古着につけた「価値観」、アーティストが服をつくるインスピレーションに
近年、まちづくりは区画整理や取壊し、新築といったハード面のまちづくりから、古い建物や歴史を活かしたソフト面のまちづくりへと移りつつあります。そして、ソフト面のまちづくりを牽引する千葉県松戸市のまちづくりプロジェクト「MAD City」では、建物をはじめとする使われなくなった資源の発掘や利活用、リノベーション、地域住民などコミュニティとの協働、社会性のある事業取り組みといった活動によって地域活性化を実現しています。そしてこのたびMAD Cityでは物件・材料共にどちらも不要になったものを活用した新しい取り組みにチャレンジすることになりました。
不用品となった洋服を、まちの人の各々の価値観で仕分けをし、まち在住のアーティストがそれらにインスピレーションを得て服を制作。アパレル店跡を改装したギャラリーにてそれらを展示/販売し、閉店した服屋が現代に蘇るという一連のアップサイクル活動のプロジェクト「TUMUGI 紡ぎ」を開始します。このプロジェクトに力を貸すのは、まち在住在勤の芸術家である西岳拡貴氏。現代アートの作家でもありながら、パリコレに出展するような大手DCブランドの服作りに従事するなど、職人的な技術も持ち合わせたアーティストです。
先進国における「アップサイクル+リブランド」の成功に見る、日本での「アップサイクル+まちづくり」の可能性
2003年1月より施行された「循環型社会形成基本法」では廃棄物を再活用し、なるべくごみを出さない社会を目指して「5R( Reduce、Recycle、Reuse、Refuse、Repair)」の活動を推進しています。一方、シンクタンクのレポート『「すてる」と「つくる」をつなぐ仕事-アップサイクルによるモノづくりと、まちづくり(NISSAY, 2013, http://www.nli-research.co.jp/files/topics/40546_ext_18_0.pdf )』では、アップサイクルが今後のまちづくりに有用であるとの議論が行なわれ始めているとの指摘があります。
先進国では、不要になったトラックの幌を再利用して作ったひとつひとつが手作りのメッセンジャーバッグが世界的な人気を博しているスイスのブランドメーカーがアップサイクル+リブランドの成功事例で、日本でも近年アップサイクル+リブランドをプロジェクトのひとつとして事業展開する企業が増えています。今回のMAD Cityで行われる「TUMUGI 紡ぎ」プロジェクトは、日本ではまだ実践事例の少ない「アップサイクル+まちづくり」の礎となるべく、長期的な視点で活動してまいります。
近年、まちづくりは区画整理や取壊し、新築といったハード面のまちづくりから、古い建物や歴史を活かしたソフト面のまちづくりへと移りつつあります。そして、ソフト面のまちづくりを牽引する千葉県松戸市のまちづくりプロジェクト「MAD City」では、建物をはじめとする使われなくなった資源の発掘や利活用、リノベーション、地域住民などコミュニティとの協働、社会性のある事業取り組みといった活動によって地域活性化を実現しています。そしてこのたびMAD Cityでは物件・材料共にどちらも不要になったものを活用した新しい取り組みにチャレンジすることになりました。
不用品となった洋服を、まちの人の各々の価値観で仕分けをし、まち在住のアーティストがそれらにインスピレーションを得て服を制作。アパレル店跡を改装したギャラリーにてそれらを展示/販売し、閉店した服屋が現代に蘇るという一連のアップサイクル活動のプロジェクト「TUMUGI 紡ぎ」を開始します。このプロジェクトに力を貸すのは、まち在住在勤の芸術家である西岳拡貴氏。現代アートの作家でもありながら、パリコレに出展するような大手DCブランドの服作りに従事するなど、職人的な技術も持ち合わせたアーティストです。
先進国における「アップサイクル+リブランド」の成功に見る、日本での「アップサイクル+まちづくり」の可能性
2003年1月より施行された「循環型社会形成基本法」では廃棄物を再活用し、なるべくごみを出さない社会を目指して「5R( Reduce、Recycle、Reuse、Refuse、Repair)」の活動を推進しています。一方、シンクタンクのレポート『「すてる」と「つくる」をつなぐ仕事-アップサイクルによるモノづくりと、まちづくり(NISSAY, 2013, http://www.nli-research.co.jp/files/topics/40546_ext_18_0.pdf )』では、アップサイクルが今後のまちづくりに有用であるとの議論が行なわれ始めているとの指摘があります。
