2011年08月31日 10:00

中国の低電圧交流電動機：2016年には3倍の収益規模に達する見通し

株式会社グローバルインフォメーションは、英国の調査会社IMSリサーチが発行した報告書「The Chinese Market for Low Voltage AC Motors - 2011 Edition (中国の低電圧ACモーター市場：2011年版)」の販売を開始しました。

IMSリサーチでは、中国における1馬力以上の低電圧交流モーターの市場について、2016年には2010年の約3倍となる79億ドルの収益規模に成長するだろうと予測しています。また出荷台数は2桁の年間成長率で推移し、2016年には2,260万台に達すると予測されています。好調な収益成長は、高効率（したがってより高額）なモーターの販売を義務付ける地域の省電力関連規制によってもたらされる見通しです。

モーター効率基準では、2010年末にIE3（プレミアム効率）への大幅な移行が行われた米国およびカナダが世界をリードしています。アナリストのWilmer Zhou氏は「中国は北米に大きく遅れをとっています。当社では、モーター効率の改善に向けた政府の指令により、中国でのモーター製造業者の競争の舞台がどのように同水準化されるか、検証を始めています。中国のモーター製造業者は2011年7月からIE2モーターの販売へと切り替えが求められています」と述べています。さらに「このことは自動車市場への参入を困難にし、ローエンドな電動機のサプライヤーの多くを排除するようにも見えますが、その一方で、規制の主な目的である大幅なエネルギーコストの削減を実現するモーター効率の改善から、どの産業も大きなメリットを得られるでしょう」と続けています。

IE1からIE2への移行により、中国で販売されるモーターは過去の製品よりも高額となる見通しです。IE2効率クラスのモーターはIE1効率基準のモーターに比べ、30%以上高い価格が設定されています。IE2モーターの市場収益は2011年には2倍になるだろうとIMSリサーチでは推計しています。ABB、Siemens、Teco、 Huali、Nanyang Explosion、Jiamusi、Hebei、Jinlongなどの国際企業および主要な地元企業が中国での革新を担っていくでしょう。

中国の低電圧交流電動機市場では、2013年までIE1の区分が60%以上の収益シェアを占め、引き続き主流の基準となる見通しです。最大規模の移行は2014年、2015年に起こる見通しであり、2016年にはIE2（高効率）の区分が大多数のシェアを占めるようになるでしょう。Wilmer氏は、「2016年にはIE2市場が中国の低電圧交流電動機収益の75%を占めるようになるだろう」と伝えています。

市場調査レポート: 中国の低電圧ACモーター市場：2011年版
The Chinese Market for Low Voltage AC Motors - 2011 Edition
http://www.gii.co.jp/report/iz209062-chinese-market-low-voltage-ac-motors-2011-edition.html
出版日 2011年08月
発行: IMSリサーチ

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