１００年後の日本という国がどうなっているか、私には分からない。
でも、100年後の人々から、暗い時代に向かおうとしている今という時代を
お前はどう生きたかときっと問われるだろうと思う。
その時、誰からも拘束されず自由に生きている一人の人間として、
私は私らしく生きたと答えられるようでありたいと願う。（本文より）
【目次】
はじめに 「いま・ここ」を生きる人々へ
第一章 事故後の三年間を考える
あの事故から三年 ／ 汚染水 ／ ＩＯＣ総会での嘘 ／ 汚染の規模 ／ 無能な「責任者」たち ／ 脅し ／ 「何をしても潰れない」というメッセージ ／ 放射線管理区域 ／ 「風評被害」というメディアコントロール ／ 汚染度に応じてラベルをつける ／ 食べるしかないのか ／ 被曝よりもパニックを恐れる国 ／ 「安全」という言葉にすがる ／ 「被曝を忘れた方が健康にいい」という理屈 ／ 健康被害が立証不可能であるわけ ／ 「外圧」は期待できない ／ 日本はすでに、長崎原爆四〇〇〇発分のプルトニウムを分離・保有している ／ 原発推進は現実には不可能 ／ 今、やるべきこと ／ ウラン燃料の取り出しは可能か ／ ガンジーの「七つの社会的罪」
第二章 人間の時間、放射能の時間
放射能と戦っても勝ち目はない ／ 一〇〇〇分の一になるまで三〇〇年 ／ 世界の原発が生んだ「核のゴミ」は、広島原爆の一〇〇〇万発分を超える ／ 科学は放射性廃物を無毒化できなかった ／ 小泉純一郎さんの「原発ゼロ」提言と、一〇万年という時間 ／ 地下に埋める方法は諦めるべき ／ 未来の科学も放射性物質を消せない ／ 原発と豊かな暮らしは無関係 ／ 目先の利益を超えた視点を ／ この一〇〇年で最悪の出来事
第三章 科学は役に立たなくてもいい
私にとっての科学とは？ ／ 「いい子」が抱いた原子力の夢 ／ 私の「転向」 ／ 原子力の危険性を訴えた科学者・水戸巌 ／ 時代が規定する科学 ／ 今の日本は戦時下である ／ 「熊取六人組」 ／ 宮沢賢治に教えられた科学者の理想像 ／科学は役に立たなくてもいい ／ 原子力マフィア ／ 原子力を進める学問は即刻やめるべき ／ 生まれ変わったら、廃炉の技術を研究したい
第四章 優しさは、沈黙の領域へのまなざしに宿る
私たちの「責任」 ／ 原発は誰かの犠牲の上に成り立つ ／ 被曝労働者は、電気の恩恵を受けない ／ 競争からの離脱 ／ 松下竜一さんの「暗闇の思想」に学ぶ ／優しく生きるとはどういうことか ／ 日本国憲法の前文 ／ 原発と憲法九条 ／ 私の徹底的な個人主義 ／ 名前で呼び合うつながり ／ 研究室の文化史年表 ／ 田中正造という破格の人 ／ 私たちは選択できる ／ 今の日本に生きる幸運 ／ 「ヒューマニズム」と「人権」を超えて ／ 原発はあらゆる生きものに犠牲を強いる ／ 優しさは、沈黙の領域へのまなざしに宿る
でも、100年後の人々から、暗い時代に向かおうとしている今という時代を
お前はどう生きたかときっと問われるだろうと思う。
その時、誰からも拘束されず自由に生きている一人の人間として、
私は私らしく生きたと答えられるようでありたいと願う。（本文より）
【目次】
はじめに 「いま・ここ」を生きる人々へ
第一章 事故後の三年間を考える
