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無糖系飲料市場は2007年から再びプラス成長に変転
市場調査会社 戦略企画が発表
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合資会社戦略企画(東京都江東区、代表:小林 新治)は、無糖系飲料(無糖茶、無糖系コーヒードリンク、ミネラルウォーター、海洋深層水)に関する市場動向調査の結果を発表しました。
消費者の"健康・自然・本物志向"の高まりを背景に、無糖系飲料市場は順調に成長を続け、2005年には1兆5,000億円を超える巨大市場になりましたが、2006年は主力の無糖茶系ドリンクが不振だったため、弊社が当市場の調査を始めた1990年以来、初めて前年実績を割る事態となりました。
しかし、2007年は無糖茶系ドリンクが回復の兆しを見せ、また、ミネラルウォーターや無糖系コーヒードリンクなどが伸長していることから、無糖系飲料市場は再びプラス成長に転じており、2008年に入ってからも堅調に推移しています。
◆無糖系飲料市場は、2007年から回復基調にある。
無糖系飲料市場全体(ドリンク、リーフ、ティーバッグ、その他)の出荷額ベースの市場規模は、2005年1兆5,215億700万円(対前年比101.5%)、2006年1兆5,071億5,700万円(99.1%)、2007年見込1兆5,397億1,200万円(102.2%)、2008年予測1兆5,771億6,100万円(102.4%)。
◆無糖系ドリンク市場では、緑茶やミネラルウォーターなどのカテゴリー間の競合が激化し、参入企業の多くが自社製品のカニバリへの対応に苦心する状況にある。
無糖系ドリンクの市場規模は、2005年1兆1,109億200万円(対前年比101.5%)、2006年1兆1,007億2,300万円(99.3%)、2007年見込1兆1,340億5,000万円(対前年比103.0%)、2008年予測1兆1,716億4,900万円(対前年比103.3%)。
◆無糖系ドリンクの中心である無糖茶系ドリンク市場は、市場を牽引している緑茶やウーロン茶、ブレンド茶などと、健康茶に分類される品目の間には規模的な格差は拡大しているが、消費者のニーズの多様化によって健康茶でも需要を堅調に伸ばす品目が増加している(柿の葉茶、ソバ茶、甜茶、杜仲茶、ハトムギ茶、ルイボス茶など)。
無糖茶系ドリンクの市場規模は、2005年8,279億200万円(対前年比98.4%)、2006年7,912億2,300万円(95.6%)、2007年見込7,980億5,000万円(100.9%)、2008年予測8,076億9,900万円(101.2%)。
◆ミネラルウォーターは天候に左右されることなく順調に成長を続けており、"究極の清涼飲料"と呼ぶ声もある。
他の無糖系ドリンク(コーヒー、ミネラルウォーター、海洋深層水)の市場規模は、2005年2,811億円(対前年比111.9%)、2006年3,095億円(110.1%)、2007年見込3,360億円(108.6%)、2008年予測3,639億5,000万円(108.3%)。
◆無糖茶系飲料のリーフの市場規模は、2005年2,776億6,300万円(対前年比99.7%)、2006年2,671億7,700万円(96.2%)、2007年見込2,633億3,900万円(98.6%)、2008年予測2,608億9,200万円(99.1%)とやや縮小傾向にある。
但し、リーフの優位点や付加価値(味、香り、機能性、経済性、抽出を楽しむリラクゼーション)を評価する"本物・本格志向"のユーザーが着実に増加している。
最近伸びている品目は、麦茶、プーアール茶、ハーブ茶、ジャスミン茶、ブレンド茶、健康茶(ウコン茶、柿の葉茶、ギムネマ茶、ギャバロン茶、グァバ茶・シジュウム茶、黒豆茶、桑の葉茶、ゴーヤ茶、ソバ茶、杜仲茶、ルイボス茶など)。
◆無糖茶系飲料のティーバッグの市場規模は、2005年1,291億300万円(対前年比104.6%)、2006年1,333億3,900万円(103.3%)、2007年見込1,360億4,400万円(102.0%)、2008年予測1,380億3,000万円(101.5%)と堅調に拡大している。
