2019年09月24日 13:00

【矢野経済研究所プレスリリース】ERP市場動向に関する調査を実施(2019年) 2018年のERPパッケージライセンス市場は前年比4.4%増の1,123億7千万円と伸長

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株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のERPパッケージライセンス市場を調査し、参入企業・ユーザ企業の動向、クラウド化の状況、将来展望を明らかにいたしました。

1.市場概況
2018年のERPパッケージライセンス市場(エンドユーザ渡し価格ベース)は1,123億7,000万円で、前年比4.4%増となった。2017年は前年比0.8%増とほぼ横ばいだったが、2018年は再び堅調な伸びを示した。ユーザ企業のERPへの投資意欲は高い水準を維持しており、経営環境の変化にあわせて基幹システムを更新する動きが進み、市場の成長を支えている。
近年は、特にデジタルトランスフォーメーション(DX)としてITを活用し、事業変革を目指す動きが起きている。2018年9月に経済産業省が発表した「DXレポート」においては、DXを実現する上でレガシーシステムを見直すべきであると指摘されている。ERPにおいても、老朽化・複雑化したシステムを再構築することにより、経営データ活用の迅速化、運用管理のシンプル化、業務生産性の向上などの効果を得ることが期待できる。

2.注目トピック~クラウド化が進展し、2020年には利用率が45.8%に達すると予測
ERPパッケージのクラウド化が進んでいる。IaaS・PaaSの利用及びSaaSの利用を合計したクラウドの、2018年時点での利用率は28.2%であると推計する。アプリケーションをクラウドで利用するSaaS型のERPはまだ製品(サービス)の種類が少なく、ユーザ企業の利用率も低いが、システムの基盤にIaaSやPaaSといったクラウドを利用する企業は大きく増えている。
今後も、IaaS・PaaSの利用が牽引する形でクラウドの利用は拡大を続け、2020年にはERPのクラウド利用率は45.8%に達すると予測する。

3.将来展望
2019年のERPパッケージライセンス市場(エンドユーザ渡し価格ベース)は1.165億2,000万円で、前年比3.7%増になると予測する。2019年に入っても、ユーザ企業の投資意欲が減少する傾向はみられない。事業変革を目指すDXという大きな流れを背景にしているため、市場は底堅いと見込む。
但し、景気の先行きには不透明感が強まっている。世界的な株安や円高が起きており、政府発表の各種指標にも陰りが見えることに加え、国内では2019年10月に消費税増税が予定され、国内消費の減退も懸念される。景気悪化は、ERP市場にもマイナスの影響を与えるため、経済動向には注意する必要がある。

※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2239

調査要綱
1.調査期間: 2019年5月~8月
2.調査対象: ERPパッケージベンダー
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談
4.発刊日:2019年08月30日

お問い合わせ
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  • IT、通信、コンピュータ技術

会社概要

商号
株式会社矢野経済研究所(カブシキガイシャヤノケイザイケンキュウジョ)
代表者
水越 孝(ミズコシ タカシ)
所在地
〒164-8620
東京都中野区本町2-46-2 中野坂上セントラルビル
TEL
03-5371-6900
業種
コンサルティング・シンクタンク
上場先
未上場
会社HP
https://www.yano.co.jp/

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