ウイングアーク1st株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:田中 潤)は、高輝度・高機能の業務用大型プロジェクターの製造を手掛け、グローバル市場でもトップのシェアを有するパナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社 メディアエンターテインメント事業部 門真工場(以下、パナソニック)に、Dr.SumとMotionBoardで構成された「在庫適正化ソリューション」を導入しました。在庫管理における部品や原材料の滞留在庫をスピーディに判別することで、正確なデータから滞留在庫の課題を洗い出し、滞留在庫の金額を工場全体で15%程度の削減し、業務の効率化を実現したことを本日おしらせします。
【パナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社】
「航空」「製造」「エンターテインメント」「流通」「物流」「パブリック(公共)」分野向け機器の開発、製造、販売ならびに、システムインテグレーション、施工、保守・メンテナンス、および、サービスを含むソリューションを提供しています。
【背景】
パナソニックのプロジェクターは、パナソニック独自のレーザーテクノロジーや4K映像投射、デジタルリンクなどの機能に対応し、品目マスタで管理されている部品の総数は十数万点にもおよびます。生産管理システム(SAP ERP)から必要なデータをAccessで検索し、Excelを用いて集計やグラフ化などを行っていましたが、データ量が多すぎてPC に取り込めないことや、処理能力が足りずに思うように分析できないこともありました。また、せっかくレポートを作成しても、その時点ですでに大きなタイムラグが発生しており、最新の生産計画や在庫量などのリアルな数字と乖離しているケースも少なくありませんでした。
こうした中、滞留在庫が引き起こす課題の洗い出しや在庫の後追い管理ではなく先手管理の実現に向けて、新たなツールの導入を検討し、2019年3月に、Dr.SumとMotionBoardで構成された「在庫適正化ソリューション」を採用しました。
【導入効果】
ダッシュボードには主要製品の部品在庫の滞留状況が金額(単価×数量)の高い品目順にカラーで表示されます。さらに、そこから浮かび上がってきた要注意品目について、ロケーション別にドリルダウンしてその内訳を見たり、流動数曲線※1を用いて過去の滞留状況の傾向を調べたり、今後の入出庫予定を確認できるという仕組みを実現しました。
このダッシュボードにより、意図的な滞留在庫と、意図していない滞留在庫を明確に判別した上で、具体的なアクションを導くための気づきを得られるようになりました。また、データを正確に伝えることができるので、関係者の理解が進み、経営層との会議でも、過去の在庫をどうするかという課題について話をするのではなく、未来の適正化や先手の対策に向かっていけます。
この結果として、滞留在庫の金額を工場全体で15%程度削減させることを実現しました。
【今後について】
パナソニックでは、在庫をより多角的に捉え新たな気づきを得るために、担当者が各製造ラインを回り直接コミュニケーションを取ることで、現場の声や意見をくみ上げ課題や要望の洗い出しを重ねています。また、もう1つのテーマとして、人に依存している判断の自動化があります。
「例えば、流動数曲線から過去の滞留在庫の傾向を読み取るには相当な熟練が必要とされますが、そこには在庫が滞留しやすいパターン、あるいは在庫が不足しがちなパターンなどが隠れています。
これらのパターンをAI技術などで学習できれば、先手を打ってアラートを出すことが可能になるのではないかと考えています」と担当者は語っています。
■事例紹介
http://www.wingarc.com/product/usecase/detail.php?id=259
※1 入庫数と出庫数それぞれを、縦軸を累積数、横軸を日 付としてグラフ化することで、入出庫のコントロール状況 を確認。二つの線が上下に離れるほど余剰在庫の増加、 左右に離れるほど滞留期間の増加を表す。
<製品・サービスに関するお問い合わせ先>
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