言論NPO(代表 工藤泰志)は、「選挙結果をどう見るか」についての緊急アンケート結果を公表しました。これは、総選挙の投票日翌日となる8月31日未明より、言論NPOの活動にご参加いただいている方々を対象に実施したものです。民主党大勝という選挙結果に対する印象では「とても満足している」は11.4%に過ぎず、「満足だが、今後に不安がある」が53.7%と半数を超えました。また、今回の政権交代については、「政界再編や新しい政治に向かう通過点」との見方が半数でした。多くの有識者が、今回の選挙結果を新しい政治に向けた変化の始まりだと見ていることが明らかになりました。
本アンケートに対し、9月1日までに合計175名からご回答をいただきました。アンケートはメールで実施し、回答者は全国の学者・研究者、メディア関係者、企業経営者、官僚などです。言論NPOでは、回答とともに寄せられた175人の有識者の声を一挙公開しております。その一部をご紹介します。また、集計結果および有識者によるコメントは、言論NPOのホームページ(http://www.genron-npo.net/)と、マニフェスト評価専門サイト「未来選択」(http://genron-manifesto.net/)にてご覧になれます。
本アンケートに対し、9月1日までに合計175名からご回答をいただきました。アンケートはメールで実施し、回答者は全国の学者・研究者、メディア関係者、企業経営者、官僚などです。言論NPOでは、回答とともに寄せられた175人の有識者の声を一挙公開しております。その一部をご紹介します。また、集計結果および有識者によるコメントは、言論NPOのホームページ(http://www.genron-npo.net/)と、マニフェスト評価専門サイト「未来選択」(http://genron-manifesto.net/)にてご覧になれます。
「選挙結果をどう見るか」緊急アンケート結果
民主党の大勝という選挙結果について「とても満足」と答えた人の割合は11.4%に過ぎず、「満足だが、今後に不安がある」が53.7%と半数を超えました。「心配な結果」との回答(24.0%)と合わせると、77.7%が今回の結果を「不安」あるいは「心配」だと見ていることがわかりました。
また民主党大勝の理由として最も多かったのは「自民党のこれまでの政治に対する強い批判」との回答で、65.7%にのぼっており、「政権交代への期待」が17.7%と、合わせて8割を超す有識者が、「これまで続いた自民党の政治を終わらせたい」という判断があった、と見ています。これに対して、「民主党の政策への共感」や「新しい政治への期待」を理由に挙げた人は1割程度でした。
実際の投票において、有識者の中で「政権交代」を重視したという人は59.4%と6割近くにのぼっており、その約4割が「既得権益を中心としたこれまでの政治構造の改革を期待できる」ことをその理由として挙げています。いっぽう、民主党の政策について聞いたところ、「支持」「不支持」がそれぞれ半数程度となり、意見が分かれました。
最後に日本の政治の現状についてどう考えるかを尋ねたところ、今回の選挙をきっかけとして民主党と自民党の安定した二大政党政治が続くと見ている人は6.9%とごくわずかであり、56.6%と半数を超える有識者が、「既存政党の限界がいずれ明確になり、政界再編や新しい政治に向かう過渡期」(57.2%)だと見ていることが明らかになりました。
【認定特定非営利活動法人言論NPO 概要】
所在地:〒102-0027 東京都中央区日本橋1-20-7
設立:2001年11月
代表者:工藤 泰志
※添付資料
アンケートの回答とともに寄せられた有識者の声(一部)
●今回の選挙結果について
「とても満足している」と考える理由
・永田町と霞が関の関係が見直されるから(地方公務員、男性)
・政権交代が実際に可能だということがわかり、それが起こりつつあるから。(教職員・研究者、61歳女性)
・混乱するかもしれないが、政権交代は健全な民主主義のために必要だと考えるから(マスコミ関係者、41歳男性)
