初CD化!伊福部昭が大地とそこに暮らす人々へ捧げた幻の歌曲たち
スリーシェルズは、現代最高のピアノのひとつとされる「ファツィオリ」を使い、伊福部昭の校歌、社歌、公共団体歌など20曲を根岸一郎(歌)と河内春香(ピアノ)によって最高の環境でセッション録音。CDを作った。
ゴジラの音楽作曲だけでなく、幅広いジャンルで評価される伊福部の幻の歌曲がはじめて世にでる。
北海道、市町村、小、中、高、大学、会社、そして組合まで・を収録。
甲子園出場校の校歌や母校の校歌など知る機会の限定されていた曲たちがC初D化!
まさにどこから聴いてもまぎれもないイフクベサウンド!
知られざる伊福部音楽の楽しみがここにある。
CDは2016年9月2日の「日本合唱協会による伊福部昭個展」で先行販売され、10月6日に全国発売される。
CDの聴きどころ
・伊福部昭が、北海道の大地や自然の美しさを想い、綴った魂の祈りがメロディーとなり、歌となっている。
・ピアノは、現代最高のピアノのひとつと形容され、ショパンコンクールやチャイコフスキーコンクールでも使用されているファツィオリ社のFazioli F278を使用。
・調律は「100万人に一人の耳を持つ天才」と形容される天才調律師 越智晃。
・楽器だけでなく、ホールや録音機材などにもこだわり、オーディオ的にも高音質のハイレゾ収録。
・歌の根岸一郎は、日本とフランスで研鑽をつみ、古楽から現代曲まで評価が高く、特に伊福部昭の楽曲への一方ならぬ研究と演奏経験から今回の録音へアプローチした。
・ピアノの河内春香は、伊福部研究者としても活躍しており、演奏と研究の両面から伊福部音楽へ取り組んだ。
・校歌や社歌などを機会音楽としてとらえずに、純粋な歌曲として、楽譜から得られる情報を入念に読み取り演奏録音。
・「全開発の歌」では、なんとピアノがクラスターで伴奏する部分がある。団体歌でクラスターを使ったのは伊福部だけでなかろうか。
CDタイトル「伊福部昭の団体歌」根岸一郎、河内春香
2016年10月6日発売
レーベル:スリーシェルズ
CD品番 3SCD0027
バーコード番号 4560224350276
価格:3000円(消費税込)税抜き2778円
作曲:伊福部昭
曲目解説:河内春香
序文:小林淳、根岸一郎
デザイン:山口翔悟
企画プロデュース:西耕一(スリーシェルズ)
2016年3月23日豊洲シビックホールにて収録
録音・マスタリング:小嶋雅夫
使用ピアノ:Fazioli F278
ピアノ調律:越智晃
演奏:根岸一郎、河内春香
収録曲目
[地方公共団体]
1.北海道讃歌 詞:森みつ
2.帯広市市歌 詞:外山雅一
3.音更町町歌 詞:三村洋
4.池田町町歌 詞:清原千晴
[小学校]
5.釧路市立湖畔小学校校歌(湖畔國民学校校歌)詞:風巻景次郎
6.釧路市立美原小学校校歌 詞:更科源蔵
7.鵡川小学校校歌 詞:更科源蔵
8.札幌市立琴似小学校校歌 詞:山下秀之助
9.福島市立平野小学校校歌 詞:清水延晴
10.韮崎市立韮崎北西小学校校歌 詞:小池藤五郎
11.世田谷区立玉堤小学校校歌 詞:阿部ナヲ(原作)/長田美雄(補作)
[中学校]
12.名寄市立名寄東中学校校歌 詞:入江好之
13.札幌市立向陵中学校校歌 詞:飯田広太郎
14.那智勝浦町立宇久井中学校校歌 詞:瀧川貞蔵
[高等学校]
15.北海道阿寒高等学校校歌 詞:柏倉俊三
16.北海道新得高等学校校歌 詞:阿部戸一
17.札幌創成高等学校校歌 詞:清水武
[大学]
18.名寄女子短期大学校歌 詞:小池栄寿
[会社]
19.大洋紡績株式会社社歌 詞:佐藤勇介
[組合]
20.全開発の歌 詞:沢谷純一
スリーシェルズは、現代最高のピアノのひとつとされる「ファツィオリ」を使い、伊福部昭の校歌、社歌、公共団体歌など20曲を根岸一郎(歌)と河内春香(ピアノ)によって最高の環境でセッション録音。CDを作った。
ゴジラの音楽作曲だけでなく、幅広いジャンルで評価される伊福部の幻の歌曲がはじめて世にでる。
北海道、市町村、小、中、高、大学、会社、そして組合まで・を収録。
甲子園出場校の校歌や母校の校歌など知る機会の限定されていた曲たちがC初D化!
