フロスト&サリバンは、未対応の医療ニーズに向けた画期的な治療法の確立が期待される再生医療市場が、日本を含むアジア太平洋地域をはじめ、世界的に高い成長が見込まれるとの見通しを発表しました。フロスト&サリバンの分析では、再生医療市場の中でも幹細胞治療市場が最も速いペースで成長し、最大の市場となることが見込まれています。幹細胞治療の世界市場規模は2020年に400億米ドルに到達し、2030年には1800億米ドルに到達する予測となっています。
「再生医療は公共および民間からの資金援助の対象となり、幹細胞治療は再生医療の中でも今後も最大の市場となり続ける見通しです。同時に、免疫療法、遺伝子治療、幹細胞治療を組み合わせた治療法も現在急速に進化を遂げています」と、フロスト&サリバンのヘルスケア部門シニアコンサルタント、ジェーン・アンドリューは述べています。
細胞療法は、創傷または皮膚の治療や、筋肉や骨の損傷の治療に主に用いられています。将来的にがんや心臓病に向けたより多くの幹細胞治療製品の臨床試験が完了し、製造販売の承認が進むにつれて、この傾向も変化していくことが予想されます。
幹細胞治療市場が促進される背景には、短期的には代替医療を必要とする高齢者人口の増加、長期的には幹細胞治療の有効性の裏付けが挙げられます。しかしその一方で、初期段階における資金援助の不足などの中長期的な課題が存在します。「この様な課題が存在する一方で、幹細胞治療市場は今後も進化を続ける見込みであり、投資者からの初期段階と中期段階の臨床試験に向けた資金援助が増えることが予測されます」とアンドリューは述べています。
アジア太平洋地域の幹細胞治療市場については、フロスト&サリバンの分析では、2014年から2018年にかけて年平均成長率(CAGR)27.3%で成長し、同市場規模は2014年の71億米ドルから2018年には187億1千万米ドル規模に成長する見通しとなっています。日本はパーキンソン病や脊髄損傷、循環器疾患などの症状に向けた幹細胞治療の研究開発において、世界的にもリードしています。
「アジア太平洋地域における幹細胞治療市場は、業界からの強い支援によって成長が期待されています。市場の成長が期待される背景には、幹細胞治療の研究における規制の整備、再生医療の進化、そして幹細胞治療が持つ市場機会の可能性が挙げられます。日本、韓国、シンガポールはアジア地域内でも幹細胞治療市場をリードし、アジア太平洋地域市場の多くのシェアを占めるでしょう」と、フロスト&サリバンのヘルスケア部門コンサルタントのサンジーブ・クマールは述べています。
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