消費者向け市場とビジネス向け市場の両方でVoice over IP (VoIP)の普及が本格化するなか、今後IPフォンの売上が加速すると、In-Stat)は報告しています。これまでのところ、従来型の電話でもVoIPサービスが利用できるため、VoIPサービスの利用が広がっている割にはIPフォン市場がかなり出遅れているという状況です。
法人市場ではハイブリッドPBXが導入されているにもかかわらず、ほとんどの場合、新型の端末は購入されていません。消費者向けの分野でも、サービスプロバイダー各社がアナログ電話アダプタを採用して、既存の電話でIP通話が可能なようにしています。
しかし、IPエンドポイントのメリット(プレゼンス機能など)がエンドユーザーの強い共感を得られるようになれば、今後数年のうちにIPフォンの販売台数が急上昇すると思われます。
ハイテク分野の市場調査を行っているIn-Statがこのほど出版した調査報告書では、以下の内容が明らかになっています。
・2011年には、ビジネス向け、消費者向け合わせて9,300万台のIPフォンが出荷される見通しであり、2007年の2,430万台と比べ大きく増えることになります。・2011年までに、多くの企業で導入されるのは、圧倒的にデスクトップIPフォンです。また、複数の垂直市場を中心にIP DECTとWi-Fi VoIPフォンの普及も拡大します。
・消費者向けの端末市場を引っ張るのは、FMCサービスに乗り出している事業者のコンボWLAN/セルラー電話です。
In-Statがこのほど発行した調査報告書「IP Phones Worldwide: Corded, Cordless, and WLAN」は、世界のIPフォン市場をカバーしています。本報告書には、2011年までのタイプ別のIPフォン販売台数と売上高の予測にくわえ、ビジネス向けと消費者向けのIPフォン市場に関する詳細な分析も含まれています。
この調査は、ビジネスIP市場の徹底調査を目的としたIn-Statの新しいサービス「Business IP Communications Service」の一部です。ビジネスIP市場の潜在的な成長力はきわめて大きく、この市場が拡大することにより、既存の電話業界では、さまざまなレベルで大きな混乱が生じる可能性があります。すでに、サービスプロバイダーや機器メーカー、システムインテグレーターなどが、さまざまなタイプのビジネスVoIPサービスを提供し始めています。
企業のITマネジャーや最高責任者レベルの幹部も、VoIPソリューションが自分たちのビジネスにもたらすであろうコスト節減効果や柔軟性を認識してはいますが、本格的に導入するには、セキュリティや統合性、エンドユーザーにとっての透明性といった問題を解決する必要があります。また、Wi-Fi、WiMAX、IM、ビデオアプリケーションといった他の通信技術とどのような形で統合するのかという問題も、企業におけるIP通信技術の普及に影響を与えると思われます。
[英文調査報告書]
IP Phones Worldwide: Corded, Cordless, and WLAN
IP電話の世界市場:有線・コードレス・WLAN
http://www.gii.co.jp/japanese/cg57727-ip-phones.html出版社: In-Stat
出版日: 2007/10
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