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スマートグラス向け光学コンポーネントとセンサコンポーネントは2019年までに32億ドル規模へ
バージニア州グレンアレン、2014年9月29日
スマートグラス向け光学コンポーネントとセンサコンポーネントは2019年までに32億ドル規模へ
バージニア州グレンアレン、2014年9月29日
Google Glassのようなスマートグラスが量販品として現れるようになると、おそらく今後10年間でスマートフォンに替わって、メインのモバイルコンピューティング兼通信プラットフォームとなり、その結果、センサ、光導体(ライトガイド)、マイクロディスプレイ、マイクロミラーの製造メーカなどの新たなビジネスにおいて32億ドルの収益がもたらされるだろうとNanoMarkets社の新刊レポートは伝えている。米国調査会社NanoMarkets社はレポート「スマートグラス:コンポーネントと技術市場 2014年 - Smart Glasses: Component and Technology Markets: 2014」において、スマートグラス技術は開発の初期段階にあるが、今後virtual retinal displays (VRD) のような新型の光技術サブシステムや指標追跡やブレインコンピュータインターフェイス (BCI) のような先進型ヒューマンコンピュータインターフェースの両方においてビジネスチャンスが生まれてくるであろうと伝えている。
レポートについて
本レポートではスマートグラス向けのコンポーネントやサブシステム市場についての調査を行い、市場におけるコア光サブシステム(曲面ミラー、回折、ホログラフィー、偏光、反射、切替可能な導波管、VRD )や主要なヒューマンコンピュータインターフェース(タッチ、音声認識、ジェスチャー認識、音声テキスト変換、指標追跡やBCI)の両方に焦点を当てている。
また、それぞれのコンポーネントおよびサブシステムについて、その収益や出荷の8年間予測についても掲載している。同レポートではまた、スマートグラス向けに部品供給を行う企業の戦略に加えて、主要OEM企業から需要がおこるコンポーネントについての考察も行っている。本レポートでの調査対象企業は、Apple、 APX、 Atheer、Augmedix、BCInet、Brilliant Service、BuBBles、Canon、Chirp Microsystems、Elliptic Labs、Emotiv Systems、Epson、Eye Tribe、EyeSight、EyeTap、Foxconn、Freescale、GlassUp、Google、Guger、Himax、日立、Innovega、Interactive Productline、Invensense、JVC、Konica Minolta、Kopin、LaForge Optical、Laster、Lenovo、LG、Lumus、Luxottica、Maui Jim、Meta、Metaio、Microchip Technologies、Microsoft、Mind Solutions、Neonode、NeuroSky、Nokia、Novartis、Olympus、Optinvent、OrCam、Pivothead、QD Laser、Quantum Interface、Recon、Rochester Optical、Samsung、SBG Labs、SixthSense、SmartEyeglass、Starlab、Synaptics、Technical Illusions、Telekom Innovation、Texas Instruments、Thalmic Labs、Tobii、Vergence Labs、Vuzix、WeON、Wikitude、XOEyeおよびZeal Opticsである。
レポートより
スマートグラス向け光サブシステム(鏡面、光導波路、マイクロディスプレイ )の市場規模は2019年までに19億ドルへと到達すると見込まれる。現在のスマートグラスでは歪曲や暗さについての課題があり、その結果サイズが大きくなったり、スマートグラスの魅力が損なわれるといった問題点が残っているが、これらを改善させていくことに相当なビジネスチャンスが潜んでいるとNanoMarkets社は伝えている。その中でも特に、より薄い光導波路や小型のコンポーネントによってスマートグラスを通常のメガネにより近い形状にさせようとする動向がみられることがある。その他の形状戦略にVRDを搭載した、より自然なデザインのスマートグラスがあるが、VRDは非常に小型であるため画像を見失いやすくEYE BOXにおいて伸び悩みの状況が続いており、2018年から2019年の期間までVRDからの大きな収益は見込めないとNanoMarketsは予測している。
スマートグラスの登場はモバイルディスプレイ技術にも変革をもたらすこととなった。現在多くのモバイルディスプレイは、そのほとんどはLCD(液晶ディスプレイ)またはOLED(有機ELディスプレイ)によるが、スマートグラス用ディスプレイにおいてはLCoS(反射型液晶パネル )あるいはテキサスインスツルメンツ社が開発したDLP技術がその基盤を担っていくようだ。スマートグラス市場が急増していくと、モバイルディスプレイの“標準”は従来のLCDからLCoSへと大きく移り変わっていき、これまで限界企業として窮地にたたされてきたLCoS製造メーカにビジネスチャンスがもたらされてくることになる。2つのディスプレイ企業 - Himax社とKopin社はスマートグラスセグメントにおいては既に存在感をみせており、大手サプライヤーの日立やJVC社などでは自社製LCoSディスプレイにてスマートグラス分野での競争に備えている。
ウェアラブルコンピュータのコンセプトの本質は‘ウェアラブル’なことである - スマートグラスを含め - 装着者の体へ“融合”されることである。このことはスマートグラスがより“自然”なヒューマンコンピュータインターフェース (HCI) へ変遷していくことを示し、さらには現在スマートグラスにおいて一般的に普及しているタッチや音声制御からジェスチャー制御(特に指標追跡)や最終的にはBCIへの移行を意味することである。スマートグラスにおける指標追跡やBCIによる収益は現在のところ微々たるものであるが、2019年までには両者による収益が6億8000万ドルを超えると見込まれる。指標追跡技術についてはGoogle社の “Glass”において既に展開されている。
現在、スマートグラスで使用されるセンサやその他コンポーネントの多くは既製品として見なされているが、それでもある程度のカスタマイズを施して使用される。多くの場合で、標準製品としてみなされているものを半カスタマイズ化することで最高レベルの特徴を持つ製品にさせている。NanoMarkets社では、今後これらのコンポーネントやサブシステムはよりスマートグラスの要求へ特化して向かっていくことになるのではないかと見込んでいる。
長年に渡ってヘッドマウントディスプレイ (HMD) やヘッドアップディスプレイ (HUD) を供給してきた企業らでは、それらのデバイスが主要OEM企業によってスマートグラスへ取り込まれていけば、出荷量を増大させることができる機会につながっていく。それとは逆に、既に自動車や家電市場へ多くの出荷を行っているセンサ企業らにとってスマートグラスは新たに進出していく市場となっていくことになる。NanoMarkets社では、以前は出荷数に限度があるとされてきた市場(光通信や医療など)へ専門的な光学サブシステムの販売を行ってきた企業にもスマートグラス分野から出荷増大のチャンスが生まれてくるであろうと見込んでいる。
◆このレポートについて
スマートグラス:コンポーネントと技術市場 2014年
Smart Glasses: Component and Technology Markets: 2014
http://www.dri.co.jp/auto/report/nano/nanosglass.html
◆市場調査会社 NanoMarkets社について
http://www.dri.co.jp/auto/report/nano/index.html
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調査レポートの販売、委託調査などを行っています。
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