世界的な炭素排出量削減の戦略的規範において、通信産業は中心的役割を担っています。通信産業は、二酸化炭素排出量の削減方法を示すことが出来るだけではなく、その他の産業および社会全体にとっての排出量削減を実現する重要な役割を果たすでしょう。フランスに本社を置く通信分野の調査会社IDATEが発行した報告書「Green Telecom」は、通信産業における炭素排出量の現況、および企業がバリューチェーン全体で実行する戦略を評価しています。また産業全体にわたって通信企業が可能にする炭素節減についても取り上げています。
通信の環境的影響
世界の通信産業は現在、1億8300万トン、もしくはCO2排出量の0.7%に対して責任があます。この数値は、世界のGDPのおよそ2%に相当します。欧州の携帯電話ユーザーは1年間に、エコノミーカーに乗って111kmのドライブをするのに相当する、約17kgのCO2排出量に対する責任があります。平均的な有線インターネットユーザーは、289kmのドライブと同等の44kgを排出するでしょう。これらの非常に妥当な実績が、グリーンであるための要望から受けた影響はほんの僅かです。携帯電話はバッテリー寿命が長いため、非常にエネルギー効率が良く、固定ネットワークは主に経費節減の要望により促進されています。
通信産業にとっての機会
通信産業には3つの方法により、その他の産業における炭素排出量削減に役立つ可能性があります。
・交換の影響:他のセクターにおける企業の通信の利用は、CO2排出の低い代替品により、CO2集約型の活動へ置き換える助けとなります。・最適化の影響:さらに通信はサプライチェーンの最適化および商品運搬の削減を助け、オフィス照明および暖房、すなわち産業設備の的確な管理を可能にします。
・組織的な影響:社会全体を通した通信の広がりは、大量の社会的・組織的な変化、新しい消費パターンの登場およびビジネスを組織化する新しい方法の出現をもたらしています。通信は社会的変化の中心にある必要はありませんが、重要な役割を果たしています。
【 英文市場調査報告書 】
Green Telecom
グリーン通信市場
http://www.gii.co.jp/japanese/iu79018-green-telecom.html
出版社IDATE
出版日2008/12
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