データローミングサービスを利用すれば、ビジネスユーザーなど世界中のユーザーが、海外に出張中でも自分たちの利用したいデータサービスにアクセスすることができます。データローミングは、ユーザーにとって非常に使いやすいサービスであり、これが他のサービスにない利点となっていますが、その反面、高額な料金が普及拡大の大きな足かせになっていました。しかし競争が激化し、欧州委員会も料金の規制に乗り出したことなどから、2008年初頭以降、市場が大きく動き出しています。国際ローミングサービスが、極めて収益率の高いニッチ市場という従来の枠組みを脱却して競争力を高めることができるのか、サービスプロバイダーが世界中を飛び回っている人々をターゲットにした付加価値サービスの販売を決断するのか、今後の動向が注目されます。
フランスに本社を置く通信分野の調査会社IDATEの通信市場担当責任者Julien Salanave氏は、「3G/3.5Gネットワークやモバイルデバイスの急速な普及、モバイルデータサービス料金の値下げなどにより、今後数年の間にモバイルデータサービスの市場が急成長を遂げる可能性があります。現在データローミングは、モバイルデータサービス市場における売上高の6%から10%を占めており、2008年の欧州連合(EU)加盟国における売上高はおよそ23億ユーロになる見通しです。データローミングトラフィックの3分の2は、GPRS/UMTSのトラフィックであり、当社は、2007~2012年のデータローミングトラフィックの年平均増加率を47%と予想しています」と語っています。
IDATEがこのほど発行した最新の調査報告書「Data Roaming」は、GSM/3Gモバイルネットワークを利用した国際的なデータローミングサービスという新たな市場のトレンド、欧州の通信事業者が提供するサービスとその料金、発展状況などを紹介しています。また、データローミングサービスを提供するための技術に加え、移動体通信事業者、国際電話会社、料金清算代行会社の関係についても分析しています。
【 英文市場調査報告書 】
Data Roaming
データローミング
http://www.gii.co.jp/japanese/iu69100-data-roami.html
出版社IDATE
出版日2008/10
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