※当資料は、米国研究製薬工業協会米国本部が、現地時間2015年2月25日に発表した報道資料の抄訳を日本でまとめたものです。
ワシントンD.C、2015年2月25日:米国研究製薬工業協会(PhRMA)は、このたび最新のレポート「A Decade of Innovation in Rare Diseases(希少疾病対策におけるイノベーションの10年)」を発表しました。これは、過去10年間に行われた様々な希少疾病の研究と、そのような研究から得た知識を多くの患者さんを救う画期的な治療に結び付けるまでの歩みを記録したものです。
レポートでは、米国の食品医薬品局(FDA)により承認された希少疾病用医薬品が過去10年間で230以上あり、現在も450以上が開発中であることが紹介されています。
また、この10年の間に慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、肺動脈高血圧症(PAH)、遺伝性血管浮腫(HAE)、嚢胞性繊維症(CF)の5種類の希少疾病の治療法が大きく進歩し、患者さんの生存率や生活の質が大きく向上したことについても記しています。さらには、画期的なイノベーションにより、治療法が大きく変わった希少疾病についても触れていますが、その中にはこれまで治療法がまったく存在しなかったものも含まれています。
主な研究成果は以下の通りです。
・現在では標的治療により、最近発見されたばかりの突然変異型CMLの多くも効果的に治療できるようになり、治療計画を患者さん個々の遺伝子プロファイルに合わせて調整できるようになった。
・新たな標的治療によりCLLの根本原因を治療できるようになったため、極めて重篤な患者さんについても持続的な寛解が期待できるようになり、新たな治療法の選択肢も生まれた。
・PAHについては、新しい治療法により症状の管理だけでなく、根本原因の治療が可能となった。これにより患者さんは、心臓発作などの深刻なリスクを抑えつつ、活動的なライフスタイルを保てるようになった。
・HAEの根本原因に関する新たな発見により、病気の根本原因を標的にした治療法など、予防的治療と急性治療の両方に関して画期的な選択肢が生まれた。
・現在、CFについては症状をより良好に管理できる新しい治療法が複数あり、病気の根本原因に働きかける治療法も多くの患者さんに対して適用可能である。このまま死亡率が減少を続ければ、50代までの生存も夢ではない。
PhRMAのジョン・J・カステラニ理事長は次のように述べています。
「希少疾病は、私たちが直面する健康問題の中でも、科学的に最も複雑な問題です。この10年間、バイオ医薬品の研究者たちは最先端のテクノロジーと、希少疾病に関して近年劇的に増大している知識を活用し、慢性骨髄性白血病や嚢胞性繊維症など、患者数が極めて少ない疾患の治療法を開発してきました。治療の選択肢がほとんど、あるいはまったく存在しないような希少疾病を患っている患者さんのために、私たちは今後も治療法の開発を続けていきます」
今回のレポートは、2015年2月28日土曜日の世界希少・難治性疾患の日(レアディジーズデイ(Rare Disease Day))に先だって発表されたものです。世界希少・難治性疾患の日とは、学会や患者会、製薬会社やバイオテクノロジー企業、政府の研究機関および監督官庁などによって構成される希少疾病の国際的なコミュニティが一堂に会し、希少疾病および、希少疾病が患者さんや家族に与える影響の認知度向上を図るために設けられたものです。
希少疾病は、患者数が20万人を下回る病気と定義されており、希少疾病を患う人の数は、アメリカでは国民の10人に1人にあたる3,000万人、世界中では3億5,000万人にのぼります。また、今日までに認知されている希少疾病は7,000あり、その内の約80パーセントは遺伝子異常によるものとされます。近年、希少疾病の治療は著しい進歩を遂げていますが、それでも治療の選択肢がある希少疾病は全体のわずか5パーセントに過ぎません。
希少疾病の新薬開発ニーズは依然として高いとはいえ、これは決して容易な取り組みではありません。希少疾病は多くの場合極めて複雑で、疾病の原因である生物学的メカニズムがきちんと把握されていないことも珍しくないからです。それでも、研究者たちは新たな発見を積み重ねながら、患者さんに新薬を届けようとひたむきに努力しています。現在も450以上の希少疾病用医薬品が開発中であり、患者さんたちの未来はこれまでになく明るいものとなっていると言えるでしょう。
※「A Decade of Innovation in Rare Diseases(希少疾病対策におけるイノベーションの10年)」のレポートの詳細については以下をご参照下さい。(英文のみ)
