バージニア州グレンアレン : 当地に拠点を置く業界調査会社NanoMarketsが発行した報告書「Thin-Film Batteries: Current and Future Markets 2009-2016」には、同社の薄膜バッテリー(薄膜電池)市場に関する継続的な調査に基づく最新分析と市場予測が掲載されています。
主な調査結果:
薄膜バッテリーは、2009年だけで400万個以上が出荷予定であり、この市場は、急激に拡大しています。また、薄膜バッテリーは、医療機器やセンサー、腕時計といった、バッテリー交換が難しく、また高価な製品分野において超長寿命を実現するための小型太陽電池や熱電システムのストレージデバイスとして設計されています。
NanoMarketsの分析によると、薄膜バッテリーの累積売上は2016年に10億米ドルを超え、センサーとスマートカードという二つの応用分野で、ほぼ6割を占めると見られています。標準のコイン型バッテリーを装着したカードは、財布やカードリーダーにあまり適さないことから、スマートカードには薄型バッテリー技術が最適です。同社は、薄膜バッテリーが分布センサーへの電力供給において重要な役割を担うと見ており、このバッテリーが軍事、医療、コンピューティングおよび環境市場へ急速に浸透すると考えられている大面積フレキシブルセンサーアレイの完璧なる電源になると見ています。2016年までに薄膜バッテリーを搭載した製品の出荷額はおよそ30億米ドルに達すると予測されています。
とはいえ、薄膜バッテリーがその期待に応えるためには、この新しい技術への更なる投資が必要であるとNanoMarketsは述べています。この分野の技術開発に関心を持つ多くの企業が資金不足に陥っており、ここ最近において、実質的に投資しているのは、Power SolutionsとSolicoreのみとなっています。このような状況の中、薄膜バッテリーの市場投入のための資金調達が大きな課題であり、市場全体の発展を鈍化させる原因となるかもしれないと同社は見ています。
【 英文市場調査報告書 】
Thin-Film Batteries: Current and Future Markets 2009-2016
薄膜電池:現在および将来市場(2009~2016年)
http://www.infoshop-japan.com/study/nan85129-t-f-batteries.html
出版社NanoMarkets
出版日2009/05
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