自動音声による世論調査、市場調査を手がけるリサーチコムの電話調査で、「ふるさと納税」に対するこんなシニア層の指向が分かってきました。
ふるさと納税は、自分で納税先を自由に決めることができ、自治体によっては返礼品などを受け取れる大人気の制度。ここ数年で利用者も一気に増加し、“お得感”をめぐる競争過熱が問題ともなっていました。
意外にもシニア層では、お得感よりむしろ、地元特産品へのこだわりや、その地域への愛着が大きく影響していることが見て取れます。
特に東北や北海道、九州・沖縄が人気というふるさと納税。シニア世代の「郷土愛」は何を物語ってくれるのでしょうか。(ジャーナリスト・山田遣人)
【調査結果】http://researchcom.jp/casestudy/marketsurvey/detail_LP.php?Target=Furusatonouzei
- ふるさと納税を利用したことがありますか?
毎年利用している 40件 5.98%
利用したことがある 50件 7.47%
一度も利用したことがない 579件 86.55%
ふるさと納税は、自分で納税先を自由に決めることができ、自治体によっては返礼品などを受け取れる大人気の制度。ここ数年で利用者も一気に増加し、“お得感”をめぐる競争過熱が問題ともなっていました。
意外にもシニア層では、お得感よりむしろ、地元特産品へのこだわりや、その地域への愛着が大きく影響していることが見て取れます。
特に東北や北海道、九州・沖縄が人気というふるさと納税。シニア世代の「郷土愛」は何を物語ってくれるのでしょうか。(ジャーナリスト・山田遣人)
【調査結果】http://researchcom.jp/casestudy/marketsurvey/detail_LP.php?Target=Furusatonouzei
- ふるさと納税を利用したことがありますか?
毎年利用している 40件 5.98%
利用したことがある 50件 7.47%
一度も利用したことがない 579件 86.55%
昨今では大人気のふるさと納税。それでもシニア層にはほとんど利用されていないことが分かります。現役を離れ、年金受給者として生活しているから、という事情もあるのかも知れませんが、ふるさと納税はもちろん年金生活者でも可能です。寄付金扱いとして控除も受けられるので、認知が広まってくれば、まだまだ利用者が増える余地がシニア層にはありそうです。
一方、わずか6%ほどではありますが、毎年利用している強者も! これまで利用したことがある層を含めると、それでも10人に1人は使ったことがあると回答している点も見逃せません。
- ふるさと納税をするならどこのエリアの自治体にしたいですか?
北海道 122件 19.27%
東北 167件 26.38%
関東 50件 7.90%
甲信越 25件 3.95%
北陸 40件 6.32%
東海 21件 3.32%
近畿 52件 8.21%
中国 22件 3.48%
四国 28件 4.42%
九州・沖縄 106件 16.75%
一方、わずか6%ほどではありますが、毎年利用している強者も! これまで利用したことがある層を含めると、それでも10人に1人は使ったことがあると回答している点も見逃せません。
- ふるさと納税をするならどこのエリアの自治体にしたいですか?
北海道 122件 19.27%
東北 167件 26.38%
関東 50件 7.90%
甲信越 25件 3.95%
北陸 40件 6.32%
東海 21件 3.32%
近畿 52件 8.21%
中国 22件 3.48%
四国 28件 4.42%
九州・沖縄 106件 16.75%
ここでは実に興味深い結果が出ました。納税先として「東北エリア」が断トツの1位で、4人に1人以上が同エリアを希望すると回答しています! 確かに、東北は美味しいものや伝統工芸品も多く、返礼品も充実していそうです。それでも、物産展などでは常に人気上位の北海道や、九州・沖縄エリアを抑えての人気の秘密はどこにあるのでしょうか?
一概には言えませんが、ひょっとしたら「東日本大震災」が関係しているのかも知れません。震災8年目を迎えた今年3月11日、多くのシニア層が震災の記憶に思いを馳せ、東北を応援したい! そんな気持ちに駆られたのかもしれませんね。
- ふるさと納税をしたい自治体を選ぶ基準はなんですか?
