報道機関各位
2018年1月4日
この度、毎年恒例の企業統治に資する活動を進められた方々や団体などを表彰する、弊社の理事長の戸村智憲が大賞選考委員長を務める「コーポレート・ガバナンス・アワード」において、下記の通り、3大賞の選考が2017年12月28日に行われました。開催意図や詳細については、弊社の下記ウェブサイトに掲載しております。
コーポレート・ガバナンス・アワードについて: https://www.jmri.co.jp/cgaward.html
3大賞の受賞者(各大賞の選考理由詳細は下記参照)
・「勇気あるガバナンス大賞」2017年度
無事故無違反の運転歴50年で免許返納の照屋全行さん(95)=沖縄県今帰仁村渡喜仁=
・「勇気ある監査役大賞(監査委員等含む)」2017年度
社会問題となっているハードクレーム問題を調査・報告したUAゼンセン (団体受賞)
・「勇気ある通報者大賞」2017年度
公益通報者を奨励し報復から守る姿勢と実際の行動を示したファーウェイ
【勇気あるガバナンス大賞(2017年) 受賞者】
無事故無違反の運転歴50年で免許返納の照屋全行さん(95)=沖縄県今帰仁村渡喜仁=
<選考理由>
沖縄タイムス(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/183373)の2017年12月31日の記事によると、「自動車免許を取得してから50年以上、事故や交通違反とはついに無縁だった照屋全行さん(95)=沖縄県今帰仁村渡喜仁=がこのほど、免許証を返納した。「まだまだ運転できる自信はあった」と話すが、万一の事故を心配した家族から返納を促された。“あおり運転”など車社会のストレスが全国的な問題となっている今、安全運転の秘けつは「時間に余裕を持つこと」。交通安全の鉄則を身をもって示す。(北部報道部・城間陽介)」とある。
社会問題としてあおり運転での大事件はもとより、「スピードオーバー」や「悪質運転」の経営を続ける名門や大手企業や、中堅中小のファミリー企業の経営陣などは、経営において、まず、無事故無違反をまねできないほど退廃した企業統治の統治権争いを繰り広げる者が少なからず見受けられ、また、自ら「免許返上」する「セルフ・ガバナンス」がきかず、社長・役員のイスと経営のハンドルにしがみつく者も少なからず見受けられる。
運転も経営も、心のブレーキと踏まなければならない公益通報や取締役会などでの異議・意見陳述などの「アクセル」を緩めないことが肝要と思われる。
本件の受賞は、単に、交通安全のみならず、企業経営にも通じる大切な心がけを示すものとして受賞にそぐわしいものと考え得る。
【勇気ある監査役大賞(監査委員等含む)(2017年) 受賞者】
社会問題となっているハードクレーム問題を調査・報告したUAゼンセン (団体受賞)
<選考理由>
毎日新聞(https://mainichi.jp/articles/20171117/k00/00m/040/066000c)の2017年11月16日の記事によると、「調査結果によると、迷惑行為を受けたと回答したのは3万6002人(約70%)。行為の内容(複数回答)は暴言が2万4107人(約47%)、何度も同じ内容を繰り返すクレームが1万4268人(約28%)などで、土下座を強要された人も1580人(約3%)いた。迷惑行為を受けた人の約9割がストレスを感じ、359人(約1%)が精神疾患になったという。 回答者の約半数が「迷惑行為が最近増えたと感じる」としており、UAゼンセンは「増加する背景には、顧客から不当な要求があっても耐えなければいけない『お客様第一』の風潮がある」と分析する。【古関俊樹】 」とある。
企業統治における重要な社内外への公約ともいえる社是・経営理念において、人を大切にすることや正しいことを行う旨の内容が掲出されている企業が少なくないが、実態として、消費者の妥当な範囲での権利を保護しつつ、自社の役職員の命にも関わるハードクレームからの安全配慮や組織的保護が十分になされていないことは、監査でも指摘されてしかるべき問題であろう。
本来は監査役・監視委員・監事といった課題指摘だけでなく独立性・客観性を保ちながらも、問題の是正に向けて指摘・勧告・指導などを行うべき方々が、あまりにも保身や言い逃れや監査役が「看過役」になるほどの働きぶりで受賞対象者にノミネートされにくい状況なのは悲劇的とも言えそうである。
本件受賞はコーポレート・ガバナンスのステークホルダーでもある労働組合であるが、本来的には、労使・企業の枠などを超えて、権利や優位性の濫用なくお互いに幸せになりあう取組みとして、役職員の保護につとめるべき問題を、改めて社会的に認識する機会を生んだ受賞者の活動の意義深い点があり得ると考えられよう。
【勇気ある通報者大賞(2017年) 受賞者】
公益通報者を奨励し報復から守る姿勢と実際の行動を示したファーウェイ
<選考理由>
