株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内スポーツアパレル市場を調査し、競技カテゴリー別の市場規模や参入メーカー、流通動向、将来展望を明らかにいたしました。
1.市場概況
2019年のスポーツアパレル国内市場規模はメーカー出荷金額ベースで、前年比103.5%の5,742億3,000万円の見込みである。サッカー・フットサルウエアや野球・ソフトボールウエア、テニスウエアをはじめとする競技系のスポーツアパレルは苦戦を余儀なくされたものの、アウトドアウエアやライフスタイルウエアなどが旺盛な街着(スポーツウエアの日常着用)需要によって出荷実績を大きく伸ばす見込みで、全体市場のプラス成長に貢献している。
2.注目トピック~差別化戦略として、リテーラーは中堅スポーツブランドへ触手を伸ばす動きが加速
主要リテーラー(小売事業者)のバイヤーは、売場にアクセントを持たせようとドア(取り扱い店舗)数が限られている希少価値の高い、中堅スポーツブランドとの取り組みを強化する意向を示している。
スポーツ量販店や専門店のパフォーマンストレーニングウエア(競技者向け)のコーナーでは、オンヨネやオークリー、カンタベリーオブニュージーランドといったブランドが急速に売場面積を拡大している。ライフスタイルウエア(街着向け)のコーナーでは、クイックシルバーやハーレー、ロキシーといったサーフスタイルに特化したブランドのほか、ニューエラやチャンピオンといったストリートカジュアルの商品調達を強化しているリテーラーも増えている。
大手のナショナルスポーツブランドのアイテムに飽きてしまった消費者が多いというバイヤーの分析から、今後もこれらの中堅スポーツブランドとの取り組みによって、売場の差別化を図り活路を見出そうとしている。
3.将来展望
2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催やアスレジャー(アスレチック[競技]とレジャー[余暇]を組み合わせた造語)スタイルなど、スポーツアパレル市場の浮揚につながりそうなトピックスは存在するが、近年新しいアイテムやコーディネイトの提案は見られず、スポーツメーカーの新製品開発は手詰まりに陥っている。スポーツアパレルブランド各社の新製品展示会も、残念ながら各メーカーとも変わり映えがしない。
特に、主要スポーツブランドのトレーニングウエアは消費者に飽きられており、今後の実需は回復が見込みにくい状況である。魅力的なアイテムが存在しないため、スポーツ量販店や専門店はPBを強化、一般スポーツ店や百貨店などでも自主企画商品を手掛ける動きが出始めている。多くのリテーラー(小売事業者)は、中長期的に自主企画商品を中心とした売場編集で、スポーツメーカーに依存しない体質をつくりあげていく方向にあると考える。
調査要綱
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2329
調査要綱
1.調査期間: 2019年9月~12月
2.調査対象: スポーツ関連企業(メーカー/サプライヤー・卸売業・小売業)
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面接、電話・e-mailによるヒアリング、郵送アンケート調査を併用
4.発刊日:2019年12月25日
お問い合わせ
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株式会社矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム
https://www.yano.co.jp/contact/contact.php/press
株式会社矢野経済研究所
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1.市場概況
2019年のスポーツアパレル国内市場規模はメーカー出荷金額ベースで、前年比103.5%の5,742億3,000万円の見込みである。サッカー・フットサルウエアや野球・ソフトボールウエア、テニスウエアをはじめとする競技系のスポーツアパレルは苦戦を余儀なくされたものの、アウトドアウエアやライフスタイルウエアなどが旺盛な街着(スポーツウエアの日常着用)需要によって出荷実績を大きく伸ばす見込みで、全体市場のプラス成長に貢献している。
2.注目トピック~差別化戦略として、リテーラーは中堅スポーツブランドへ触手を伸ばす動きが加速
主要リテーラー(小売事業者)のバイヤーは、売場にアクセントを持たせようとドア(取り扱い店舗)数が限られている希少価値の高い、中堅スポーツブランドとの取り組みを強化する意向を示している。
スポーツ量販店や専門店のパフォーマンストレーニングウエア(競技者向け)のコーナーでは、オンヨネやオークリー、カンタベリーオブニュージーランドといったブランドが急速に売場面積を拡大している。ライフスタイルウエア(街着向け)のコーナーでは、クイックシルバーやハーレー、ロキシーといったサーフスタイルに特化したブランドのほか、ニューエラやチャンピオンといったストリートカジュアルの商品調達を強化しているリテーラーも増えている。
大手のナショナルスポーツブランドのアイテムに飽きてしまった消費者が多いというバイヤーの分析から、今後もこれらの中堅スポーツブランドとの取り組みによって、売場の差別化を図り活路を見出そうとしている。
3.将来展望
2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催やアスレジャー(アスレチック[競技]とレジャー[余暇]を組み合わせた造語)スタイルなど、スポーツアパレル市場の浮揚につながりそうなトピックスは存在するが、近年新しいアイテムやコーディネイトの提案は見られず、スポーツメーカーの新製品開発は手詰まりに陥っている。スポーツアパレルブランド各社の新製品展示会も、残念ながら各メーカーとも変わり映えがしない。
特に、主要スポーツブランドのトレーニングウエアは消費者に飽きられており、今後の実需は回復が見込みにくい状況である。魅力的なアイテムが存在しないため、スポーツ量販店や専門店はPBを強化、一般スポーツ店や百貨店などでも自主企画商品を手掛ける動きが出始めている。多くのリテーラー(小売事業者)は、中長期的に自主企画商品を中心とした売場編集で、スポーツメーカーに依存しない体質をつくりあげていく方向にあると考える。
調査要綱
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2329
調査要綱
1.調査期間: 2019年9月~12月
2.調査対象: スポーツ関連企業(メーカー/サプライヤー・卸売業・小売業)
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面接、電話・e-mailによるヒアリング、郵送アンケート調査を併用
4.発刊日:2019年12月25日
お問い合わせ
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