■調査結果
2010年7月の中国人旅行者のビザ規制緩和などを受けて多くのメディアで中国人旅行客が大きく取り上げられています。そこで、2010年2月から2011年2月の13ヶ月間の中国国内における旅行関連サイトへの来訪ユニークユーザー数を調査したところ、6月から9月にかけてユニークユーザー数の増加が見受けられ、8月の4,800万人がピークとなっています。これは10月にある国慶節や中秋節などの長期休暇に向けてニーズが高まったと考えられ、また、2011年1月のユーザーの増加は2月上旬の春節が影響していると考えられます。(図表1)このように、中国の旅行業界全体としては、年2回、7月~8月と1月にピークがあることが伺えます。
2010年7月の中国人旅行者のビザ規制緩和などを受けて多くのメディアで中国人旅行客が大きく取り上げられています。そこで、2010年2月から2011年2月の13ヶ月間の中国国内における旅行関連サイトへの来訪ユニークユーザー数を調査したところ、6月から9月にかけてユニークユーザー数の増加が見受けられ、8月の4,800万人がピークとなっています。これは10月にある国慶節や中秋節などの長期休暇に向けてニーズが高まったと考えられ、また、2011年1月のユーザーの増加は2月上旬の春節が影響していると考えられます。(図表1)このように、中国の旅行業界全体としては、年2回、7月~8月と1月にピークがあることが伺えます。
また、図表2の内訳を見ると業界内で年間ユーザー増減に大きな変化がありました。2011年2月時点でユニークユーザー数が多い上位3社の旅行企業を昨年度対比で比較すると、米エクスペディア社保有のメディアグループのユーザーが約100%増の成長となっていました。一方で、これまで中国における最大手旅行サイトとして挙げられていたCtrip.comは16%増とほぼ横ばいとなっており、また中国大手ポータルサイトSohu.comと提携しているQunar.comに関しては35%減とユーザー数が減少しています。(図表2)
前年同月比で大きくユーザー数を伸ばしているエクスペディア社のメディアグループですが、ユーザー数を多く獲得しているのは米国及びその他多くの地域・言語で展開しているExpedia.comやTripadvisor.comの中国語(簡体字版)ではなく、Kuxun.cn、Elong.com及びDaodao.comという同社グループで保有する、中国のローカルサイトになります。実際に2011年2月時点では、Kuxun.cnが60%、Elong.comが29%、Daodao.comが8%と同社グループ全体の97%を占める結果になりました。(図表3)Kuxun.cnとElong.comに関しては、米エクスペディア社が2009年に買収したサイトで、特にKuxun.cnの加入が同社メディアグループの大きな成長に寄与していると考えられます。一方、Daodao.comに関してはエクスペディア社の独自メディアで、Tripadvisor.comをモデルとした簡体字の旅行口コミサイトになります。
多くの企業が中国進出に際して、自社のブランドやビジネスモデルを中国特有の文化や商習慣への普及に苦戦する中、エクスペディア社は米国内及び海外で既に展開しているメディアの中国語(簡体字)版を立ち上げるのではなく、既存の他企業サイトの買収、もしくは中国国内向けのローカルメディアを立ち上げることによって成長を図っています。このことから、エクスペディア社は現地文化への適合を中国への進出戦略として掲げていることが伺えます。コムスコア社のメディアメトリックスでは、企業が保有するウェブサイトをグループ化してネット視聴率を測定することも可能なため、企業のオンライン戦略に際して業界別のマクロ動向を可視化することも可能となっております。春節を終えて落ち着きを取り戻した中国の旅行業界ですが、2011年の国慶節・中秋節に向けてエクスペディアの中国進出戦略の真価が問われることとなり、同時に中国進出を目指す日本企業にとっても、その動向から目が離せない状況が続きそうです。
■調査主旨及び要綱
【調査主旨】
中国の旅行業界動向を調査
【調査要綱】
・データソース:コムスコア社が提供するネット視聴率データ、メディアメトリックス(日本&中国データ)
・調査方法:コムスコア社が保有する調査対象パネルのインターネット使用データを基とした統計予測
・調査期間:2011年2月度集計
<旅行関連ウェブサイト定義>
本リリース内では旅行関連ウェブサイトを旅行情報サイト、旅行予約サイト、レンタカーサイト、ホテルウェブサイト、
航空券予約サイト、航空会社ウェブサイトより構成されるものとします。
【会社概要】
■会社名 アウンコンサルティング株式会社
■代表者 代表取締役 信太 明
■設 立 1998年6月8日
■資本金 339,576千円
■所在地 東京都文京区後楽1-1-7 グラスシティ後楽
■TEL 03-5803-2727
■FAX 03-5803-2750
■URL http://www.auncon.co.jp/
■E-Mail sp@auncon.co.jp
■事業内容 アジア圏を中心としたグローバルマーケティング支援(多言語のウェブ制作・メディア運営・販促支援・翻訳)
【調査に関するお問い合わせ】
■会社名 アウンコンサルティング株式会社
■TEL 03-5803-2777
■FAX 03-5803-2750
■E-Mail research@auncon.co.jp
■調査主旨及び要綱
【調査主旨】
中国の旅行業界動向を調査
【調査要綱】
・データソース:コムスコア社が提供するネット視聴率データ、メディアメトリックス(日本&中国データ)
・調査方法:コムスコア社が保有する調査対象パネルのインターネット使用データを基とした統計予測
・調査期間:2011年2月度集計
<旅行関連ウェブサイト定義>
本リリース内では旅行関連ウェブサイトを旅行情報サイト、旅行予約サイト、レンタカーサイト、ホテルウェブサイト、
航空券予約サイト、航空会社ウェブサイトより構成されるものとします。
【会社概要】
■会社名 アウンコンサルティング株式会社
■代表者 代表取締役 信太 明
■設 立 1998年6月8日
■資本金 339,576千円
■所在地 東京都文京区後楽1-1-7 グラスシティ後楽
■TEL 03-5803-2727
■FAX 03-5803-2750
■URL http://www.auncon.co.jp/
■E-Mail sp@auncon.co.jp
■事業内容 アジア圏を中心としたグローバルマーケティング支援(多言語のウェブ制作・メディア運営・販促支援・翻訳)
【調査に関するお問い合わせ】
■会社名 アウンコンサルティング株式会社
■TEL 03-5803-2777
■FAX 03-5803-2750
■E-Mail research@auncon.co.jp