IBC Life Sciences(米国)は、毎年アメリカのマサチューセッツ州ボストンで行われ今年で第12回目となる"Drug Discovery & Development of Innovative Therapeutics (DDT) World Congress(ドラックディスカバリー & ディベロップメント オブ イノベーティブ セラピューティクス"を2007年8月6日(月)から9日(木)の4 日間、開催致しました。
今年も製薬企業、バイオテクノロジー企業、政府省庁、学術系のリサーチャー、エグゼクティブ、技術提供者が3000人以上参加しました。株式会社グローバルインフォメーション(神奈川県川崎市、代表取締役:小野 悟)は例年通りこの会議のアジア総代理店を務めました。
今年の「ドラックディスカバリー & ディベロップメント オブ イノベーティブ セラピューティクス」は、薬剤パイプラインの構築をテーマとし、特に中小企業の独創的な創薬の手法を取り入れることで「創薬から治験までをより早く、正確に、かつ安価に」行なうことが可能になるとし、多様なケーススタディを紹介しました。
本会議では、化合物の発見から臨床への導入までの流れを加速するための技術革新、新たな手法、およびビジネス戦略が議論されました。メインカンファレンスの4つの療法別トラック(癌、CNS、メタボリック、炎症)に加えて、プレカンファレンスサミット(抗体療法, インフォマティックス, ライセシング & M & A)、並びにワークショップ(ライフサイクルと新薬再創出、RNAi 技術と療法、インビボ)が開かれ、一部立ち見が出るほどの大盛況でした。
基調講演は、2006年のノーベル生理学医学賞の受賞者、クレイグ・C・メロー氏(Ph.D. Howard Hughes Medical Institute Investigator, The Blais University Chair in Molecular Medicine for the University of Massachusetts Medical School)とフランク・L・ダグラス氏(M.D., Ph.D, Executive Director at MIT Center for Biomedical Innovation)が行ない、講演後にメロー氏とダグラス氏と自由に話す機会が設けられ、人気を集めました。
メロー氏は「RNA干渉: メカニズムから薬剤へ」と題し、臨床段階で特定遺伝子の発現を特定する際にRNA干渉がいかに強力な調査ツールとなるか、発現遺伝子制御において全く新しい、これまで想定されていなかったような方法がRNA干渉によって可能となったことについて発表を行ないました。また、メロー氏は、RNA干渉が遺伝子特定療法における新たなクラスとして臨床段階における可能性を見せていることについても言及しました。
ダグラス博士は、「革新への挑戦: 産業の変革の今日と明日」と題して、製薬業界が直面している課題、また「フラット」な市場において新たな手法を取り入れるためにはどうしたらよいか、議論を行ないました。
8月7日・8日の展示ホールでは、200社以上の企業が展示を行ない、最新の創薬関連技術の紹介・展示に沢山の参加者が集まりました。
* 来年のDrug Discovery & Development of Innovative Therapeutics (DDT) World Congress は2008年8月4日~7日に予定されています。