バイオテクノロジーや通信、先端素材など幅広い分野をカバーしている調査会社BCC Researchは、このほど発行した調査報告書「QUANTUM DOTS: GROWTH, MATURITY AND COMMERCIAL PROSPECTS」で、世界の量子ドット市場における2008年の売上高が2,860万ドルに達するとの見通しを明らかにしました。また2013年の売上高は、7億2,110万ドルを超えると予想されており、その場合、同年までの年平均成長率(CAGR)は90.7%となります。
量子ドット市場は、用途に応じてスタンドアロンコロイド量子ドット、電子量子ドット、光電子量子ドット、光量子ドット、太陽エネルギー量子ドットの分野に分けることができます。スタンドアロンコロイド量子ドットは、現存する唯一の市場であり、2008年の売上高は2,860万ドルと予測されています。この市場の売上高は、2013年に1億600万ドルを上回る見込みです。
スタンドアロンコロイド量子ドットは、主としてライフサイエンスや学術研究、産業分野の研究開発コミュニティで使用されており、当面売上高の大幅な伸びは期待できませんが、今後2年以内にコロイド量子ドットやin-situ量子ドットをベースにした各種の製品が投入され、それ以後急成長すると見られています。
電子量子ドットと光量子ドットの市場は、2009年以降に出現すると考えられています。とりわけ急成長が見込まれているのは光量子ドットの市場で、量子ドットをベースにしたレーザーなどの光コンポーネントが通信技術の分野に大きな影響を与えると思われます。この市場は、2010年に5,200万ドル、2013年には2億1,200万ドルに拡大する見込みです。
電子量子ドット市場では、量子ドットをベースにした第1世代のフラッシュメモリ製品が投入される見通しです。この市場の売上高は、2010年に4,580万ドル、2013年には6,100万ドルになると予想されています。
光電子と太陽エネルギーの分野で量子ドットをベースにした製品が投入されるのは、2010以降になると思われます。光電子市場における2011年の売上高は9,000万ドルであり、2013年には2億4,570万ドルに拡大する見通しです(CAGRは65.2%)。一方、太陽エネルギー市場の売上高は、2011年時点で7,410万ドル、2013年には9,630万ドルになる見通しです。
【 英文市場調査報告書 】
Quantum Dots: Technical Status and Market Prospects
量子ドット:技術的状況と市場の見通し
http://www.infoshop-japan.com/study/bc63265-quantum-dots.html
出版社BCC Research
出版日2008/09
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