先進国では、不要になったトラックの幌を再利用して作ったひとつひとつが手作りのメッセンジャーバッグが世界的な人気を博しているスイスのブランドメーカーがアップサイクル+リブランドの成功事例で、日本でも近年アップサイクル+リブランドをプロジェクトのひとつとして事業展開する企業が増えています。今回のMAD Cityで行われる「TUMUGI 紡ぎ」プロジェクトは、日本ではまだ実践事例の少ない「アップサイクル+まちづくり」の礎となるべく、長期的な視点で活動してまいります。
誰にも必要とされなくなった古着が「50,000円」の洋服になるまで
アップサイクルプロジェクト「 TUMUGI 紡ぎ」は、エコ回収を行っているエコランドの協力で、リサイクル寸前だった洋服を大量に引き取り、それを千葉県松戸市の住人や会社員等、約30名で仕分けする作業から始まりました。
洋服の山を「デザインが好き/嫌い」で2袋に仕分け、2袋に仕分けられた洋服のうちの1袋を別の価値観「着たい/着たくない」で仕分け、残りの1袋を「元値が高そう/安そう」という具合にどんどん仕分けていきます。そうして30人分の様々な価値観を経て細かく仕分けられた洋服の組み合わせから、言葉と素材というインスピレーションを得て、アーティストの西岳氏がひとつのアート作品としての洋服へ生まれ変わらせる制作活動に入り、50着を仕上げて販売します。
現在、アーティストの西岳氏が制作している50着の洋服は、2017年2月13日(月)~2月26日(日)に開催される展示『何が価値を決定するのか、について何を知っているのか』にて、2月に改装が完了するMAD City Gallery (千葉県松戸市本町6-8) にてお披露目となります。
作品の価格はまちの人々の価値観によって変わり、1,000円~50,000円を予定しています。
まちづくりの重心がハードからソフトに移る中、街の歴史を踏まえて地域の方々や企業が参加できる「まちづくりにアップサイクルを活用する最先端の地域創生」の形としての本プロジェクトにぜひご注目ください。
西岳拡貴 プロフィール
1984年生まれ、長崎県出身。愛知県立芸術大学美術学部彫刻科に在学中の2007年、瀧富士国際美術賞を受賞。卒業制作展では桑原賞を受賞している。卒業後は東京藝術大学大学院へ進学し、修士課程修了作品はサロン・ド・プランタン賞を受賞。潤徳女子高等学校の専任教諭を務め、現在はパリコレにも参加する大手ドメスティックブランドの制作を担う株式会社クラボで制作に携わっています。また、あいちトリエンナーレをはじめとする国際的なアートイベントにも精力的に出展しています。公式HP http://nishitake.jp
まちづクリエイティブについて
株式会社まちづクリエイティブは、アートやカルチャーといったクリエイティビティを活用した事業展開や、地域の特性に合わせた持続的なエリアマネジメントを行う、全国で活動しているまちづくり会社です。
創造的な人々が集まる「仕組みづくり」、暮らしを共有しながら地域と密着したアクションを起こす「場の創出、提供」といった地域密着型ソーシャルビジネスを通して、まちの歴史を踏まえながら新たな価値を生み出す、未来の世代へと引き継げるまちづくりを目指しています。また、地域に古くから残る建物に新たな命を吹き込み、住まい手と共に価値を育むことで、エリア全体の価値向上にも貢献しています。
株式会社ウインローダーについて
通常の物流で行われていた範疇を超え、環境問題を意識した事業を展開しているウインローダー。消費からさらに一歩先、リユースやリサイクルによる新しい物の流れを作る「エコランド」を展開し、消費されたものを再び国内外でリユース、あるいはリサイクルすることで、廃棄物を出さない新しい物流「循環型物流」を展開しています。本プロジェクトではパートナーとして不用品のリユース代行サービス「エコ回収」を行っているエコランドにご支援いただいており、端切れなどの物品をはじめご協賛いただいています。
本リリースに関するお問い合わせ/取材のご依頼
株式会社まちづクリエイティブ 担当:金澤・斉藤
E-mail : info@machizu-creative.com
広報直通MOBILE : 080-3248-7461
本社TEL : 047-710-5861 (定休日 : 火曜日・水曜日)