・自公政権からの政権交代をかねてから望んでいた。日本が民主的に変わり、官僚主導を打破しなければならない(マスコミ関係者、65歳男性)
「満足はしているが、今後に不安がある」と考える理由
・今まで政権をとったことがなく新人が多数いる民主党が官僚組織をうまくコントロールできるのか(会社員、男性)
・マニフェストの実現性が薄い、首相としてリーダーシップがとれるのか(46歳女性)
・経験不足の当選者が余りにも多い(74歳男性)
・民主党が「政権をとる」ことのみに集中し、実際になったときの準備ができているかが不安。批評家でいることは楽だが、実際にやってみなければわからないことが多いはず。(企業幹部、女性)
・政権交代は政策ではない。民主党が日本の将来構想を国民に明確に示しきっていないから。(NPO/NGO・団体関係者、73歳女性)
「心配な結果である」と考える理由
・民主党の政策が将来に向けたものではなくただの人気取りだから(NPO/NGO・団体関係者、女性)
・外交、防衛問題等で、党内の意見が統一されるのかどうかに不安がある。(国家公務員、53歳男性)
・数として勝ちすぎている。経済政策にかなり不安を感じるだけに、数の論理を振りかざし、押し切ってしまわないか不安である。(マスコミ関係者、35歳男性)
●選挙結果や民主党政権についてどう考えるか(自由記述)
・「政権交代するかどうかではなく「政権交代してどうするか」が対立軸となり、国民的議論が深まる選挙を次回は期待したい。(国家公務員、48歳男性)
・自民党の世代交代が進むのは良いことであり、若い良い人材の確保と育成に頑張ってほしい。民主党もそれに負けないように切磋琢磨してほしい。その過程で、新たな時代に適合する政界再編を期待したい。(39歳男性)
・グローバル化と高齢化で日本の国力が急激に衰えている中で、これ以上内向きの議論をしないでほしい。一番大切な事は、国民が政党に頼らず、もっと責任意識を持つ事だと思います。(企業幹部、37歳男性)
・民主党マニフェストが「完全に」遂行されるとしたら、それはそれで心配。市民の監視力を高める必要がある。(NPO/NGO 団体関係者、女性)
・グローバルな動向に目を向けて、日本の遅れた点をよく見直してほしい。国力の底上げを考えてほしい。(会社員、女性)
・民主党がマニフェストにとらわれすぎないで、現実を見て柔軟に政策を軌道修正する現実与党であって欲しいと願う。(メディア関係者、35歳男性)
・パフォーマンスを狙うのではなく、現状をしっかりと分析し、客観的な視点でマニフェストを記しなおしてほししい。(教職員・研究者、女性)
・政権交代によって、今の政治のあり方が変化することを期待しています。それは、民主党に対してだけではなく、自民党や他の政党に対しての期待でもあります。私たち国民も、今までのようにお任せの態度は捨て、本気で政治に向き合っていくことが必要だと思います。(NPO/NGO 団体関係者、50歳女性)
民主党の大勝という選挙結果について「とても満足」と答えた人の割合は11.4%に過ぎず、「満足だが、今後に不安がある」が53.7%と半数を超えました。「心配な結果」との回答(24.0%)と合わせると、77.7%が今回の結果を「不安」あるいは「心配」だと見ていることがわかりました。
また民主党大勝の理由として最も多かったのは「自民党のこれまでの政治に対する強い批判」との回答で、65.7%にのぼっており、「政権交代への期待」が17.7%と、合わせて8割を超す有識者が、「これまで続いた自民党の政治を終わらせたい」という判断があった、と見ています。これに対して、「民主党の政策への共感」や「新しい政治への期待」を理由に挙げた人は1割程度でした。
実際の投票において、有識者の中で「政権交代」を重視したという人は59.4%と6割近くにのぼっており、その約4割が「既得権益を中心としたこれまでの政治構造の改革を期待できる」ことをその理由として挙げています。いっぽう、民主党の政策について聞いたところ、「支持」「不支持」がそれぞれ半数程度となり、意見が分かれました。