あの事故から三年 ／ 汚染水 ／ ＩＯＣ総会での嘘 ／ 汚染の規模 ／ 無能な「責任者」たち ／ 脅し ／ 「何をしても潰れない」というメッセージ ／ 放射線管理区域 ／ 「風評被害」というメディアコントロール ／ 汚染度に応じてラベルをつける ／ 食べるしかないのか ／ 被曝よりもパニックを恐れる国 ／ 「安全」という言葉にすがる ／ 「被曝を忘れた方が健康にいい」という理屈 ／ 健康被害が立証不可能であるわけ ／ 「外圧」は期待できない ／ 日本はすでに、長崎原爆四〇〇〇発分のプルトニウムを分離・保有している ／ 原発推進は現実には不可能 ／ 今、やるべきこと ／ ウラン燃料の取り出しは可能か ／ ガンジーの「七つの社会的罪」
第二章 人間の時間、放射能の時間
放射能と戦っても勝ち目はない ／ 一〇〇〇分の一になるまで三〇〇年 ／ 世界の原発が生んだ「核のゴミ」は、広島原爆の一〇〇〇万発分を超える ／ 科学は放射性廃物を無毒化できなかった ／ 小泉純一郎さんの「原発ゼロ」提言と、一〇万年という時間 ／ 地下に埋める方法は諦めるべき ／ 未来の科学も放射性物質を消せない ／ 原発と豊かな暮らしは無関係 ／ 目先の利益を超えた視点を ／ この一〇〇年で最悪の出来事
第三章 科学は役に立たなくてもいい
私にとっての科学とは？ ／ 「いい子」が抱いた原子力の夢 ／ 私の「転向」 ／ 原子力の危険性を訴えた科学者・水戸巌 ／ 時代が規定する科学 ／ 今の日本は戦時下である ／ 「熊取六人組」 ／ 宮沢賢治に教えられた科学者の理想像 ／科学は役に立たなくてもいい ／ 原子力マフィア ／ 原子力を進める学問は即刻やめるべき ／ 生まれ変わったら、廃炉の技術を研究したい
第四章 優しさは、沈黙の領域へのまなざしに宿る
私たちの「責任」 ／ 原発は誰かの犠牲の上に成り立つ ／ 被曝労働者は、電気の恩恵を受けない ／ 競争からの離脱 ／ 松下竜一さんの「暗闇の思想」に学ぶ ／優しく生きるとはどういうことか ／ 日本国憲法の前文 ／ 原発と憲法九条 ／ 私の徹底的な個人主義 ／ 名前で呼び合うつながり ／ 研究室の文化史年表 ／ 田中正造という破格の人 ／ 私たちは選択できる ／ 今の日本に生きる幸運 ／ 「ヒューマニズム」と「人権」を超えて ／ 原発はあらゆる生きものに犠牲を強いる ／ 優しさは、沈黙の領域へのまなざしに宿る
『100年後の人々へ』
著者：小出裕章（こいで・ひろあき）
定価735円（税込） ISBN 978-4-08-720726-2
http://shinsho.shueisha.co.jp/
【著者プロフィール】
小出裕章 （こいで・ひろあき）
1949年、東京生まれ。68年、原子力の平和利用を夢見て、東北大学工学部原子核工学科に入学するが、
70年、女川原子力発電所建設計画への反対集会に参加して以来、一貫して反原発の立場から研究と発言を行う。
74年、東北大学大学院工学研究科修士課程修了（原子核工学）。
現在、京都大学原子炉実験所助教。専門は放射線計測、原子力安全。著書に『原発のウソ』など多数。
【お問い合わせ】 集英社 広報部 03-3230-6314
著者：小出裕章（こいで・ひろあき）
定価735円（税込） ISBN 978-4-08-720726-2
http://shinsho.shueisha.co.jp/
【著者プロフィール】
小出裕章 （こいで・ひろあき）
1949年、東京生まれ。68年、原子力の平和利用を夢見て、東北大学工学部原子核工学科に入学するが、
70年、女川原子力発電所建設計画への反対集会に参加して以来、一貫して反原発の立場から研究と発言を行う。
74年、東北大学大学院工学研究科修士課程修了（原子核工学）。
現在、京都大学原子炉実験所助教。専門は放射線計測、原子力安全。著書に『原発のウソ』など多数。
【お問い合わせ】 集英社 広報部 03-3230-6314
