■ Advance/FrontNetシリーズについて
家庭で使うことができる水道水や都市ガスは供給施設から配管により運ばれます。また、冷蔵庫は液体と気体が配管を通し循環しており、液体の気化熱を利用して内部を冷やしています。このように配管のネットワークは身近に溢れていますが、それらの安全対策や省エネ対策は、近年特に世界的規模で求められています。
FrontNetシリーズは、大規模プラントの配管設備から小規模エンジンまで、幅広い配管ネットワークシステムの安全設計と保守管理コスト削減支援を目的に開発されました。本システムは、接続機器を含めた配管システムの設計支援ツールとして、配管システムの運転最適設計や制御仕様の検討に役立てることが可能です。数値シミュレーションを行うため、実機試験を行わなくてもさまざまな運転パターンの運転状態を予測することができます。
同様のソフトはいくつかありますが、GUIを用いた使い勝手の良さと、高精度のシミュレーション機能、自社開発によるカスタマイズ性の高さが特長となっております。
本シリーズは配管内を流れる流体に応じて、液体はTrans_Ω、ガスはTrans_Γ、気液混合流はTPのソフトウェアに分かれています。
■ 液体管路系非定常解析ソフトウェアAdvance/FrontNet/Trans_Ω
水、石油、液化天然ガス等のさまざまなパイプラインや配管システムにおいて、管路内液体の流量や圧力の時間変化を計算することにより、流体機器の破損や、制御が不可能になるような運転条件を調べ、危険な状態を予測することができます。また、運転効率の向上や維持管理コスト削減のための運転条件を調べ、運転の最適設計を行うことができます。
内部では、圧縮性を考慮した流体方程式を解いており、水撃などの過渡現象を精度よくとらえることができます。また、多彩な流体機器の計算モデルを実装しており、お客様のニーズに応じたチューニングも行っております。物理モデルとしては、キャビテーションモデルや層流から乱流までを考慮した壁面摩擦モデルを搭載しています。さらに、制御モデルを構築し、パイプラインの運転と制御を連動させて解析を行うことができます。
●適した業務
・ 上下水道、LNG、石油等エネルギーパイプラインの危険運転予測と最適設計
・ ポンプ、弁などの流体機器誤作動時の危険運転予測
・ 配管システムの起動・停止・運転条件変更時の危険運転予測と最適設計
・ 自動車油圧燃料エンジン系の危険運転予測と最適設計
■ ガス管路系非定常解析ソフトウェアAdvance/FrontNet/Trans_Γ
天然ガス、水蒸気、空気等のさまざまなパイプラインや配管システムにおいて、管路内ガスの流量、圧力、温度、密度の時間変化を計算することにより、流体機器の破損や、制御が不可能になるような運転条件を調べ、危険な状態を予測することができます。また、運転効率の向上や維持管理コスト削減のための運転条件を調べ、運転の最適設計を行うことができます。
内部では、圧縮性を考慮した流体方程式を解いており、流体過渡現象を精度よくとらえることができます。また、前述のAdvance/FrontNet/Trans_Ω同様、多彩な流体機器の計算モデルを実装しております。物理モデルとしては、管の熱伝導モデル、層流から乱流までを考慮した壁面摩擦モデルや熱伝達係数モデルを搭載しています。また、制御モデルを構築し、パイプラインの運転と制御を連動させて解析を行うことができます。
●適した業務
・ 大規模プラントやライフラインなどのガスパイプラインの危険運転予測と最適設計
・ ブロワ、弁などの流体機器誤作動時の危険運転予測
・ 配管システムの起動・停止・運転条件変更時の危険運転予測と最適設計
・ 空調系・吸排気系の危険運転予測と最適設計
■ 気液2相流管路系非定常解析ソフトウェアAdvance/FrontNet/TP
気体と液体が共存する流れ、気液2相流は、冷熱機器や化学・原子力プラント等をはじめとして、さまざまな産業で利用されており、その熱流動特性を把握することは、重要な課題となっています。例えば、年間を通してコンビニエンスストアなどで使用される冷熱機器は、非常に多くの電力を消費します。このような業務用の冷熱機器の省エネルギー化は収益改善のみならず、オゾン層破壊や地球温暖化などに代表される地球環境問題への対策の一つとなります。このような背景から、気液2相流を利用したシステムを最適に設計することが求められています。
本ソフトウェアでは、冷熱機器システムやプラントの設計における精度向上およびコストダウンのために、システム全体の動特性を把握できます。また、新しいシステムの設計支援ツールとして、機器の設計や制御仕様の検討、および、現場施工の事前検討に資することが可能です。
FrontNet/TPは、1次元気液2相流解析ソフトウェアであり、2相流の状態を持つ流体の管路ネットワーク内での時系列の解析が可能です。管路ネットワークは、圧縮器、膨張弁、配管等の流体機器から構成されます。ソフトウェア内では、質量保存、運動量保存、エネルギー保存を解き、状態方程式はp-h線図で与えます。GUIでは、計算するネットワーク網の作成、計算の実行、および、ポスト処理が可能です。ポスト処理では、この流体ネットワークに対して、時系列の圧力、温度、エンタルピーを任意の場所で出力することができます。また、初期状態を作成する機能およびリスタート機能もあります。流体のp-h線図については、ユーザのデータベースとして与えることができます。
●適した業務
・ 冷凍機器の性能予測
・ プラント内の1次元二相流挙動解析
例えば、自然冷媒を利用した冷熱機器の設計・施工のノウハウを蓄積するための仕組みとして、機器の設計や制御仕様の検討、および、現場施工の事前検討に資する「冷熱機器設計・施工プラットフォーム」のコアとして利用できます。
■ 動作環境
動作環境につきましては、下記営業担当までご連絡ください。
■ 一般向け標準価格
¥1,200,000~。詳細につきましては下記営業担当までご連絡ください。
アドバンスソフト株式会社について
代表取締役社長:小池秀耀
設立:2002年4月
社員数:96名(2007年11月1日現在)
本社:東京都港区赤坂一丁目9番20号第16興和ビル南館7F
当社は、シミュレーション等の科学技術計算用ソフトウェアを中心としたデジタルエンジニアリング、システム開発の専門会社です。海外勢におされがちな技術系ソフトウェアの水準を世界標準に近づけるべく、数多くの国家プロジェクトに参加し、世界に通用する国産ソフトウェアの開発とその実用化に邁進しています。また、お客様のニーズにあわせた受託開発、受託解析、パッケージソフト販売等、最先端の科学技術計算による総合サービスを提供しています。
※アドバンスソフトのホームページは下記URLよりご覧下さい。
この件についてのお問い合わせ先
アドバンスソフト株式会社
広告宣伝室 堀内
TEL: 03-5570-1680 FAX: 03-5570-1684
E-mail: office@advancesoft.jp
営業部 柴山
TEL: 03-5570-1681 FAX: 03-5570-1684
E-mail: office@advancesoft.jp