まさにどこから聴いてもまぎれもないイフクベサウンド!
知られざる伊福部音楽の楽しみがここにある。
CDは2016年9月2日の「日本合唱協会による伊福部昭個展」で先行販売され、10月6日に全国発売される。
CDの聴きどころ
・伊福部昭が、北海道の大地や自然の美しさを想い、綴った魂の祈りがメロディーとなり、歌となっている。
・ピアノは、現代最高のピアノのひとつと形容され、ショパンコンクールやチャイコフスキーコンクールでも使用されているファツィオリ社のFazioli F278を使用。
・調律は「100万人に一人の耳を持つ天才」と形容される天才調律師 越智晃。
・楽器だけでなく、ホールや録音機材などにもこだわり、オーディオ的にも高音質のハイレゾ収録。
・歌の根岸一郎は、日本とフランスで研鑽をつみ、古楽から現代曲まで評価が高く、特に伊福部昭の楽曲への一方ならぬ研究と演奏経験から今回の録音へアプローチした。
・ピアノの河内春香は、伊福部研究者としても活躍しており、演奏と研究の両面から伊福部音楽へ取り組んだ。
・校歌や社歌などを機会音楽としてとらえずに、純粋な歌曲として、楽譜から得られる情報を入念に読み取り演奏録音。
・「全開発の歌」では、なんとピアノがクラスターで伴奏する部分がある。団体歌でクラスターを使ったのは伊福部だけでなかろうか。
CDタイトル「伊福部昭の団体歌」根岸一郎、河内春香
2016年10月6日発売
レーベル:スリーシェルズ
CD品番 3SCD0027
バーコード番号 4560224350276
価格:3000円(消費税込)税抜き2778円
作曲:伊福部昭
曲目解説:河内春香
序文:小林淳、根岸一郎
デザイン:山口翔悟
企画プロデュース:西耕一(スリーシェルズ)
2016年3月23日豊洲シビックホールにて収録
録音・マスタリング:小嶋雅夫
使用ピアノ:Fazioli F278
ピアノ調律:越智晃
演奏:根岸一郎、河内春香
収録曲目
[地方公共団体]
1.北海道讃歌 詞:森みつ
2.帯広市市歌 詞:外山雅一
3.音更町町歌 詞:三村洋
4.池田町町歌 詞:清原千晴
[小学校]
5.釧路市立湖畔小学校校歌(湖畔國民学校校歌)詞:風巻景次郎
6.釧路市立美原小学校校歌 詞:更科源蔵
7.鵡川小学校校歌 詞:更科源蔵
8.札幌市立琴似小学校校歌 詞:山下秀之助
9.福島市立平野小学校校歌 詞:清水延晴
10.韮崎市立韮崎北西小学校校歌 詞:小池藤五郎
11.世田谷区立玉堤小学校校歌 詞:阿部ナヲ(原作)/長田美雄(補作)
[中学校]
12.名寄市立名寄東中学校校歌 詞:入江好之
13.札幌市立向陵中学校校歌 詞:飯田広太郎
14.那智勝浦町立宇久井中学校校歌 詞:瀧川貞蔵
[高等学校]
15.北海道阿寒高等学校校歌 詞:柏倉俊三
16.北海道新得高等学校校歌 詞:阿部戸一
17.札幌創成高等学校校歌 詞:清水武
[大学]
18.名寄女子短期大学校歌 詞:小池栄寿
[会社]
19.大洋紡績株式会社社歌 詞:佐藤勇介
[組合]
20.全開発の歌 詞:沢谷純一
根岸一郎「伊福部昭の団体歌について」
純音楽、効用音楽の別なく、怒濤の如く畳み掛けるオスティナートは言わずもがな、シンプルで骨太なメロディの魅惑も伊福部音楽の醍醐味であろう。また一般に、誰もが口遊めるよう限定された音域で努めて平易に作曲される団体歌は、科された制約の為にむしろ、その作曲家の旋律作法のセンスを端的に明かすものだ。故に、このジャンルにおいても伊福部の生み出すメロディの存在感は絶大である。全ての虚飾を削ぎ落として屹立する巨巌のような潔さ、孤高の美…なんと力強い「歌」!
