2011年08月02日 14:00

世界が注目した米連邦債務上限引き上げの法案が1日米下院を通過した。代替通貨として、又投機筋に買われ上昇した「金」相場の行方を同法案の内容を分析しての(株)メリンダ・ダイヤモンドの市場分析です。

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今年初めに1400ドル近辺でスタートした「金」相場は、欧州ソブリンリスク、米国の連邦債務上限の引き上げを廻っての債務不履行(デフォルト)懸念から1633ドルまで上昇してが、1日下院に於いて同法案の上限を2.1兆ドル引き上げ、10年間で2.5兆ドルの債務を削減する事で合意し、下院を通過し明日正式に成立の見通しになったが、1600ドルを大きく超えた「金」相場は思いのほかの急落とならずに推移している。

8月1日にオバマ大統領が「不履行回避」に 米債務上限2.1兆ドル上げを発表した。

概ねの骨子は以下のようなものだが、当然為替は円高・ドル安が修正され、

週末NYで76円台に入った円は発表と同時に一時78円05銭をつけたが77円半ばから後半で推移している。

「金」 GLOVEX先物は1630ドル近辺でアジア市場に戻ってきたが、この発表に1610ドルまで下げる場面があったが、

1日16時半現在では1614ドル近辺で推移している。

(1)債務上限引き上げで与野党指導者と合意。デフォルトを回避

(2)債務上限は少なくとも2.1兆ドル(約163兆円)の引き上げが可能に

(3)まず1兆ドル、さらに1.5兆ドルの計2.5兆ドル(約195兆円)規模の財政赤字を今後10年間で削減

(4)新設する超党派委で11月下旬までに追加財政赤字削減案をとりまとめ、両院で議決

(5)議会が行動を怠れば強制的に厳しい歳出削減を行う仕組み(キャップ制)を導入

(6)大企業向け租税特別措置の見直しや医療保険の緩やかな制度改正も議論

市場は米国債の格下げの懸念と、債務不履行(デフォルト)のリスクを織り込み、史上最高値を高騰し続けたが、

大詰めで最悪の事態を回避し、債務上限を引き上げ、財政赤字を今後10年間で2.5兆ドルを削減で合意した事により、

「金」へリスク回避の資金が大量に流入し、シカゴ先物の先物買い残高は、昨年11月以来の1000トンに達し、

またETFの最大手のSPDR(ゴールドシェアーズ)の現物は7月始めの1200トンから1263トンに急増しており、

7月の一ヶ月で130ドルの急騰(約8%)相場を演じただけに、短期筋の 利食いの売り物が予想される。

国内価格は140円の上昇幅(3.6%)に留まっているが、

この一ヶ月で3円の円高になっており、7月始めの80円68銭が変わらなければ、

更に150円ほど高くなっていたことになる。因みに円相場が今の水準で一円円高になると、

グラム当り約50円ほど国内価格は下落します。   

逆に一円の円安は50円ほど国内価格を引き上げます。

計算の方式は、(ドル建ての「金」価格)×(当日の為替レート)÷31.1035(1トロイオンス)+(送料・保険諸掛け)=当日

の1グラム価格・・・となるのです。

さてここまで書き、一夜明けた1日夜(日本時間2日午前)米下院の於いて注目の法案は可決された。

翌2日に上院の可決を経て、オバマ大統領が署名をすれば、正式に成立し債務不履行(デフォルト)の

最悪の事態を避けられることになった。

今後の市場の注目はレーティングの格下げの懸念と米景気動向と欧州のソブリンリスクに移ってゆくが、

昨夜のNY市場は1608ドルから1630ドルの大きなレンジ幅で、法案成立の見通しで売られ、

格下げの懸念と米7月のサプライマネージメント協会(ISM)の予想を大幅に下回る50.9(前月は55.3)と

4.4ポイントのマイナスに景気先行懸念から買われた。

市場の今後の関心は5日(金)の米7月雇用統計などの米景気動向と、

欧州のソブリンリスク、又今回議会を通過した10年間で2.5兆ドルの米連邦債務削減幅実現の為に、

米国の出口戦略が早まるのではとの観測も出始めることにも注目している。

アジア筋は1600ドルを超えて現物の売り戻しや、リサイクルの売り物が急増しており

1600ドル近辺での現物の買いは見られないようだ。

目先の50日移動平均先は1550ドル近辺にあり、目先の下値目途と考えている市場関係者が多いようだ。

アジア筋の実需の買いが入るのはその近辺から1500ドル近辺に待ち構えているようだ。

又、中央政府の「金」購入は6月に韓国が25トン、タイでは17.7トンの金準備が増加した模様だ。

韓国はこれで総合計が39.4トンとなったが、韓国の外貨準備の中に占める「金」準備の割合は僅かに0.55%で、

欧米の外貨準備の中で金準備高が占める割合70%に比べると極端に少なく、

今後金準備比率を増やすとすれば、懐はかなり深いようだ。

(レポートは弊社独自の分析で売り買いをお薦めするものではありません、ご判断は各自でお願い致します)

(株)メリンダ・ダイヤモンド 担当 小野寺 靖

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会社の目的 宝石、貴金属及びその製品に関する製造、販売及び輸出入業

免許情報東京都公安委員会/第306600607583号 古物商許可証

メリンダ・ダイヤモンドの歴史

1973年宝石卸売業を創業

1978年香港現地法人設立。海外仕入の担当社員を常駐

1979年アメリカ New Yorkに Melinda Diamonds Inc を設立、大粒ダイヤモンドの仕入を開始

DOC会員: ニューヨーク・ダイヤモンドディーラーズクラブの会員になり、日本人としてユダヤ社会の仲間入りをする

1986年マンハッタンのダイヤモンド街、13W46THにNY自社ビルを置く

同年、イスラエル現地法人としてMelinda Israelをテルアビブに設立、ファンシー、

及び小粒ダイヤモンドの仕入れを開始

1988年 台東区東上野1-11-10に東上野店を設置

2004年 御徒町駅南口前に移転

社長のブログ http://wind.ap.teacup.com/uminoko/


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商号
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代表者
小野寺靖(オノデラヤスシ)
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〒110-0005
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