ライフサイエンス市場の調査を専門とする調査会社Kalorama Informationが発行した報告書「World Market for Respiratory Equipment and Disposables, 3rd Edition」によれば、吸入剤へのクロロフルオロカーボン(CFC)の使用を禁じた最近の政府規制の影響が一因となり、呼吸器関連のディスポーザブル製品および再利用可能製品の市場が大きな変化を遂げていると伝えています。
喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、それぞれ世界に1億8,100万人、4,420万人程の患者がおり、発症率は上昇を続けています。吸入剤は360億ドル規模の呼吸器系デバイス市場において、全体の45%を占める最大シェアを持っており、CFCを使用した吸入剤の禁止に伴った新製品の開発がひとつの要因となり、今後は2012年まで9.8%の力強い成長率が期待されています。
吸入剤の95%以上は噴霧ガスとしてオゾン層を破壊するCFC を含んでいましたが、2005年、米国は国際的な環境ガイドラインに従うため、2008年12月31日までに吸入剤からCFCを排除し、ハイドロフルオロアルカン(HFA)の代用を義務付けるとする新しい政策を発表しました。すべてのHFA吸入剤は広範囲に及ぶ臨床開発を行い、FDAに新薬承認の申請を行う必要がありました。これらの新しい非CFC吸入剤は、特許の期限切れが始まる2010年までジェネリックとの競合がなく、そのため価格はCFC吸入剤の約2倍となっています。
Kalorama InformationのアナリストであるJoe Constance氏は次のように述べています。「コンプライアンスは吸入剤企業にとって災難に見えて実はありがたいものであったかもしれません。CFCを使った医薬品の製造企業は2007年12月までこの製品の販売を許可されていましたし、HFA薬剤への移行に必要な段階を経るのに十分な時間もありました。また、企業はこの新しい政府規制に従うために製造プロセスを大きく変更する必要もありませんでした。」
吸入器のサプライヤーと製薬企業は安定性試験や製品の適合検査の面から協力してこの段階的な廃止に向き合い、HFAベースの製品の製造能力の導入することで準備を行ってきました。
【 英文市場調査報告書 】
World Market for Respiratory Equipment and Disposables, 3rd. Edition
世界の呼吸装置と消耗品市場:第3版
http://www.infoshop-japan.com/study/kl71142-respira-equip.html
出版社Kalorama Information
出版日2008/08
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