最近伸びている品目は、緑茶、麦茶、紅茶、ジャスミン茶、プーアール茶、ハーブ茶、ブレンド茶、健康茶(ウコン茶、柿の葉茶、ギムネマ茶、ギャバロン茶、グァバ茶・シジュウム茶、黒豆茶、桑の葉茶、ソバ茶、ドクダミ茶、杜仲茶、ハトムギ茶、ルイボス茶など)。
◆無糖茶系飲料のその他タイプ(粉末、顆粒など)の市場規模は、2005年57億3,900万円(対前年比108.0%)、2006年59億1,800万円(103.1%)、2007年見込62億7,900万円(106.1%)、2008年予測65億9,000万円(105.0%)と1999年以降、プラス成長を続けている。
最近伸びている品目は、緑茶、ブレンド茶、健康茶(ギャバロン茶、桑の葉茶、サラシア茶、杜仲茶など)。
◆無糖茶系飲料に含まれる健康茶飲料(調査対象24品目)の市場規模は、2005年373億9,200万円(対前年比96.7%)、2006年395億8,200万円(105.9%)、2007年見込388億2,200万円(98.1%)、2008年予測408億9,100万円(105.3%)と、市場全体ではその年によって伸縮している。
2005年は目立ったヒット商材がなく、ダイエット茶への法規制(景品表示法、健康増進法など)が強化されたことや、"緑茶ドリンク戦争"などがマイナス要因となった。2006年はテレビ番組の紹介によって、杜仲茶がメタボリックシンドローム対策飲料として、また、シモン茶がダイエット飲料としてブームを巻き起こした影響で、市場は拡大した。2007年はフジテレビ系の「発掘!あるある大事典II」が虚偽報道で放送打ち切りになった影響もあり、テレビ特需は見当たらず、杜仲茶以外ではヒットといえるほど大きく伸びた品目もなかった。2008年は厚生労働省の「特定健診・特定保健指導」の実施やメタボリックシンドロームに対する消費者の関心の高まりを追い風に、健康茶が見直される機会が増えていくと予想される。
◆"健康志向"や"安全・安心志向"の高まりによって、トクホ茶の需要が増大している。
特定保健用食品の表示許可を取得している商品である"トクホ茶"市場においては、これまでにいくつものヒット商品を創出している。大ヒットの先駆け的な商品は、ヤクルト本社「蕃爽麗茶」(1998年6月発売)やカルピス「健茶王」(2002年9月発売)、花王「ヘルシア緑茶」(2003年5月発売)など。
現在の売れ筋商品としては、サントリー「黒烏龍茶」(2006年5月発売)、「胡麻麦茶」(2007年2月発売)や味の素ゼネラルフーヅ「ブレンディ コーヒー 香るブラック」(2007年6月発売)などがあげられる。
特定保健用食品の表示許可を取得することがヒットに直結するわけではないが、昨今の食品業界における数々の"不祥事"によって、消費者の間で"安全・安心志向"が急速に高まっていることから、国のお墨付きで"機能(保健用途)"を明確に訴求できる点は、今後、トクホ茶がヒットする上での大きなメリットになると考えられる。
これらの調査結果は戦略企画が発刊した市場調査レポート「無糖系飲料・健康茶大全2008」に掲載されています。
◎「無糖系飲料・健康茶大全2008」の概要
・ 調査対象:無糖茶系飲料(33品目:アガリクス茶、アロエ茶、ウーロン茶、ウコン茶、柿の葉茶、ギムネマ茶、ギャバロン茶、グァバ茶・シジュウム茶、クマザサ茶、クミスクチン茶、黒豆茶、桑の葉茶、無糖紅茶、高麗人参茶、ゴーヤ茶、サラシア茶、シモン茶、ジャスミン茶、ソバ茶、中国緑茶ドリンク、甜茶、ドクダミ茶、杜仲茶、ハーブ茶、ハトムギ茶、バナバ茶、プーアール茶、ブレンド茶、麦茶、メグスリノキ茶、羅布麻茶・燕龍茶、緑茶、ルイボス茶)、その他無糖系飲料(3品目:無糖系コーヒードリンク、ミネラルウォーター、海洋深層水)、参考品目(2品目:ニアウォーター、スポーツ飲料)・ 調査期間:2007年12月~2008年2月
・ 発 刊 日:2008年2月18日(月)
・ 体 裁:A4版282頁
・ 頒 価:73,500円(本体70,000円)
※詳細はWEBにてご案内しております。
【本件に関するお問い合わせ先】
合資会社 戦略企画 担当:小林
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