お金に換算したときの返礼品のお得さ 47件 7.61%
特産品の魅力や品揃え 185件 29.94%
その自治体もしくはエリアの出身だから 186件 30.10%
出身地ではないが、その自治体を応援したいから 200件 32.36%
一概には言えませんが、ひょっとしたら「東日本大震災」が関係しているのかも知れません。震災8年目を迎えた今年3月11日、多くのシニア層が震災の記憶に思いを馳せ、東北を応援したい! そんな気持ちに駆られたのかもしれませんね。
- ふるさと納税をしたい自治体を選ぶ基準はなんですか?
お金に換算したときの返礼品のお得さ 47件 7.61%
特産品の魅力や品揃え 185件 29.94%
その自治体もしくはエリアの出身だから 186件 30.10%
出身地ではないが、その自治体を応援したいから 200件 32.36%
人気エリアでの推論が、ここで一部裏付けられそうです。「出身地ではなくその自治体を応援したい」層が約3分の1を占めています。これはひょっとしたら、被災地東北を指しているのかも知れません。出身地への愛着も30%を超え、両者を合わせれば実に6割以上の方々が、納税先の自治体そのものに、何らかの愛着や思いを持っていることが窺えます。
他方、特産品の魅力や返礼品のお得さを挙げた人も全体の3分の1以上おり、まだまだ“お得感”への競争は気が抜けない状況であることも示しています。
- ふるさと納税の問題点はなんですか?
お得感の競争で力の無い自治体が苦しくなる 116件 19.11%
お得感の競争で納税の平等性が損なわれる 81件 13.34%
そもそも納税に返礼品があることがおかしい 215件 35.42%
ふるさと納税を装った悪質商法や犯罪が増える 54件 8.90%
特に問題はない 141件 23.23%
他方、特産品の魅力や返礼品のお得さを挙げた人も全体の3分の1以上おり、まだまだ“お得感”への競争は気が抜けない状況であることも示しています。
- ふるさと納税の問題点はなんですか?
お得感の競争で力の無い自治体が苦しくなる 116件 19.11%
お得感の競争で納税の平等性が損なわれる 81件 13.34%
そもそも納税に返礼品があることがおかしい 215件 35.42%
ふるさと納税を装った悪質商法や犯罪が増える 54件 8.90%
特に問題はない 141件 23.23%
日本全体が地域を応援し合うふるさと納税――。良いことばかりのような気もしますが、敢えて問題点も尋ねてみました。
「そもそも納税に返礼品があること自体が問題」という義の心意気を持つ層が、なんと35%とトップに躍り出ています。上記で見てきたように“ふるさとや郷土を応援しよう”という趣旨と捉えれば、返礼品というのは余計なものに映るのかも知れません。それを裏付けるかのように、「競争で力の無い自治体が苦しくなる」ことを懸念する層が2番手につけています。
逆に、制度に問題がないと考える層も、全体の4分の1に迫る勢いで、ふるさと納税が国民に広く理解され、受け入れられていることも浮き彫りになりました。
今回の調査結果から、ふるさと納税に対してシニア層が郷土愛や震災復興への思いを強く抱いていることが改めて浮かび上がってきたと言えそうです。各自治体は返礼品などの“お得感”を競うだけでなく、このようなシニア層が数多くいることを大いに粋に感じて、より成熟したふるさと納税に昇華させていくことも大切ではないでしょうか。
- あなたの性別は?
男性 297件 42.73%
女性 398件 57.27%
- あなたの年代は?
