2018年08月31日 15:00

ユーブロックス、堅調な成長でIoT市場での存在感を増す (2018年上半期の業績)

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ユーブロックス、堅調な成長でIoT市場での存在感を増す

2018年上半期の業績

2018年8月24日、スイス、タルウィル - 測位およびワイヤレス通信技術のグローバル・プロバイダー、ユーブロックスは本年上半期の業績を発表しました。

● 収益は、軟調な中国事業を反映して、1億9,390万CHFから1億9,900万CHFへと前年比2.6%増
● 売上総利益は2017年上半期との比較で7.1%増の9,360万CHF、また粗利益率は製品構成の変更が奏功して47.0%増
● EBITは3.3%減少の2,850万CHFとなり、今年度のガイダンスのとおりマージンは14.3%
● 営業活動によるキャッシュフローは1,370万CHFで、収益の6.9%を占めている
● 純利益は39.3%増の2,510万CHF、純利益率は12.6%(2017年上半期は9.3%)
● 新規および将来の製品の急激な浸透で、ユーブロックスは業界でのトップの座を堅持
● 通年の収益、EBITDA、およびEBITガイダンスはわずかに減少

備考: 本レポートの数値はすべてIFRS(国際会計財務報告基準)に基づくものです。本レポート末尾の表には調整済みの数値が記載されています。

詳細については、以下のオンライン版をご覧ください。
● 上半期レポート(PDF): https://www.u-blox.com/en/investor-relations/reports
● プレゼンテーション: https://www.u-blox.com/en/investor-relations/presentations

2018年上半期は、顧客数と自動車のコネクティビティ・デバイス(テレマティクス・コントロール・ユニット)市場で大きく成長しました。同時に、中国の主要顧客との事業の縮小に加え、当社の顧客が他のコンポーネントを受領するまでのリードタイムの長期化で生じた遅延の影響もあり、2017年同期と比較して全体として2.6%と低い売上成長率に留まり、2018年上半期の連結収益は1億9,900万CHFとなりました。

売上総利益は8,740万CHFから9,360万CHFに増加し、売上総利益率は47.0%と高い水準を維持しました。営業利益(EBIT)は、研究開発要員の拡充を続けたことから、前年同期の2,950万CHFから2,850万CHFに減少し(EBITマージンは14.3%)、一方、EBITDAマージンは20.1%でした。純利益は、2017年同期の1,800万CHFから2,510万CHFへと39.3%の増となりましたが、これは主に外国為替の影響によるものです。営業活動による純キャッシュフローは1,370万CHFで、収益の6.9%を占めています。貸借対照表は堅調に推移しており、自己資本比率は62.0%とこちらも同様に健全です。

ユーブロックスは、2種類の新しい中核製品プラットフォームといくつかの新モジュールを発表し、継続的な成長可能性の向上に努めてきました。長年にわたる実証済みの戦略の遂行によって、成長を持続する市場の恩恵が得られる強い基盤を築いており、また確立された新製品開発パイプラインの存在が将来の成長可能性を明示しています。

収益の拡大とその内訳
2018年上半期、ユーブロックスの測位製品部門とワイヤレス製品部門はともに成長を持続することができました。

測位製品とワイヤレス・コネクティビティ製品用のチップとモジュールからの連結収益は、2017年上半期の1億9,380万CHFから1億9,890万CHFに増加し、2.6%の成長となりました。収益の伸びは-0.5%の為替減でわずかなマイナスの影響を受けました。ワイヤレス・サービス(グループ内売上を含む)は、前年同期の1,230万CHFに対し、1,610万CHFの収益を計上しました。

2018年上半期には、世界全体の収益は2.6%の伸びを示しました。その内訳はアジア太平洋地域が33.1%、EMEA地域が35.1%、南北アメリカが30.7%でした。EMEAの収益は35.4%の急成長で6,980万CHF、南北アメリカは安定の6,110万CHF、アジア太平洋地域は2017年上半期に比べて19.2%減少して6,590万CHFでした。2017年後期と比較すると、EMEAの成長率は31.3%、アメリカ大陸は-17.6%、アジア太平洋は-16.2%となっています。これらの数値は報告エリアに基づくものです。