http://www.phrma.org/sites/default/files/pdf/PhRMA-Decade-of-Innovation-Rare-Diseases.pdf
※希少疾病についての更なる詳細は、以下の「Medicines in Development for Cancer(開発中のがん関連医薬品)」をご参照ください。(英文のみ)
http://www.phrma.org/sites/default/files/pdf/Rare_Diseases_2013.pdf
● 米国研究製薬工業協会(PhRMA)
PhRMAは、米国で事業を行なっている主要な研究開発志向型製薬企業を代表する団体です。加盟企業は新薬の発見・開発を通じて、患者さんがより長く、より健全で活動的に暮らせるよう、先頭に立って新しい治療法を探求しています。加盟企業の新薬研究開発に対する投資額は、2000年からの累計では5,500億ドル以上に達し、2013年単独でも推定で511億ドルになりました。
● 米国研究製薬工業協会(PhRMA)東京オフィス
PhRMA東京オフィスは、米国の研究開発志向型製薬企業の日本法人で構成されており、画期的新薬が開発できる環境や患者さん中心の医療制度の確立に向けて25年以上に渡って活動を続けています。加盟企業は、アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社、アッヴィ合同会社、MSD株式会社、セルジーン株式会社、日本イーライリリー株式会社、バイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社、ファイザー株式会社、ブリストル・マイヤーズ株式会社、ムンディファーマ株式会社、ヤンセンファーマ株式会社(五十音順)の10社です。
● PhRMA東京オフィスホームページ http://www.phrma-jp.org
● PhRMAホームページ http://www.phrma.org
【本件に関するお問い合わせ】
米国研究製薬工業協会(PhRMA)広報事務局
(株式会社ジャパン・カウンセラーズ内)
TEL:03-3291-0118
FAX:03-3291-0223
E-mail:phrma_pr@jc-inc.co.jp
〒101-0065 東京都千代田区西神田1-3-6 ウエタケビル4F
ワシントンD.C、2015年2月25日:米国研究製薬工業協会(PhRMA)は、このたび最新のレポート「A Decade of Innovation in Rare Diseases(希少疾病対策におけるイノベーションの10年)」を発表しました。これは、過去10年間に行われた様々な希少疾病の研究と、そのような研究から得た知識を多くの患者さんを救う画期的な治療に結び付けるまでの歩みを記録したものです。
レポートでは、米国の食品医薬品局(FDA)により承認された希少疾病用医薬品が過去10年間で230以上あり、現在も450以上が開発中であることが紹介されています。
また、この10年の間に慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、肺動脈高血圧症(PAH)、遺伝性血管浮腫(HAE)、嚢胞性繊維症(CF)の5種類の希少疾病の治療法が大きく進歩し、患者さんの生存率や生活の質が大きく向上したことについても記しています。さらには、画期的なイノベーションにより、治療法が大きく変わった希少疾病についても触れていますが、その中にはこれまで治療法がまったく存在しなかったものも含まれています。
主な研究成果は以下の通りです。
・現在では標的治療により、最近発見されたばかりの突然変異型CMLの多くも効果的に治療できるようになり、治療計画を患者さん個々の遺伝子プロファイルに合わせて調整できるようになった。
・新たな標的治療によりCLLの根本原因を治療できるようになったため、極めて重篤な患者さんについても持続的な寛解が期待できるようになり、新たな治療法の選択肢も生まれた。
・PAHについては、新しい治療法により症状の管理だけでなく、根本原因の治療が可能となった。これにより患者さんは、心臓発作などの深刻なリスクを抑えつつ、活動的なライフスタイルを保てるようになった。
・HAEの根本原因に関する新たな発見により、病気の根本原因を標的にした治療法など、予防的治療と急性治療の両方に関して画期的な選択肢が生まれた。
・現在、CFについては症状をより良好に管理できる新しい治療法が複数あり、病気の根本原因に働きかける治療法も多くの患者さんに対して適用可能である。このまま死亡率が減少を続ければ、50代までの生存も夢ではない。
