ams(日本法人:amsジャパン株式会社、東京都港区、カントリーマネージャー 岩本桂一)のフルサービス・ファウンドリ事業部、フラウンホーファーIIS(集積回路研究所)、およびオーストリア科学アカデミー(OeAW)の宇宙科学研究所(Institut für Weltraumforschung, IWF)は本日、宇宙からの地球磁気圏の高精度測定に関して大変有望な結果が得られたことを発表しました。
2015年3月に打ち上げられたNASAの「磁気圏マルチスケール」ミッションの一環として、同一の衛星4機による地球磁気圏の高精度な三次元測定が行われています。本ミッションで期待される目標は、磁気圏のダイナミクスを探査し、非常に精度の高いセンサを使って地球磁場におけるわずかな変化を測ることです。宇宙科学研究所(拠点はオーストリア・グラーツ)の主導による研究努力は、地球の磁力が運動エネルギー、熱エネルギー、粒子加速に変換される自然現象、いわゆる磁気リコネクションに焦点を合わせています。磁気リコネクションは、オーロラや地球磁気圏の一時的な障害に関わるメカニズムの一つです。
人工衛星におけるすべての計測機器や装置と同様に、宇宙科学研究所の磁力計は消費電力がごくわずかでありながらも、できるだけ小型かつ軽量である必要があります。それに加え、極低温下や放射線下といった過酷な環境においても高い精度が要求されます。
宇宙科学研究所と共同でフラウンホーファーIISが開発した、小規模なカスタムASIC(特殊用途向け集積回路)は、人工衛星のデジタル方式フラックスゲート磁力計(DFG)による磁気圏の高精度な三次元測定を超低消費電流で可能にします。従来の電子コンパスよりも数千倍の感度である10ピコテスラの分解能で動作する本デバイスは、磁束のわずかな変化を感知することができます。
この特殊なフラウンホーファーASIC を製造したamsの0.35um CMOS(C35)プロセス技術は、複雑なアナログ/ミックスドシグナル集積回路の設計が可能です。独自のプロセスアーキテクチャに基づいた耐放射線C35技術は、宇宙や航空宇宙用途での使用に最適です。フラウンホーファーと宇宙科学研究所の設計チームはまた、包括的なプロセス開発キット(PDK)やIPブロックポートフォリオ、先進プロセス技術、および製品検証サービス、サプライチェーン管理機能など、amsのICデザイン向けターンキーソリューションというメリットを受けました。こうしたメリットは、amsのファウンドリカスタマが開発リスクを大幅に軽減して開発サイクル期間を短縮することを可能にします。
フラウンホーファーIIS、ASIC開発プロジェクトマネージャ、ジョハン・ハウアー氏のコメント:「0.35um CMOSプロセス、フラウンホーファーIISの研究者と科学者のチームが、性能、消費電力、ダイ面積、信頼性のすべての点で我々の期待をはるかに上回る複雑なアナログ/ミックスドシグナル集積回路を開発することを可能にしました」
IWF、副ディレクター、ワーナー・マグニス氏のコメント:「最初かつ短期のテスト期間であったものの、オーストリアで開発・製造された集積回路をベースにした磁力計が精度と安定性の要件を大幅に上回ることが確認でき光栄に思います」
ams、フルサービス・ファウンドリ事業部門ジェネラルマネージャ、マーカス・ウクセのコメント:「約25年に及ぶフラウンホーファーIISとの協力関係の中で、amsは研究および産業プログラムに向けた膨大な数の複雑な集積回路の開発に成功してきました。ams製の集積回路が、今や宇宙空間で確実に動作し、地球の物理をより理解するのに役立っていることを非常に喜ばしく思います」
フルサービス・ファウンドリの総合的なサービスおよび技術ポートフォリオに関する詳しい情報は、こちらのサイトをご覧ください。www.ams.com/foundry
本件に関するお問い合わせ先:
ams広報担当:神谷
Tel: 03-5269-1038 Email:ams@jspin.co.jp
人工衛星におけるすべての計測機器や装置と同様に、宇宙科学研究所の磁力計は消費電力がごくわずかでありながらも、できるだけ小型かつ軽量である必要があります。それに加え、極低温下や放射線下といった過酷な環境においても高い精度が要求されます。
宇宙科学研究所と共同でフラウンホーファーIISが開発した、小規模なカスタムASIC(特殊用途向け集積回路)は、人工衛星のデジタル方式フラックスゲート磁力計(DFG)による磁気圏の高精度な三次元測定を超低消費電流で可能にします。従来の電子コンパスよりも数千倍の感度である10ピコテスラの分解能で動作する本デバイスは、磁束のわずかな変化を感知することができます。
この特殊なフラウンホーファーASIC を製造したamsの0.35um CMOS(C35)プロセス技術は、複雑なアナログ/ミックスドシグナル集積回路の設計が可能です。独自のプロセスアーキテクチャに基づいた耐放射線C35技術は、宇宙や航空宇宙用途での使用に最適です。フラウンホーファーと宇宙科学研究所の設計チームはまた、包括的なプロセス開発キット(PDK)やIPブロックポートフォリオ、先進プロセス技術、および製品検証サービス、サプライチェーン管理機能など、amsのICデザイン向けターンキーソリューションというメリットを受けました。こうしたメリットは、amsのファウンドリカスタマが開発リスクを大幅に軽減して開発サイクル期間を短縮することを可能にします。
フラウンホーファーIIS、ASIC開発プロジェクトマネージャ、ジョハン・ハウアー氏のコメント:「0.35um CMOSプロセス、フラウンホーファーIISの研究者と科学者のチームが、性能、消費電力、ダイ面積、信頼性のすべての点で我々の期待をはるかに上回る複雑なアナログ/ミックスドシグナル集積回路を開発することを可能にしました」
IWF、副ディレクター、ワーナー・マグニス氏のコメント:「最初かつ短期のテスト期間であったものの、オーストリアで開発・製造された集積回路をベースにした磁力計が精度と安定性の要件を大幅に上回ることが確認でき光栄に思います」
ams、フルサービス・ファウンドリ事業部門ジェネラルマネージャ、マーカス・ウクセのコメント:「約25年に及ぶフラウンホーファーIISとの協力関係の中で、amsは研究および産業プログラムに向けた膨大な数の複雑な集積回路の開発に成功してきました。ams製の集積回路が、今や宇宙空間で確実に動作し、地球の物理をより理解するのに役立っていることを非常に喜ばしく思います」
フルサービス・ファウンドリの総合的なサービスおよび技術ポートフォリオに関する詳しい情報は、こちらのサイトをご覧ください。www.ams.com/foundry
本件に関するお問い合わせ先:
ams広報担当:神谷
Tel: 03-5269-1038 Email:ams@jspin.co.jp