中国経済とネットワーク対応状況の影響
アジアでは、ウェアラブル、カーナビ、アフターマーケット・カーエレクトロニクスで需要が強く、タイミング・デバイスと共有デバイスの成長が低下しています。しかし、アジア市場における最も重要なテーマは、中国における当社の顧客の多くの事業が概して弱い点であり、また貿易戦争の影響も受け、結果的に収益は予想を下回るものとなっています。

南北アメリカでは、計測、医療機器、ウェアラブル、POS分野の事業が特に好調であった一方、フリートマネジメント事業は、新型のCat M1およびNB-IoTネットワークの採用の遅れから、2018年上半期は減速となりました。

EMEA地域の事業は力強い成長を続けています。この好調は、さまざまな市場で新規プロジェクトが次々に生まれ、それらが大量生産体制に移行していること、そして太陽光発電、テレマティクス・コントロール・ユニット(TCU)、自動化、フリートマネジメント、自動課金システムの分野が力強く成長していることに支えられています。ヨーロッパ地域の事業は、IoT向けの接続機器の需要が大きく増加したことに加え、車載接続機器のニーズの高まりに刺激された自動車セクターからの好調な需要による恩恵が大きく働きました。

当社は現在の環境に戦略的に対応するために必要な措置を講じています。とりわけ、中国の事業所の経営管理体制を刷新し、新たなアプリケーション分野に対応するために営業チームを再編しました。すべての地域において、ユーブロックスはIoT(モノのインターネット)の幅広い関心を背景に、記録的な数の新たなビジネス機会を捉える姿勢を貫きました。

売上総利益の増加
2018年の最初の6カ月間の売上総利益は、前年同期の8,740万CHFから7.1%増加し、9,360万CHFとなりました。2017年上半期との比較では47.0%増となっています。

研究と製品開発
2018年上半期の研究開発費は3,670万CHF(売上高の18.5%)でした。2017年同期の数字はそれぞれ3,200万CHFおよび16.5%でした。

流通とマーケティング活動
当社の事業が幅広く拡大したことで、流通費とマーケティング費が1,720万CHFから1,880万CHFに増加しました。この数字は売上高の9.5%に相当し、前年同期は8.8%でした。

営業利益
2018年上半期のEBITは、2017年同期の2,950万CHF(15.2%)から2,850万CHF(14.3%)と若干のマイナスとなりました。EBITDAマージンは20.1%でした。

財務収益と費用
財務収益は、主に未実現為替差益の影響で540万CHFを計上し、一方、財務費用は2015年および2017年に発行された債券の利息により100万CHFを計上しました。本決算には、持分法適用投資先であるSapcorda GmbH社の業績も含まれています。

安定した強固な財務状態
2018年上半期は強固なバランスシートを維持し、自己資本比率は62.0%でした。現金、現金等価物、および市場性有価証券は2018年6月30日現在で1億5,020万CHFでした。2017年12月31日時点では、1億7,240万CHFでした。現金は、サプライチェーンの厳しい現況から運転資本の一部に当てられました。
ユーブロックスは2,440万CHFの自己株式を保有しています。これらは従業員ストックオプション・プログラムに利用されるものです。

戦略上の注目点と取り組み
ユーブロックスの戦略は、市場周期にかかわらず持続可能で収益性の高い成長を実現するように考慮されており、次の4つの柱で構成されています:市場を牽引する現在の当社のポジションの継続的な強化、継続的な技術開発と革新、傑出した業務遂行能力、および戦略的パートナーシップ。2018年上半期は当社の中核市場の一部に厳しい状況がありましたが、主要戦略分野の3分野すべてにおいて前進することができました。

例えば、市場と技術のリーダーシップ強化のため、IoT機器に上質のセキュリティを提供するべく、デジタル・セキュリティのリーディング・ベンダーであるKudelski Groupと提携しました。IoTがユーブロックスの主要市場で大きな存在感を示すようになるにつれて、信頼性の高いコネクティビティとロケーション認識の重要性がかつてないほど高まっています。Kudelski社とのコラボレーションはこの機会を利用したもので、現在および将来のニーズを満たす高品質の製品とサービスの実現をもたらすことになるでしょう。

新製品の概要
ユーブロックスの戦略は、安全で使い易く高品質の製品とサービスの一貫して提供することに変わりはありません。さらに、当社独自のチップ上に構築する製品数の継続的増加も目標としています。

当社のソリューション・ポートフォリオの中では、携帯電話および近距離通信関連製品の分野で良好な成長が見られました。LTEモジュールは2018年上半期の6ヶ月間で非常に力強い成績を残し、Wi-Fiモジュールの売上も引き続き上昇しています。それとは対称的に、測位チップセットの売上は減速しています。