PhRMAのジョン・J・カステラニ理事長は次のように述べています。
「希少疾病は、私たちが直面する健康問題の中でも、科学的に最も複雑な問題です。この10年間、バイオ医薬品の研究者たちは最先端のテクノロジーと、希少疾病に関して近年劇的に増大している知識を活用し、慢性骨髄性白血病や嚢胞性繊維症など、患者数が極めて少ない疾患の治療法を開発してきました。治療の選択肢がほとんど、あるいはまったく存在しないような希少疾病を患っている患者さんのために、私たちは今後も治療法の開発を続けていきます」
今回のレポートは、2015年2月28日土曜日の世界希少・難治性疾患の日(レアディジーズデイ(Rare Disease Day))に先だって発表されたものです。世界希少・難治性疾患の日とは、学会や患者会、製薬会社やバイオテクノロジー企業、政府の研究機関および監督官庁などによって構成される希少疾病の国際的なコミュニティが一堂に会し、希少疾病および、希少疾病が患者さんや家族に与える影響の認知度向上を図るために設けられたものです。
希少疾病は、患者数が20万人を下回る病気と定義されており、希少疾病を患う人の数は、アメリカでは国民の10人に1人にあたる3,000万人、世界中では3億5,000万人にのぼります。また、今日までに認知されている希少疾病は7,000あり、その内の約80パーセントは遺伝子異常によるものとされます。近年、希少疾病の治療は著しい進歩を遂げていますが、それでも治療の選択肢がある希少疾病は全体のわずか5パーセントに過ぎません。
希少疾病の新薬開発ニーズは依然として高いとはいえ、これは決して容易な取り組みではありません。希少疾病は多くの場合極めて複雑で、疾病の原因である生物学的メカニズムがきちんと把握されていないことも珍しくないからです。それでも、研究者たちは新たな発見を積み重ねながら、患者さんに新薬を届けようとひたむきに努力しています。現在も450以上の希少疾病用医薬品が開発中であり、患者さんたちの未来はこれまでになく明るいものとなっていると言えるでしょう。
※「A Decade of Innovation in Rare Diseases(希少疾病対策におけるイノベーションの10年)」のレポートの詳細については以下をご参照下さい。(英文のみ)
http://www.phrma.org/sites/default/files/pdf/PhRMA-Decade-of-Innovation-Rare-Diseases.pdf
※希少疾病についての更なる詳細は、以下の「Medicines in Development for Cancer(開発中のがん関連医薬品)」をご参照ください。(英文のみ)
http://www.phrma.org/sites/default/files/pdf/Rare_Diseases_2013.pdf
● 米国研究製薬工業協会(PhRMA)
PhRMAは、米国で事業を行なっている主要な研究開発志向型製薬企業を代表する団体です。加盟企業は新薬の発見・開発を通じて、患者さんがより長く、より健全で活動的に暮らせるよう、先頭に立って新しい治療法を探求しています。加盟企業の新薬研究開発に対する投資額は、2000年からの累計では5,500億ドル以上に達し、2013年単独でも推定で511億ドルになりました。
● 米国研究製薬工業協会(PhRMA)東京オフィス
PhRMA東京オフィスは、米国の研究開発志向型製薬企業の日本法人で構成されており、画期的新薬が開発できる環境や患者さん中心の医療制度の確立に向けて25年以上に渡って活動を続けています。加盟企業は、アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社、アッヴィ合同会社、MSD株式会社、セルジーン株式会社、日本イーライリリー株式会社、バイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社、ファイザー株式会社、ブリストル・マイヤーズ株式会社、ムンディファーマ株式会社、ヤンセンファーマ株式会社(五十音順)の10社です。
● PhRMA東京オフィスホームページ http://www.phrma-jp.org
● PhRMAホームページ http://www.phrma.org
【本件に関するお問い合わせ】
米国研究製薬工業協会(PhRMA)広報事務局
(株式会社ジャパン・カウンセラーズ内)
TEL:03-3291-0118
FAX:03-3291-0223
E-mail:phrma_pr@jc-inc.co.jp
〒101-0065 東京都千代田区西神田1-3-6 ウエタケビル4F