最後に日本の政治の現状についてどう考えるかを尋ねたところ、今回の選挙をきっかけとして民主党と自民党の安定した二大政党政治が続くと見ている人は6.9%とごくわずかであり、56.6%と半数を超える有識者が、「既存政党の限界がいずれ明確になり、政界再編や新しい政治に向かう過渡期」(57.2%)だと見ていることが明らかになりました。
【認定特定非営利活動法人言論NPO 概要】
所在地:〒102-0027 東京都中央区日本橋1-20-7
設立:2001年11月
代表者:工藤 泰志
【お問合せ先】
特定非営利活動法人言論NPO
TEL:03-3548-0511 FAX:03-3548-0512
担当:高田、宮浦
※添付資料
アンケートの回答とともに寄せられた有識者の声(一部)
●今回の選挙結果について
「とても満足している」と考える理由
・永田町と霞が関の関係が見直されるから(地方公務員、男性)
・政権交代が実際に可能だということがわかり、それが起こりつつあるから。(教職員・研究者、61歳女性)
・混乱するかもしれないが、政権交代は健全な民主主義のために必要だと考えるから(マスコミ関係者、41歳男性)
・自公政権からの政権交代をかねてから望んでいた。日本が民主的に変わり、官僚主導を打破しなければならない(マスコミ関係者、65歳男性)
「満足はしているが、今後に不安がある」と考える理由
・今まで政権をとったことがなく新人が多数いる民主党が官僚組織をうまくコントロールできるのか(会社員、男性)
・マニフェストの実現性が薄い、首相としてリーダーシップがとれるのか(46歳女性)
・経験不足の当選者が余りにも多い(74歳男性)
・民主党が「政権をとる」ことのみに集中し、実際になったときの準備ができているかが不安。批評家でいることは楽だが、実際にやってみなければわからないことが多いはず。(企業幹部、女性)
・政権交代は政策ではない。民主党が日本の将来構想を国民に明確に示しきっていないから。(NPO/NGO・団体関係者、73歳女性)
「心配な結果である」と考える理由
・民主党の政策が将来に向けたものではなくただの人気取りだから(NPO/NGO・団体関係者、女性)
・外交、防衛問題等で、党内の意見が統一されるのかどうかに不安がある。(国家公務員、53歳男性)
・数として勝ちすぎている。経済政策にかなり不安を感じるだけに、数の論理を振りかざし、押し切ってしまわないか不安である。(マスコミ関係者、35歳男性)
●選挙結果や民主党政権についてどう考えるか(自由記述)
・「政権交代するかどうかではなく「政権交代してどうするか」が対立軸となり、国民的議論が深まる選挙を次回は期待したい。(国家公務員、48歳男性)
・自民党の世代交代が進むのは良いことであり、若い良い人材の確保と育成に頑張ってほしい。民主党もそれに負けないように切磋琢磨してほしい。その過程で、新たな時代に適合する政界再編を期待したい。(39歳男性)
・グローバル化と高齢化で日本の国力が急激に衰えている中で、これ以上内向きの議論をしないでほしい。一番大切な事は、国民が政党に頼らず、もっと責任意識を持つ事だと思います。(企業幹部、37歳男性)
・民主党マニフェストが「完全に」遂行されるとしたら、それはそれで心配。市民の監視力を高める必要がある。(NPO/NGO 団体関係者、女性)
・グローバルな動向に目を向けて、日本の遅れた点をよく見直してほしい。国力の底上げを考えてほしい。(会社員、女性)
・民主党がマニフェストにとらわれすぎないで、現実を見て柔軟に政策を軌道修正する現実与党であって欲しいと願う。(メディア関係者、35歳男性)
・パフォーマンスを狙うのではなく、現状をしっかりと分析し、客観的な視点でマニフェストを記しなおしてほししい。(教職員・研究者、女性)
・政権交代によって、今の政治のあり方が変化することを期待しています。それは、民主党に対してだけではなく、自民党や他の政党に対しての期待でもあります。私たち国民も、今までのようにお任せの態度は捨て、本気で政治に向き合っていくことが必要だと思います。(NPO/NGO 団体関係者、50歳女性)