高いデータ転送速度への移行に伴い、分散補償技術はニッチ市場から大きなビジネスへと転換しつつあることを、バージニア州に本拠を置く業界アナリスト企業のCIRが、新たなレポートにて報告した。同レポートは、世界の分散補償製品の売上高が、2012年には7億5,500万ドルに達すると予測している。
レポートの主な調査結果:
受け入れられつつある可変分散補償器。
光ファイバーグレーティング、エタロンおよびその他技術を利用したチューナブル「セット&フォーゲット(設定してあとは任せる)」式ダイナミック補償技術は、固定分散補償モジュール(DCM)の代用となる、より柔軟な技術を提供している。これらは、送信中のPMD変動に対応可能であり、将来OC-768技術が長距離およびメトロ展開される際に不可欠とみなされていることから、キャリアの支持を獲得しつつある。チューナブル分散補償製品の市場は、2012年には2億4,500万ドルに達することが予想されている。
今後も市場における優位を保ち続けるDCFおよびDCM。
チューナブル補償器の台頭にもかかわらず、DCMはチューナブル製品を補完するものとして広く認識されているため、DCMの利用を中止するキャリアはない。確かに、依然として従来のDCMは、フォトニック結晶ファイバーなど、性能の向上をもたらすと考えられている新技術との集中的な研究の対象となっている。2012年には、DCMの売上は2億6,000万ドルに達すると見込まれている。
LRMがEDC市場を創出する。
IEEEの新たなLRM規格では、レガシーファイバー上で10GigEを搬送する際に電子分散補償(EDC)技術を利用する。CIRは、最終的にはLRMによって毎年数100万のEDCチップ需要が喚起されると考えており、チップメーカーという、全く新たなプレーヤー群に対して分散補償市場が開かれつつあることに注目している。LRM用EDCチップは、2012年には2億4,000万ドルの売上を生み出すと予想されている。
レポートについて:
CIRの新たなレポートは、分散補償製品の主な市場機会をすべて分析し、定量化する。同レポートでは、固定およびチューナブル光製品とともに、電子分散補償製品を網羅し、これらの技術がSONET/SDH、WDMおよびイーサネットネットワークにおいて果たす役割について分析する。新たな技術の役割も検討され、技術およびデータ転送速度別に詳細な数量および金額の予測が提供される。同レポートはまた、世界の分散補償市場における主要なプレーヤーの活動についても分析している。レポートにて取り上げた企業は、Aeluros、AMCC、ANDevices、Avago、Avanex、Bookham、Broadcom、BTI、Civcom、Coreoptics、Discovery Semi、Dowslake Micro、Fiberxon、Finisar、富士通、Gemfire、Infinera、Intel、JDSU、Mintera、三菱電機、OFS、Opnext、Optium、Phyworks、Prima Luci、Proximion、Redfern、Santur、Scintera、StockerYale、Sumitomo/Excelight、TeraXionおよびVitesseなど。
CIRについて:
CIRは、通信およびデータ通信コンポーネントおよびモジュール市場における動向、技術および機会に関して、詳細な市場分析および予測を提供する。1979年の市場参入以来、CIRは、特に新興技術および高帯域ネットワーキングに重点を置き、通信分野における最先端情報を追いながら、多数のレポートを作成してきた。追跡する分野において入手可能な、最も包括的かつ詳細な市場データを、顧客に提供することが同社の目的である。
[英文調査報告書]
Opportunities in Dispersion Compensation: Electronic, Optical and Tunable
分散補償市場における機会:電子、光およびチューナブル
出版社: Communications Industry Researchers, Inc.
出版日:2007/08
http://www.gii.co.jp/japanese/ci52016-conpensation.html
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