうち、肉と乳製品が占める割合はわずか33%に過ぎません。

世界の人口は2050年までに100億人に達すると予想されています。これだけの人口を養うためには、世界の食糧生産量を70%増加させる必要があります。しかし、主要な作物の収穫量は、過去数十年間で横ばいです。農業の効率が大幅に向上することはなさそうです。これには農地の減少も影響しています。都市化と気候変動により、さらなる森林破壊なしには農業に利用できる土地の面積が減少するためです。

◆何ができるのでしょうか?◆
畜産に関連した問題の多くは、世界の人口の大部分が肉を手放すことで解決できるかもしれませんが、環境や倫理的な理由に関わらず、これは非常に可能性が低いと思われます。このような背景から、食肉製品の現実的な代替品を作ることができる企業には大きなチャンスがあります。

どのような代替品も、従来の食肉とほとんど区別がつかず、少なくとも対応する食肉製品と同等の価格を持ち、広く入手可能である必要があります。特に有望な2つの産業(植物由来肉および培養肉)が、ここ数年の間に急速に成長しています。

【調査記事の全文】
https://www.idtechex.com/ja/research-article/the-meat-industry-is-unsustainable/20231

【関連する調査レポート】
IDTechExは、この業界に関する技術、市場見通しをまとめた、調査レポート「植物由来肉および培養肉 2020-2030年」を発行しています。
https://www.idtechex.com/ja/research-report/plant-based-and-cultured-meat-2020-2030/702


IDTechExの調査レポートは、アイディーテックエックス株式会社 (IDTechEx日本法人) が、販売しています。
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アイディーテックエックス株式会社
100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-2 新丸の内センタービル21階
URL: https://www.idtechex.com/ja
担当:村越美和子  m.murakoshi@idtechex.com
電話 : 03-3216-7209

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