80歳以上 109件 15.91%
70代 241件 35.18%
60代 180件 26.28%
50代 100件 14.60%
40代 30件 4.38%
30代 15件 2.19%
10代または20代 10件 1.46%
〈調査方法〉全国の電話帳掲載者から無作為に電話番号を抽出し、固定電話に自動音声が電話をかけるリサーチコムで、3月11日(日)に調査した。発信対象は全国の人口分布に基づき15,005件、有効回答607世帯。回答率4%(発信ベース)。
■ 電話調査サービス「リサーチコム」について ■
リサーチコムは、全国の50歳以上のターゲットを強みとした地域ピンポイントで実施できる電話調査サービスです。幅広い視点でインターネットやSNSではアクセスし難いシニア層をターゲットに電話調査を実施し、調査レポートを発行しています。また、選挙情勢調査では、的中率70%の動向予測等を行い、定評を得ています。
<リサーチコム公式サイト>
http://researchcom.jp/
■ 調査レポート ■
【リサーチコム】シニア世代を中心としたふるさと納税に関する電話調査
調査日:2018年3月11日(日)
http://researchcom.jp/casestudy/marketsurvey/detail_LP.php?Target=Furusatonouzei
<調査結果に関するお問合せ>
ルーシッド株式会社 リサーチコム電話調査事務局
(TEL)03-4579-8181 /(MAIL)info@researchcom.jp
<会社概要>
【会社名】 ルーシッド株式会社
【代表者】 代表取締役社長兼CEO 今村玲子
【設 立】 2008年12月
【資本金】 1,000万円
【所在地】 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-52-1 クロスサイドビル5F
【企業HP】 http://www.lucidsoft.jp/
「そもそも納税に返礼品があること自体が問題」という義の心意気を持つ層が、なんと35%とトップに躍り出ています。上記で見てきたように“ふるさとや郷土を応援しよう”という趣旨と捉えれば、返礼品というのは余計なものに映るのかも知れません。それを裏付けるかのように、「競争で力の無い自治体が苦しくなる」ことを懸念する層が2番手につけています。
逆に、制度に問題がないと考える層も、全体の4分の1に迫る勢いで、ふるさと納税が国民に広く理解され、受け入れられていることも浮き彫りになりました。
今回の調査結果から、ふるさと納税に対してシニア層が郷土愛や震災復興への思いを強く抱いていることが改めて浮かび上がってきたと言えそうです。各自治体は返礼品などの“お得感”を競うだけでなく、このようなシニア層が数多くいることを大いに粋に感じて、より成熟したふるさと納税に昇華させていくことも大切ではないでしょうか。
- あなたの性別は?
男性 297件 42.73%
女性 398件 57.27%
- あなたの年代は?
80歳以上 109件 15.91%
70代 241件 35.18%
60代 180件 26.28%
50代 100件 14.60%
40代 30件 4.38%
30代 15件 2.19%
10代または20代 10件 1.46%
〈調査方法〉全国の電話帳掲載者から無作為に電話番号を抽出し、固定電話に自動音声が電話をかけるリサーチコムで、3月11日(日)に調査した。発信対象は全国の人口分布に基づき15,005件、有効回答607世帯。回答率4%(発信ベース)。
■ 電話調査サービス「リサーチコム」について ■
リサーチコムは、全国の50歳以上のターゲットを強みとした地域ピンポイントで実施できる電話調査サービスです。幅広い視点でインターネットやSNSではアクセスし難いシニア層をターゲットに電話調査を実施し、調査レポートを発行しています。また、選挙情勢調査では、的中率70%の動向予測等を行い、定評を得ています。
<リサーチコム公式サイト>
http://researchcom.jp/
■ 調査レポート ■
【リサーチコム】シニア世代を中心としたふるさと納税に関する電話調査
調査日:2018年3月11日(日)
http://researchcom.jp/casestudy/marketsurvey/detail_LP.php?Target=Furusatonouzei
<調査結果に関するお問合せ>
ルーシッド株式会社 リサーチコム電話調査事務局
(TEL)03-4579-8181 /(MAIL)info@researchcom.jp
<会社概要>
【会社名】 ルーシッド株式会社
【代表者】 代表取締役社長兼CEO 今村玲子
【設 立】 2008年12月
【資本金】 1,000万円
【所在地】 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-52-1 クロスサイドビル5F
【企業HP】 http://www.lucidsoft.jp/