2011年08月22日 16:00

松谷化学工業、香川大学農学部、希少糖生産技術研究所「希少糖を含有した液糖(甘味料)の製造法および物性」についての共同研究 日本食品科学工学会第58回大会で発表

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松谷化学工業株式会社は、このたび当社研究所の希少糖(レアシュガー)研究チームと香川大学農学部、株式会社希少糖生産技術研究所と「希少糖を含有した液糖(甘味料)の製造法および物性」について共同研究を行った成果:「希少糖含有シロップが新しい甘味料マーケットを創造するポテンシャルを持ち、自然な甘みを持つ優れた甘味料として有用性の確認」について日本食品科学工学会第58回大会で発表します。


松谷化学工業、香川大学農学部、希少糖生産技術研究所        
温故知新-1960年代に諦められた製造法を実用化


「希少糖を含有した液糖(甘味料)の製造法および物性」についての共同研究
- 新しい甘味料マーケットを開く希少糖含有シロップ -

~ 日本食品科学工学会第58回大会で発表 

でん粉加工と機能性食品素材の総合メーカー 松谷化学工業株式会社(本社:兵庫県伊丹市 代表取締役社長:吉川晴世 以下、松谷)は、このたび当社研究所の希少糖(レアシュガー)研究チームと香川大学農学部(http://www.ag.kagawa-u.ac.jp)、株式会社希少糖生産技術研究所(本社:香川県木田郡三木町 代表取締役社長:近藤 浩二 www.izumoring.com)との共同研究成果を発表します。この研究では農林水産省食糧研究所(現 食品総合研究所)で開発されたものの実用化されなかった製造法の実用化にこぎつけました。開発した希少糖含有シロップは、新しい甘味料マーケットを創造するポテンシャルを持ち、自然な甘みを持つ優れた甘味料として有用であることが確認されました。

本研究結果および詳細は、2011年9月11日、日本食品科学工学会 第58回大会(会期: 9月9日~11日 会場:宮城県・東北大学川内北キャンパス HP:http://www.jsfst.or.jp/taikai/2011/58taikai.html )において発表されます。

【研究内容】
テーマ: 希少糖を含有した液糖(甘味料)の製造法および物性


【研究目的】
異性化糖とはデンプンを糖化したのち酵素により異性化して作られるブドウ糖と果糖の混合液糖のことです。この異性化糖は砂糖資源の乏しい日本で、砂糖の代替甘味料として開発されました。しかし近年、異性化糖の消費増加が肥満の発症に関与している可能性等、様々な科学的知見が報告されています。一方で、和三盆の産地である香川では、自然界に大量に存在するブドウ糖や果糖と異なり、微量にしか存在しない単糖である希少糖の研究が行われてきました。特に研究が進んでいるのが、果糖のエピマーであるD-プシコースであり、爽やかな甘味と抗肥満効果を有することが知られています。本研究では、1960年代に貝沼圭二先生らによって検討された糖のアルカリ異性化法のデータを基に検討を重ね、当時不純物と考えられていたD-プシコースなどを含む甘味料の製造法に応用しました。更に、得られたD-プシコース、D-アロースなどの希少糖を含む甘味料の物性等を検討し食品への応用を検討しました。


【研究方法】
希少糖以外の原料糖(ぶどう糖、果糖、異性化糖など)を用い、アルカリ条件下で加熱し異性化しました。異性化反応において糖組成を指標として反応の諸条件を検討し最適な製造法を確立しました。イオン交換樹脂などの精製工程を経て得られた液糖について、味質・物性等を確認しました。


【結果】
HPLC分析の結果、得られた糖液(希少糖含有シロップと呼ぶ)の成分は7割程度のぶどう糖と果糖、6%程度のD-プシコース、2割程度のその他成分(D-アロースを含む希少糖、オリゴ糖等)でした。また、甘味質はコクのある砂糖様で、甘味度は砂糖の9割程度、物性は異性化糖とほぼ同様でした。これらのことから、希少糖含有シロップは、異性化糖をはじめとする甘味料の代替が可能な、自然な甘みを持つ優れた甘味料として有用であると考えられます。

松谷では、今後も様々な希少糖(レアシュガー)に関する研究を進め、希少糖の抗肥満、抗糖尿病、抗動脈硬化などをはじめとする様々な作用を解明し、人類への大きな寄与が期待される希少糖の普及へ向けてこれからも、一層の努力を続けます。


松谷化学工業株式会社(www.matsutani.co.jp)について:
松谷化学工業株式会社(本社:兵庫県伊丹市北伊丹5-3 代表取締役社長:吉川晴世)は、でん粉加工と機能性食品素材の総合メーカーとして、加工でん粉や難消化性デキストリンをはじめとする食物繊維等の製造・販売、希少糖および関連製品の研究開発・製造、販売を行っています。当社は、でん粉加工のパイオニアとして、新しい機能を有するでん粉やその分解物など食品製造に不可欠な機能性の高い素材を多岐にわたり研究開発を行っており、お客様のニーズにお応えする「手軽で」「美味しい」「体に良い」加工食品を創造するための機能と、「安全」「安心」「安定」した品質を持つ食品素材「食用でん粉」「加工でん粉」「澱粉分解物」を提供いたします。

本ニュースリリースに関するお問い合わせは:
松谷化学工業株式会社 広報東京事務局 担当: 栗原
TEL:03-5360-8993 / FAX: 03-5269-2305 Eメール:matsutani-ci@inoue-pr.com

※記載内容(リンク先を含む)のサービスや表現の適法性について、ドリームニュースでは関知しておらず確認しておりません。

  • 科学、技術研究、環境

会社概要

商号
松谷化学工業株式会社(マツタニカガクコウギョウカブシキカイシャ)
代表者
吉川 晴世(キッカワ ハルヨ)
所在地
〒664-8508
兵庫県伊丹市北伊丹5-3 
TEL
072-771-2041
業種
製造・メーカー(素材関連)
上場先
未上場
会社HP
http://www.matsutani.co.jp

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