PC Watch(https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1079363.html)の2017年9月6日の記事によると、「Huaweiが自ら職員向けに開いているオープンコミュニティサイト「心声社区」で、「真実を貫いてこそHuaweiは充実する」(原題:要堅持真実、華為才能更充実)と題された、Huawei創始者 任正非氏が全職員に宛てたメールが公開されている。メールには、「我々は職員および幹部が真実を語ることを奨励すべきだ。真実には正確なものと不正確なものがあるので、各組織がそれを採択すべきかどうかは問題ではないが、風紀を変える必要はある。真実は組織の管理を改善するのに役立つが、嘘は管理を複雑化し、コストを高める要因となる。よって、会社は梁山広氏(社員番号00379880)のランクを即日2つ昇進させ16Aとし、そのほかの昇進や一般査定に影響しないものとする。自らの職位を選べ、研究所での仕事を許諾。鄧泰華氏の保護下に置かれ、打撃や報復を受けないものとする」と書かれている。」とある。
公益通報者保護法が施行された後も、日本企業で公益通報者への報復やそもそも通報を阻害する対応が少なからず見受けられ、また、同法にも法改正すべきと思しき点があり、米国の法令と異なり公益通報者が報奨金などのインセンティブを得ることもなく生計が困窮したり転職すら難しくなったりしかねない状況は、日本社会で改めるべき点であろう。
本件受賞の同社は、公益通報者の保護について100%良きものかは実態を踏まえて計り知れない点や、中国のこれまでの通報や密告などの問題を看過して手放しで称賛し得ない点があるかもしれないが、大手企業が公益通報に対するインセンティブを示すものとしては、日本企業の経営陣各位が深く学ぶべき点が少なくないものと考えられる。
日本企業でのイクメン・イクボス宣言を対外アピール的に行う者は少なくないが、その実態として、マタハラ・セクハラ・ジタハラ(いわゆる口先介入的な働き方改革パフォーマンスなどによる時短ハラスメント)が横行している職場が少なからず見受けられるが、実際の行動をもって「正しい」(あるいは妥当な)ことをする者への対応をインセンティブをもって行った点は、本件受賞にそぐわしいとも考えられる。
以上でございます。
本リリースに関するお問い合わせ先:
日本マネジメント総合研究所合同会社
理事長 戸村 智憲
107-0062東京都港区南青山2-2-8 DFビル5階
電話:03-6894-7674 FAX:03-6800-3090
メール: info@jmri.co.jp
ウェブ: https://www.jmri.co.jp/
2018年1月4日
この度、毎年恒例の企業統治に資する活動を進められた方々や団体などを表彰する、弊社の理事長の戸村智憲が大賞選考委員長を務める「コーポレート・ガバナンス・アワード」において、下記の通り、3大賞の選考が2017年12月28日に行われました。開催意図や詳細については、弊社の下記ウェブサイトに掲載しております。
コーポレート・ガバナンス・アワードについて: https://www.jmri.co.jp/cgaward.html
3大賞の受賞者(各大賞の選考理由詳細は下記参照)
・「勇気あるガバナンス大賞」2017年度
無事故無違反の運転歴50年で免許返納の照屋全行さん(95)=沖縄県今帰仁村渡喜仁=
・「勇気ある監査役大賞(監査委員等含む)」2017年度
社会問題となっているハードクレーム問題を調査・報告したUAゼンセン (団体受賞)
・「勇気ある通報者大賞」2017年度
公益通報者を奨励し報復から守る姿勢と実際の行動を示したファーウェイ
【勇気あるガバナンス大賞(2017年) 受賞者】
無事故無違反の運転歴50年で免許返納の照屋全行さん(95)=沖縄県今帰仁村渡喜仁=
<選考理由>
沖縄タイムス(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/183373)の2017年12月31日の記事によると、「自動車免許を取得してから50年以上、事故や交通違反とはついに無縁だった照屋全行さん(95)=沖縄県今帰仁村渡喜仁=がこのほど、免許証を返納した。「まだまだ運転できる自信はあった」と話すが、万一の事故を心配した家族から返納を促された。“あおり運転”など車社会のストレスが全国的な問題となっている今、安全運転の秘けつは「時間に余裕を持つこと」。交通安全の鉄則を身をもって示す。(北部報道部・城間陽介)」とある。
社会問題としてあおり運転での大事件はもとより、「スピードオーバー」や「悪質運転」の経営を続ける名門や大手企業や、中堅中小のファミリー企業の経営陣などは、経営において、まず、無事故無違反をまねできないほど退廃した企業統治の統治権争いを繰り広げる者が少なからず見受けられ、また、自ら「免許返上」する「セルフ・ガバナンス」がきかず、社長・役員のイスと経営のハンドルにしがみつく者も少なからず見受けられる。