「名寄女子短期大学校歌」の崇高なまでの清麗な祈り、堅固な構築性が際立つ「阿寒高等学校校歌」、「琴似小学校校歌」に溢れる純真無垢な童心、不撓不屈の前進性が強烈な「全開発の歌」…枚挙に遑が無いが、伊福部が故郷・北海道に捧げた「歌」の数々は厳寒に耐える朔北のリリシズムを漲らせ皆、素晴らしい。就中、大雪山の偉容の如き極大のスケールで郷土愛を謳いあげた「北海道讃歌」は白眉である。
北海道を離れると伊福部の筆致も、土地柄に即した変化を見せる。福島の「平野小学校校歌」は一幅の山水画の如き長閑な風情を湛え、尾山台の伊福部邸に程近い「玉堤小学校校歌」に多摩川沿いの朝の清々しい情景が浮かぶ…そして、那智勝浦の「宇久井中学校校歌」には一点の曇りもない南国の空と輝く海が拡がる。
各地の風土と、その地に生きる人々を謳った団体歌は、作曲家として常に民族性を重んじた伊福部に相応しいジャンルといえよう。郷土愛や団結心といった共通するテーマを根底に孕む詩に、揺るぎない作家精神を持って伊福部が挑んだ楽曲を一堂に集めることは、これらの作品を言わばひとつの連作歌曲集として見つめ直すことでもある。
正に団体歌はファンを魅了して止まない所謂「伊福部節」の宝庫であり、伊福部の書いた最も優れた旋律のいくつかがここにある。大管絃楽の巨匠・伊福部が、希代のメロディメーカーでもあったことを証すこの作品群をまとめるにあたり、特定の団体のために書かれた「歌」ではあれど、これらの素晴らしい作品が我々伊福部ファンの愛唱歌となることを深く祈願したい。嘗て旧制高等学校の寮歌や大学の校歌が国民的愛唱歌となった時代を踏まえれば強ち無謀な夢でもあるまい。
純音楽、効用音楽の別なく、怒濤の如く畳み掛けるオスティナートは言わずもがな、シンプルで骨太なメロディの魅惑も伊福部音楽の醍醐味であろう。また一般に、誰もが口遊めるよう限定された音域で努めて平易に作曲される団体歌は、科された制約の為にむしろ、その作曲家の旋律作法のセンスを端的に明かすものだ。故に、このジャンルにおいても伊福部の生み出すメロディの存在感は絶大である。全ての虚飾を削ぎ落として屹立する巨巌のような潔さ、孤高の美…なんと力強い「歌」!
「名寄女子短期大学校歌」の崇高なまでの清麗な祈り、堅固な構築性が際立つ「阿寒高等学校校歌」、「琴似小学校校歌」に溢れる純真無垢な童心、不撓不屈の前進性が強烈な「全開発の歌」…枚挙に遑が無いが、伊福部が故郷・北海道に捧げた「歌」の数々は厳寒に耐える朔北のリリシズムを漲らせ皆、素晴らしい。就中、大雪山の偉容の如き極大のスケールで郷土愛を謳いあげた「北海道讃歌」は白眉である。
北海道を離れると伊福部の筆致も、土地柄に即した変化を見せる。福島の「平野小学校校歌」は一幅の山水画の如き長閑な風情を湛え、尾山台の伊福部邸に程近い「玉堤小学校校歌」に多摩川沿いの朝の清々しい情景が浮かぶ…そして、那智勝浦の「宇久井中学校校歌」には一点の曇りもない南国の空と輝く海が拡がる。
各地の風土と、その地に生きる人々を謳った団体歌は、作曲家として常に民族性を重んじた伊福部に相応しいジャンルといえよう。郷土愛や団結心といった共通するテーマを根底に孕む詩に、揺るぎない作家精神を持って伊福部が挑んだ楽曲を一堂に集めることは、これらの作品を言わばひとつの連作歌曲集として見つめ直すことでもある。
正に団体歌はファンを魅了して止まない所謂「伊福部節」の宝庫であり、伊福部の書いた最も優れた旋律のいくつかがここにある。大管絃楽の巨匠・伊福部が、希代のメロディメーカーでもあったことを証すこの作品群をまとめるにあたり、特定の団体のために書かれた「歌」ではあれど、これらの素晴らしい作品が我々伊福部ファンの愛唱歌となることを深く祈願したい。嘗て旧制高等学校の寮歌や大学の校歌が国民的愛唱歌となった時代を踏まえれば強ち無謀な夢でもあるまい。
根岸一郎(バリトン・マルタン)
