1stホールディングスグループのウイングアーク株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:内野弘幸)は、富士ゼロックスマニュファクチュアリング株式会社(本社:神奈川県海老名市、代表取締役社長: 石井 健児)が、鈴鹿事業所における基幹システムの統合された情報を照会・検索する機能として、BI・データ活用ソリューション「Dr.Sum EA」を導入したことを、本日お知らせします。
【富士ゼロックスマニュファクチュアリングについて】
富士ゼロックスマニュファクチュアリング株式会社は、厳しい経営環境下において強靭な企業体質への変革と、高品質・低コスト・短納期などの生産力強化を目指し、国内4拠点(鈴鹿、富山、新潟、竹松)に分散していた生産機能を再編・統合することにより2010年に誕生しました。
富士ゼロックスにおける日本国内の製造事業会社として、プリンター・デジタル複合機およびトナーや感光体、転写ベルトなどキーコンポーネントの製造、および一部機種の組立生産を行っています。
【導入の背景】
同社では、独自の生産方式「Fuji Xerox Production Way(XPW)※1」を採用して部品や設備の内製化や部材のジャストインタイム生産など、様々なチャレンジに取り組んでおり、2010年には、事業統合を契機としてXPWを支える基幹システムの統合プロジェクトに着手しました。
生産現場を効率的に稼働させるシステムに求められる要件は「アプリケーションの変更容易性」「要件を握っているユーザー自らによる開発」「製造ライン間の情報の整合性を担保する統合データ」でしたが、「Dr.Sum EA」はこれらの要件を満たし、基幹システムの統合された情報を照会・検索する機能として鈴鹿事業所が導入しました。
鈴鹿事業所の各業務部門において「Dr.Sum EA」は、669名(2013年10月1日時点)に利用されています。同事業所内でPCを利用している約1,200人の社員の半数以上を占めています。うち、業務部門の開発ユーザーは39名で、これまでに開発されたメニュー数は909にのぼります。現在では、同事業所の生産業務を24時間稼働で支えており、「基幹システム以上に止められないシステム」となっています。
【導入の効果】
要件1:アプリケーションの変更容易性
基幹システム統合プロジェクトのさなか、1時間程度のOJTを受けただけで15の照会画面を2日間で完成させました。情報システムの人員リソースを増やすことなく、生産現場にとって必要なツールを提供しながら基幹システムの統合プロジェクトを完遂することができました。
要件2:要件を握っているユーザー自らによる開発
最低限必要な照会画面は情報システム部門で用意しましたが、カットオーバー後は業務ユーザー部門に「Dr.Sum EA」の開発権限を解放し、必要な照会画面はユーザー部門自らが作成しました。
●ユーザー開発例:「部品在庫シミュレーション」
需給管理部では、急な追加注文があったときなど、部材のやりくりを需給管理部で行っており、ラインサイドの在庫だけで足りるのか、ライン間で調整しなければいけないか、あるいは仕入先との調整が必要かなど、「Dr.Sum EA」でシミュレーションしながら検討しています。XPWでは、在庫をギリギリまで圧縮して生産コストを抑え、利益を生むジャストインタイムの実現を求めており、在庫圧縮に伴いきめ細かな調整が必要となりますが、需要変動や部品の損傷率などの複合的な情報を横串でスピーディーに集計・検索する際に「部品在庫シミュレーション」が活用されています。
また、調達部では「部品在庫シミュレーション」画面の参照や、画面定義の配布により、部門間調整に必要な情報共有を円滑に行っています。
●ユーザー開発例:「マイナス在庫分析」
製造部で構築した「マイナス在庫分析」画面は、マイナス在庫をなくすための在庫チェック機能を提供しています。製造部では、在庫データと現実とのギャップ要因を逐次突き止めて、業務プロセスを改善し、マイナス在庫をなくして工場会計の精度を高める作業を行っています。
要件3:アプリケーション分散とデータ統合の両立によるIT統制の実現
「Dr.Sum EA」は、データ統合とアプリケーション分散をワンストップで実現できるという点が評価されています。業務部門に提供するシステム上のデータ整合性の担保と、業務部門に自由に解放したアプリケーションが「いつ」「どこで」「誰が」利用しているのか常々把握して効率的な使い方がされているかどうかの管理を情報システム部門が行っていますが、「Dr.Sum EA」は、ログ管理やアプリケーションメニュー管理といった運用責任者にとって必須の機能を備えているため、アプリケーションの分散開発を容易に実現しています。
富士ゼロックスマニュファクチュアリングでは、鈴鹿事業所におけるDr.Sum EAの仕組みを、 ベトナム・ハイフォン市に建設した新生産拠点「富士ゼロックスハイフォン」に横展開しました。生産に必要なITインフラをあらかじめカセット化しておき、短期間での垂直立ち上げを実現しています。
<人事総務部情報システムグループマネージャー 兼
人事総務部鈴鹿人事総務グループ情報システムチーム チーム長の田中 俊毅様のコメント>
「Dr.Sum EAは、生産管理のフロントエンドとして鈴鹿事業所に不可欠な存在になっています。生産ラインは、24時間交代制で稼働しています。基幹システムにはオンライン閉塞時間がありますが、生産現場を支えているDr.Sum EAは24時間業務解放しているため、鈴鹿事業所にとって基幹システム以上に止められないミッションクリティカルなシステムです」
詳細については下記URLをご参照ください。
■事例紹介
http://www.wingarc.com/product/usecase/detail.php?id=147
■動画インタビュー
http://youtu.be/1QfXourqClE
※1 Fuji Xerox Production Way(XPW)…ダントツのお客様満足を得るために、最高のQCDと高い柔軟性および優れた環境性能を成立させるトヨタ生産方式をベースとした富士ゼロックス独自のモノづくりの考え方や取り組み方の総称。
<製品・サービスに関するお問い合わせ先>
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