ユーブロックスはその戦略に沿って、2018年にさまざまな重要な新製品を市場に投入してきました。注目される新製品としては、産業用および車載用の高精度測位ソリューションを提供するu-blox F9テクノロジー・プラットフォーム、車載からあらゆるもの(V2X)のワイヤレス通信をカバーするUBX-P3チップ、IoTまたはM2M(マシン・ツーマシン)通信をターゲットとしたアプリケーションのニーズを満たすよう考慮された新しい携帯電話技術であるLTE Cat M1が挙げられます。

セグメント別の収益
ユーブロックスは以下の2つの市場セグメントで事業を行っています:
● 測位およびワイヤレス製品
ユーブロックスは、自動車、産業、および民生用アプリケーションに使用される測位およびワイヤレス接続用のチップおよびモジュールを開発・販売しています。2018年上半期の収益は1億9,890万CHFでした(前年同期は1億9,380万CHF)。
● ワイヤレス・サービス
ユーブロックスはまた、ワイヤレス通信技術サービスをリファレンス・デザインとソフトウェアの形で提供しています。2018年上半期のワイヤレス・サービスの収益は1,610万CHFでした。2017年同期はグループ内収益を含めて1,230万CHFでした。

取締役と経営陣
取締役会会長のFritz Fahrni氏は自身の年齢を理由に、2018年4月24日に開催された年次総会の席上で理事会メンバーに立候補しないことを表明しました。これを受けて、監査委員会メンバーであるAndré Müller氏が同氏に代わって新会長に選出されました。同年次総会では、Ulrich Looser氏が社外取締役に選出され、u-blox Holding AGの取締役会に加わることになりました。

今後の展望
ユーブロックスは、Cat M1およびNB-IoTネットワークの導入ペースの遅さと中国市場の状況の影響から、2018年後半は厳しい状況が続くものと予想しています。このような時期に対し、当社は慎重を旨としつつも前向きな見通しを立て、会社のファンダメンタルズは健全な将来の成長と最終収益を実現する準備が整っていること、そしてこの新しい見通しを実現させることができるものと確信しています。

当社の2018年の予測は、為替変動率を一定とする前提で、収益が4億3,500万CHFから4億4,500万CHFの範囲となるという予測に基づき、EBITDAは9,000万CHFから1億CHFの範囲、そしてEBITは6,000万CHFから6,500万CHFの範囲に落ち着くというものです。中長期的には、引き続き成長が続くものとみています。

以下の表を添付資料でご覧いただけます。

表1:連結損益計算書
表2:連結キャッシュフロー計算書(要約)
表3:連結財政状態計算書(要約)
表4:連結損益計算書(調整後)



ユーブロックスについて
スイスのユーブロックス社(SIX:UBXN)は、民生、産業および自動車市場向けにワイヤレスと測位用半導体を提供するグローバルリーダーです。ユーブロックスのソリューションにより、人、自動車や機械等がそれぞれの位置を正確に決定し、さらにセルラーおよび近距離ネットワークでワイヤレス通信を行うことができます。ユーブロックスはチップ、モジュール、ソフトウェアの各ソリューションを多種用意して独自の地位を占め、OEMメーカーの皆様がIoTの革新的なソリューションを迅速かつ廉価に開発するためのお手伝いをしています。ユーブロックスはスイスのタルウィルに本社を置き、世界の各地、特に欧州、アジア、米国に多くのオフィスを構えています。詳細についてはwww.u-blox.com/ja/をご覧ください。

最新情報は、Facebook、Google+、LinkedIn、Twitter @ublox、YouTubeでもご覧いただけます。

<お問い合わせ先>
ユーブロックスジャパン株式会社
〒107-0052東京都港区赤坂4-8-6赤坂余湖ビル6階
カントリー・マネージャー
仲 哲周
電話:03-5775-3850
e-mail: tesshu.naka@u-blox.com

免責事項
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会社概要

商号
ユーブロックスジャパン株式会社(ユーブロックスジャパンカブシキカイシャ)
代表者
入山 鋭士(イリヤマ エイジ)
所在地
〒107-0052
東京都港区赤坂7-9-1 VPO赤坂6F
TEL
03-5775-3850
業種
製造・メーカー(電気・電子)
上場先
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