2015年07月16日 09:00

【論文発表】増加するニートやSNEP(スネップ)の背景に、職業世襲の減少

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近年の日本で、孤立した長期無業者(ニートやスネップ)が増加した背景にあるものとして、父親から息子への職業世襲が減少していることがその一因となったことを実証的に示した論文(著者:(株)政策基礎研究所フェロー 参鍋篤司(さんなべ あつし))がJapan Labor Review,Vol.12,No.3, pp.51-73に発表しました。

近年の日本で、孤立した長期無業者(ニートやスネップ)が増加した背景にあるものとして、父親から息子への職業世襲が減少していることがその一因となったことを実証的に示した論文(著者:(株)政策基礎研究所フェロー 参鍋篤司(さんなべ あつし))がJapan Labor Review,Vol.12,No.3, pp.51-73に発表しました。

本論文では、孤立した長期無業者(ニートやスネップ)が増加した背景にあるものとして、父親から息子への職業世襲が減少していることがその一因となったことを実証的に示しています。
SSMデータからは、戦後、一般的に職業世襲率が低下してきたことがわかりました。JGSSデータからは、世襲者は(1)非正規労働者になりにくく、自営業者・経営者になりやすい、(2)長期無業・失業を経験しにくい、(3)友人関係満足度が高く、居住地域に対する愛着を感じやすい、(4)孤立(長期)無業度が低くなる、ことがわかりました。また一般に、(5)長期無業・失業は、人的ネットワークを損なう、(6)長期失業の経験は後の人生における幸福度へ強くマイナスの影響を及ぼす一方で、男性の場合、友人との会食頻度は幸福度への影響はないが、女性の場合、会食頻度が高まれば幸福度は有意に高まる、ことなどが分かりました。

論文情報:
2015年7月 “Occupational Inheritance: Impact on Long-Term Worklessness and Unemployment, Human Networks, and Happiness.” Japan Labor Review,Vol.12,No.3, pp.51-73.
2014年10月 「職業世襲:長期無業・失業、人的ネットワーク、幸福度への影響」 日本労働研究雑誌、56(10), pp.61-74.
著者:参鍋 篤司(さんなべ あつし) 政策基礎研究所フェロー

論文の要旨の詳細は、以下のサイト(左下)でご覧いただけます。
http://doctoral.co.jp/index.html

論文に関するお問い合わせ先:
(株)政策基礎研究所 
TEL:03-6280-3569
E-Mail:orderアットdoctoral.jp
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