エレクトロニクス分野が専門の調査会社In-Statは、最近発行した調査報告書「Worldwide Mobile Video Infrastructure: The Buildout Continues」の中で、モバイルビデオインフラストラクチャの市場が今後数年にわたり急成長を続けるとの見通しを明らかにしました。モバイルデバイスにビデオコンテンツを提供する方法は数多くありますが、その中には、同報型アウトオブバンドビデオサービスやセルラーインバンドビデオサービスなどのように、モバイルビデオ専用のインフラストラクチャを必要とするものがある一方、インターネットアクセスや地上デジタル放送などのように、既存のインフラストラクチャを利用して各種のビデオサービスを提供するものもあります。
In-Statのアナリスト、Gerry Kaufhold氏は、「経済の混乱は今も続いていますが、モバイルビデオサービスに対する消費者の関心は高まりつつあり、消費者の需要が回復基調にある以上、サービスプロバイダーの側もインフラストラクチャを構築していかなければなりません。現在モバイルビデオ送信サービスの売上高が最も大きいのは欧州です。この地域では、多くの国がモバイルビデオ専用のアウトオブバンド同報ネットワークの運用をすでに開始しているか、間もなく開始する計画です。またモバイルビデオヘッドエンドが牽引役となり、増加するビデオチャンネルと大型化するディスプレイに対応するためのエンコーダーやトランスコーダーの出荷も伸びていく見通しです。さらに、今後モバイルインターネットの普及が本格化すれば、モバイルデバイス向けに転用されたオンラインビデオサービスも登場すると思われます」と語っています。
同報告書では、以下のような見解が示されています。
・米国では、2009年から2010年、さらにそれ以降も、ATSC Mobile and Handheld(ATSC M&H)サービスの導入に向けた動きが続く見通し。・ブラジルでは、ISDB-Tの導入が始まる。この方式は、1セグメント(ワンセグ)放送の内蔵モバイルサービスをサポートしている。
・DVB-Hの導入は、国単位で進んでいく見通し。
・米国市場では、MediaFLOの普及が拡大する見通しであり、それにともなって新たな市場が生まれる可能性がある。
・モバイルビデオインフラストラクチャ市場の売上高は、2012年の時点で2億9,100万ドルに達する見通し。
・ビデオ配信ネットワークインフラストラクチャ市場の売上高は、モバイルビデオ端末の売上高を上回っている。
【 英文市場調査報告書 】
Worldwide Mobile Video Infrastructure: The Buildout Continues
世界のモバイルビデオインフラ
http://www.gii.co.jp/japanese/cg76253-mobile-video.html
出版社In-Stat
出版日2008/10
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