運転も経営も、心のブレーキと踏まなければならない公益通報や取締役会などでの異議・意見陳述などの「アクセル」を緩めないことが肝要と思われる。
本件の受賞は、単に、交通安全のみならず、企業経営にも通じる大切な心がけを示すものとして受賞にそぐわしいものと考え得る。
【勇気ある監査役大賞(監査委員等含む)(2017年) 受賞者】
社会問題となっているハードクレーム問題を調査・報告したUAゼンセン (団体受賞)
<選考理由>
毎日新聞(https://mainichi.jp/articles/20171117/k00/00m/040/066000c)の2017年11月16日の記事によると、「調査結果によると、迷惑行為を受けたと回答したのは3万6002人(約70%)。行為の内容(複数回答)は暴言が2万4107人(約47%)、何度も同じ内容を繰り返すクレームが1万4268人(約28%)などで、土下座を強要された人も1580人(約3%)いた。迷惑行為を受けた人の約9割がストレスを感じ、359人(約1%)が精神疾患になったという。 回答者の約半数が「迷惑行為が最近増えたと感じる」としており、UAゼンセンは「増加する背景には、顧客から不当な要求があっても耐えなければいけない『お客様第一』の風潮がある」と分析する。【古関俊樹】 」とある。
企業統治における重要な社内外への公約ともいえる社是・経営理念において、人を大切にすることや正しいことを行う旨の内容が掲出されている企業が少なくないが、実態として、消費者の妥当な範囲での権利を保護しつつ、自社の役職員の命にも関わるハードクレームからの安全配慮や組織的保護が十分になされていないことは、監査でも指摘されてしかるべき問題であろう。
本来は監査役・監視委員・監事といった課題指摘だけでなく独立性・客観性を保ちながらも、問題の是正に向けて指摘・勧告・指導などを行うべき方々が、あまりにも保身や言い逃れや監査役が「看過役」になるほどの働きぶりで受賞対象者にノミネートされにくい状況なのは悲劇的とも言えそうである。
本件受賞はコーポレート・ガバナンスのステークホルダーでもある労働組合であるが、本来的には、労使・企業の枠などを超えて、権利や優位性の濫用なくお互いに幸せになりあう取組みとして、役職員の保護につとめるべき問題を、改めて社会的に認識する機会を生んだ受賞者の活動の意義深い点があり得ると考えられよう。
【勇気ある通報者大賞(2017年) 受賞者】
公益通報者を奨励し報復から守る姿勢と実際の行動を示したファーウェイ
<選考理由>
PC Watch(https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1079363.html)の2017年9月6日の記事によると、「Huaweiが自ら職員向けに開いているオープンコミュニティサイト「心声社区」で、「真実を貫いてこそHuaweiは充実する」(原題:要堅持真実、華為才能更充実)と題された、Huawei創始者 任正非氏が全職員に宛てたメールが公開されている。メールには、「我々は職員および幹部が真実を語ることを奨励すべきだ。真実には正確なものと不正確なものがあるので、各組織がそれを採択すべきかどうかは問題ではないが、風紀を変える必要はある。真実は組織の管理を改善するのに役立つが、嘘は管理を複雑化し、コストを高める要因となる。よって、会社は梁山広氏(社員番号00379880)のランクを即日2つ昇進させ16Aとし、そのほかの昇進や一般査定に影響しないものとする。自らの職位を選べ、研究所での仕事を許諾。鄧泰華氏の保護下に置かれ、打撃や報復を受けないものとする」と書かれている。」とある。
公益通報者保護法が施行された後も、日本企業で公益通報者への報復やそもそも通報を阻害する対応が少なからず見受けられ、また、同法にも法改正すべきと思しき点があり、米国の法令と異なり公益通報者が報奨金などのインセンティブを得ることもなく生計が困窮したり転職すら難しくなったりしかねない状況は、日本社会で改めるべき点であろう。
本件受賞の同社は、公益通報者の保護について100%良きものかは実態を踏まえて計り知れない点や、中国のこれまでの通報や密告などの問題を看過して手放しで称賛し得ない点があるかもしれないが、大手企業が公益通報に対するインセンティブを示すものとしては、日本企業の経営陣各位が深く学ぶべき点が少なくないものと考えられる。
日本企業でのイクメン・イクボス宣言を対外アピール的に行う者は少なくないが、その実態として、マタハラ・セクハラ・ジタハラ(いわゆる口先介入的な働き方改革パフォーマンスなどによる時短ハラスメント)が横行している職場が少なからず見受けられるが、実際の行動をもって「正しい」(あるいは妥当な)ことをする者への対応をインセンティブをもって行った点は、本件受賞にそぐわしいとも考えられる。
以上でございます。
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