武蔵野音楽大学声楽科、早稲田大学文学部フランス文学専修卒業。パリ第IV大学修士(比較文学)修了。第29回フランス音楽コンクール(大阪)第2位入賞および日仏音楽協会=関西賞、フランス総領事賞他受賞。第11回日仏声楽コンクール(東京)第3位入賞。アンリ・ソーゲ国際コンクール2000"L'art du Chant"(マルティグ)「フランス歌曲賞」受賞。カミーユ・モラーヌ、中村浩子、川村英司、村田健司の各氏に師事。演奏活動は幅広く、特に精緻なディクションによってフランス近代歌曲での評価が高く第17回以来日仏声楽コンクール審査員を務める。ヴォーカル・アンサンブル・カペラ、ムジカ・センペンティスなど古楽アンサンブルメンバーとして中世・ルネサンス音楽の分野で多くの演奏、録音に参加。 オペラへの出演も、グルック「思いがけない巡り会い」、トマ「ミニヨン」、マスネ「マノンの肖像」、ドビュッシー「アッシャー家の崩壊」、セヴラック「風車の心」、石桁眞礼生「河童譚」、三木稔「うたよみざる」、青島広志「火の鳥(ヤマト編)」など、日本初演作を含んで多彩である。伊福部昭氏の作品には深く傾倒し、意欲的に演奏を重ねている。日本フォーレ協会、コンセール・C、東京室内歌劇場会員、トロッタの会同人。伊福部昭百年紀合唱団に参加。日本合唱協会監事。2016年、日唱「伊福部昭個展」の企画運営に携わる。
河内春香(ピアノ)
岡山県出身。東京音楽大学器楽科(ピアノ専攻)卒業、同大学大学院修士課程を経て博士後期課程(音楽学)在学中。これまでにピアノを山本百合子、野上登志子、水本雄三、草川宣雄の各氏に師事。現在、伊福部昭を中心とした日本人作曲家の作品を中心とした演奏および研究活動をおこなっている。中でもモダンダンスのために作曲された音楽に関する研究に力を入れており、伊福部の舞踊音楽に関する論文の執筆、学会発表などを行う。2014年、第3回伊福部昭音楽祭記念吹奏楽団にピアニストとして出演。また、ダンス・アーカイヴ in Japan 2015および江口・宮アーカイヴ「プロメテの火」ではソロ、デュエット作品のピアノ伴奏をつとめた。
西耕一 (企画プロデュース)
日本の現代音楽評論と企画を専門とする。2004年より、日本作曲家専門レーベル・スリーシェルズにて、伊福部昭や3人の会(黛敏郎、團伊玖磨、芥川也寸志)を中心に演奏・CD化を行う。これまでにNHK 、東京藝術大学、日本作曲家協議会、日本現代音楽協会等、放送局や研究機関の依頼による企画協力や、NHK交響楽団、読売日本交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、東京バレエ団、新国立劇場等のプログラム冊子執筆で評価される。執筆雑誌は『音楽現代』、『音楽の友』、『邦楽ジャーナル』、『バンドジャーナル』、『New Composer』等。
近年の主な仕事として、セントラル愛知交響楽団による日本の管弦楽曲100周年企画選曲や東京フィルハーモニー交響楽団黛敏郎個展における論文のほか、『松村禎三 作曲家の言葉』(春秋社)や『黛敏郎の世界』(ヤマト文庫)の企画・編集、CD『松村禎三作品集』(Naxos Japan)解説などがある。
伊福部昭 1914年5月31日-2006年2月8日(享年91)。
北海道釧路町幣舞生まれ。幼少時は音更村で過ごす。アイヌの伝統芸能に親しみ、東北地方出身の開拓民の民謡にも馴染む。1932年、北海道帝国大学農学部林学実科に入学し、1933年にギター独奏曲『JIN』、『ノクチュルヌ』を作曲。早坂文雄、三浦淳史、次兄・伊福部勲らと「新音楽連盟」を結成し、札幌で音楽活動を行う。厚岸町森林事務所在籍中の1935年、『日本狂詩曲』がチェレプニン賞第1席に輝く。ピアノ曲『日本組曲』(1933年作曲)が1938年、ヴェネチア国際現代音楽祭に入選する。1943年、『交響譚詩』が日本音響株式会社第2回管弦楽曲懸賞1等、文部大臣賞を受賞。1946年に上京し、東京音楽学校作曲科講師に就任。純音楽、音楽の創作に従事し、映画音楽も多数手がける。1980年、紫綬褒章受章。1987年、勲三等瑞宝章受章。1996年、日本文化デザイン賞・大賞受賞。2003年、文化功労者顕彰。2006年第48回日本レコード大賞特別功労賞、叙従四位、授銀杯一組、2007年第30回日本アカデミー賞会長特別賞受賞。(文・小林淳)
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