松谷化学工業
第32回日本肥満学会において
「希少糖の多彩な生理機能について」のモーニングセミナーを共催
2011年9月24日、兵庫県淡路市・淡路夢舞台国際会議場
~ 香川大学医学部の徳田雅明教授と飯田哲郎研究員による講演 ~
でん粉加工と機能性食品素材の総合メーカー 松谷化学工業株式会社(本社:兵庫県伊丹市 代表取締役社長:吉川晴世 以下、松谷)は、2011年9月24日、第32回日本肥満学会(開催地:兵庫県淡路市 会期:9月23日~24日)において、「希少糖(レアシュガー)の多彩な生理機能について」のモーニングセミナーを日本肥満学会と共催します。本モーニングセミナーの会場は、同学会が開かれる「淡路夢舞台国際会議場」の第6会場(3階311室)、開催時間は、午前7時45分から8時25分までを予定しています。
講演は、香川大学医学部細胞情報生理学 徳田雅明教授と飯田哲郎研究員が行います。徳田教授は、「新機能性甘味料:希少糖D-プシコースの抗糖尿病・抗肥満機能」について、また、飯田研究員は、「D-プシコースを用いた臨床試験: 安全性と生活習慣病関連因子への影響」について発表します。
「希少糖(レアシュガー)の多彩な生理機能についてのモーニングセミナー」の講演概要は下記のとおりです。
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【演題1】
「新機能性甘味料:希少糖D-プシコースの抗糖尿病・抗肥満機能」
【講演者】
徳田雅明教授 (香川大学医学部細胞情報生理学)
【概要】
D-プシコースは、希少糖(自然界に微量にしか存在しない単糖)のひとつであり、ノンカロリーで砂糖の7割程度の甘味を持ちます。西日本に自生するズイナという植物に含まれ昔は人々に食されていました。D-フラクトース(果糖)の加熱により一部D-プシコースに変わるため、0.2g程度は毎日摂取しています。
香川大学は、D-プシコースには、メタボリックシンドロームの解決に寄与する機能があることを解明しました。
D-プシコースは、抗糖尿病作用としては、(1)糖分解酵素の抑制、(2)D-グルコース吸収抑制、(3)高血糖状態でのインスリン分泌促進、(4)肝臓グルコキナーゼ活性化、(5)ランゲルハンス島β細胞の保護、(6)インスリン抵抗性改善効果、などが判っています。
抗肥満・動脈硬化作用としては、(1)血清脂質低下作用、(2)肝臓の脂肪酸合成酵素抑制、(3)動脈硬化開始因子MCP-1分泌抑制、(4)コレステロール逆転送系活性化、(5)腹腔内脂肪蓄積抑制、などが判明しています。血糖上昇抑制作用と安全性については、すでにヒト試験が終了し、特定保健用食品として申請を終えています。今回は主として、疾患モデル動物を用いた動物実験のデータを紹介し、D-プシコースの抗糖尿病・抗肥満機能について紹介します。
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【演題2】
「D-プシコースを用いた臨床試験: 安全性と生活習慣病関連因子への影響」
【講演者】
飯田哲郎研究員 (香川大学医学部細胞情報生理学)
【概要】
日本において食品とは、戦前は栄養摂取を目的としたもので、戦後は嗜好品の概念としても普及しました。80年代以降の高齢化社会の到来を前にして、病気の予防に寄与する新食品“機能性食品”の開発が目指されました。1991年特定保健用食品が新設され、1993年には、“Japan explores the boundary betweenfood and medicine”として、食品と医薬品の境界を日本が切り開いたと評され、Nature (364, 180, 1993)にも紹介されました。このような流れの中で、予防医学の観点に立った機能性食品としてD-プシコースが開発されました。
動物実験の結果から明らかとなった、D-プシコースの持つ食後血糖上昇抑制作用のヘルスクレームを目指して特定保健用食品申請に向けた検討を開始しました。本報告では、種々の臨床試験を通して得られた知見を紹介します。特に、有効性試験で認められたヒトにおけるD-プシコースの食後血糖上昇抑制作用を取り上げます。その他にも長期摂取の安全性試験を通して、肥満関係も含めた生活習慣病関連因子の変動が認められたので、その幾つかをピックアップしてD-プシコースの機能性食品としての可能性を考察します。
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第32回日本肥満学会 (本学会テーマ「全身・脳クロストークと肥満症の克服」)についての詳細は、学会ホームページhttp://www.conet-cap.jp/jasso_32/index.html を参照ください。
なお、松谷は、様々な希少糖(レアシュガー)に関する研究を進め、希少糖の抗肥満、抗糖尿病、抗動脈硬化などをはじめとする様々な作用を解明し、人類への大きな寄与が期待される希少糖の普及へ向けての活動を行っています。
希少糖について
希少糖は、自然界に微量しか無い、希少な単糖ですが種類は多く、50種以上存在します。近年、香川大学ほか研究機関による希少糖の大量生産技術の確立により研究が進み、様々な生理活性が発見されました。特に、希少糖の一種である、ノンカロリーで甘味度は砂糖の7割程度の「D-プシコース」には、食後血糖上昇抑制作用、内臓脂肪蓄積抑制作用が認められています。また、「D-アロース」には血圧低下作用、抗酸化作用などの生理活性があり、医薬品や機能性食品あるいは化粧品などへの応用開発が進められています。
松谷化学工業株式会社(www.matsutani.co.jp)について:
松谷化学工業株式会社(本社:兵庫県伊丹市北伊丹5-3 代表取締役社長:吉川晴世)は、でん粉加工と機能性食品素材の総合メーカーとして、加工でん粉や難消化性デキストリンをはじめとする食物繊維等の製造・販売、希少糖および関連製品の研究開発・製造、販売を行っています。当社は、でん粉加工のパイオニアとして、新しい機能を有するでん粉やその分解物など食品製造に不可欠な機能性の高い素材を多岐にわたり研究開発を行っており、お客様のニーズにお応えする「手軽で」「美味しい」「体に良い」加工食品を創造するための機能と、「安全」「安心」「安定」した品質を持つ食品素材「食用でん粉」「加工でん粉」「澱粉分解物」を提供いたします。
本ニュースリリースに関するお問い合わせは:
松谷化学工業株式会社 広報東京事務局 担当: 西垣/栗原
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