海洋エネルギーは世界の再生可能エネルギー計画の重要なコンポーネントとして、技術の確立に向けた取り組みが進められています。
米国の産業市場調査会社SBIが発行した調査報告書「Ocean Energy Technologies and Components Worldwide」によれば、世界的な不況により再生可能エネルギーへの投資活動は鈍化しているものの、欧州、オーストラリア、英国、米国では海洋エネルギー技術に対して引き続き資金およびインセンティブの提供が行われています。米国の潮力発電プロジェクトの件数は、2003年の4件から2008年には162件と過去5年間で98%上昇しています。また、2008年には世界初のグリッド接続型の海洋エネルギープロジェクトがポルトガルおよびアイルランドで展開されています。
海洋エネルギー市場の世界的な飛躍は2004年にはじまり、翌2年にわたり成長を続けました。2007年も7,600万ドルと堅調な投資額を維持しましたが、2008年には2,600万ドルへと減少しています。SBIでは、標準的な海洋エネルギー技術のプロトタイプが複数出現しており、これらの技術が公共部門、州機関、民間投資家などから支援を受けている状況から、市場は今後10年にわたって成長を続けると予測しています。
米国の海洋エネルギー技術による発電量は2009年から2013年の間に飛躍的に拡大する可能性があります。プロトタイプ段階のプロジェクトを持つ企業が2009年をリードし、2013年までにフルスケールの商業プロジェクト、グリッド接続プロジェクトを開始する見通しです。
米国の再生可能エネルギーの大部分は現在のところ、水力発電(36%)および風力発電(5%強)によるものです。水力発電および風力発電はともに周囲環境の影響を受けやすく、これが利用可能なエネルギー量の制約となっています。一方で、海洋エネルギーは風力発電と比べて容易に予測が可能であり、従来型の水力発電と比較して環境への負担を大幅に減らすことができます。
【 英文市場調査報告書 】
Ocean Energy Technologies and Components Worldwide
世界の海洋エネルギー技術・コンポーネント市場
http://www.infoshop-japan.com/study/sbi87102-ocean-energy.html
出版社Specialists in Business Information
出版日2009/06
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