ニューヨーク - 医療業界の市場調査会社Kalorama Informationは、報告書「DNA Sequencing Equipment and Services Markets, 2nd Edition」の中で、DNA検査が普及し、シーケンシング設備の価格やスピードが改善されることで、これまで一部の研究所にしかなかった50万ドル級のシーケンサーが今後10年の間に米国中の病院や診療所にも導入される可能性があると伝えています。
同報告書によると、設備の改善とともに、完全に配列されたゲノムのマッピング技術も進化しており、シーケンサーの活用が広まるものと見られています。また、2008年末にGenomes OnLine Database (GOLD)の中に掲載された900のシーケンシングプロジェクトの大半が細菌やウイルスに関するもので、それらの多くが臨床に応用され得ることを示唆しています。シーケンシングプロジェクトのおよそ3分の1が特定の疾患に狙いを定めたものでした。配列ゲノム分野の成長は、技術分野に明るい未来をもたらします。特に設備の低価格化が伴うことになれば、ますます発展するでしょう。実際、今年Dover Polonatorが従来の3分の1の価格で発売されました。同業界にとってもうひとつ好ましい動向としては、検査所におけるDNA検査の拡大です。収益の面では全体に占める割合は小さいものですが、ひとつのセグメントとして分子検査の成長速度は、従来のセグメントを凌いでおり、将来のシーケンサーの役割も高まると見られています。
それでもなお同社では、高次の研究機関から病院や診療所にまで普及するにはまだ多くのステップがあることも指摘しています。臨床製品は研究製品と比べ、マーケティングや規制動向においてかなり異なるところがあります。将来のビジョンを現実的なものとするために必要なことのひとつとして、シーケンシング企業は、すでに同市場についてのノウハウをもつ企業と提携することだと指摘しています。
【 英文市場調査報告書 】
DNA Sequencing Equipment and Services Markets, 2nd Edition
DNAシーケンシング装置およびサービス市場:第2版
http://www.gii.co.jp/report/kl96360-dna-seq-equip.html
出版社Kalorama Information
出版日2009/08
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