2010年10月05日 09:00

冬季うつ病の季節が始まり、高照度光療法に関する問い合わせが増え始めた。

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秋分の日を過ぎ、日照時間の変化を感じるようになると、冬季うつ病の問い合わせが急に入りはじめる。人間とはとても敏感なもので、日中はかなり熱く夏のように汗ばんでも、冬季うつ病の方は、日照の短さを敏感に感じて体調に異変を感じ始める。

■ 背景

冬季うつ病という言葉はやっと少し日本でも知られるようになってきたが、まだまだマイナーな言葉である。書籍を探してみると一目瞭然で、「季節性うつ病」(ノーマン・E. ローゼンタール著)が唯一の書籍と言っても良く、「冬季うつ病」という名称の書籍は存在しない。そのため世の中の理解もあまり進んでおらず、当事者だけが秋冬季に大変辛い思いをする場合が多く見うけられる。北欧などでは冬季うつ病は国民的な症状として知られており、公的な場所やカフェで高照度光療法を受けられる場所もあり、日本とはまったく状況が異なる。

■ 冬季うつ病の代表的な症状とは?

一般的には、下記のような症状を訴える人が多い。

   ・うつ気分・無気力感に襲われる
   ・睡眠時間が長くなり、眠くてたまらない
   ・食欲が旺盛になり、とくに炭水化物を多く食べる
   ・体重の増加が著しい

ただ、人によってその程度や重さは大きく異なり、うつ症状が重い人はそのシーズンは何もできなくなったり、一日中布団から出られない人など、症状は広範である。少しだけ高照度光を浴びるだけで回復される方から、十分光りを浴びてもさらに抗うつ薬を服用される方までおられる。

実際、冬季うつ病とまでは行かない人でも、冬になるといつもよりたっぷり眠りたくなったり、多めに食べたくなったりする人が見られる。これは冬眠と同様で、冬という厳しい季節に立ち向かうために体がいつもより休息を必要としたり、エネルギーを蓄えようとする自然な活動と考えられている。
ただ、春になるとその症状が消えて無くなるのが一般的である。

■ 日本では

冬季うつ病は緯度の高い地域で症状を発する人が多いと言われるが、実際に当委員会でサポートしている限りでは、一番多いのは東京、大阪、名古屋といった大都市圏である。おそらく人口の多さのためであろう。

また、緯度というよりは、晴天の多い太平洋側より曇りがちな日本海側の方が発症者が多く見られ、札幌、福岡、新潟などが多い。さらに、その地域の独特の地形や日当たりの悪さといった居住条件により、日本中どこでも冬季うつ病の方が見られるいうのが当委員会の観察結果である。

したがって、日本でも冬季うつ病に関してもっと関心が高くあるべきで、患者に対しては相応の社会的配慮があってもしかるべきでなないかと考える。

■冬季うつ病の治療: 高照度光療法

冬季うつ病の治療は症状が発生する前から高照度光療法を実施して症状を発生させないようにするのが体にとって負担が少なくて済む。精神科や心療内科で高照度光療法を薦められる先生はまだまだ少ない。通院に適しにくいこともあり仕方ない面もあるが、医学書には冬季うつ病の第一義的な治療法は高照度光療法であることは明記されている。ご自身が冬季うつ病を有しているの医師の場合などは、積極的に高照度光療法を薦められていることから、その有効性の高さがうかがえる。

2009年11月20日の朝日新聞の医療欄に、冬季うつ病に関して高照度光療法と共に特集が組まれた。全国的に冬季うつ病が周知されると期待して喜んだものの、一部の大学病院での紹介情報にとどまり、患者が自分で具体的にどうすれば良いかを紹介しなかったために不完全燃焼に終わった。本来、患者本人がどうすればよいかを指示・紹介する記事として書いていただきたかった。


■ 情報サイト

冬季うつ病:  http://portal.lighttherapy.jp/sad/post_105.html
高照度光療法の総合サイト:  http://portal.lighttherapy.jp/

■ 光療法器具の販売サイト: 

ブライトライト専門店 http://brightlight-store.ovtp.net/
ヤフーショッピング店 http://store.shopping.yahoo.co.jp/over-the-top/index.html
アマゾン店 http://www.amazon.co.jp/gp/browse.html?ie=UTF8&marketplaceID=A1VC38T7YXB528&me=A3MSZ66ZPEDDOP


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